走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

疑いと真実

2014年12月07日 | 仕事
鬱かもしれないと診察中に思うのは患者の態度もしくは以下の主訴

眠れない、
生きている価値が自分にみれない、
罪悪感、
興味の低下、以前楽しんでいた趣味に全く興味が持てなくなった
集中力の低下、
食欲の低下もしくは過食による体重減少もしくは増加、
めまいや震え、頭痛などの症状、
自殺企図

スーパー短くまとめるとこの辺りだ。問診でこれに引っかかるとスクーリーニングツールで数字化させる。

しかし、ここで忘れてならないのは、本当に鬱?他の病気ではないのかとよく誤診されやすい病気も視野に入れておかなければならない。

例えば
ガンー食欲の低下、倦怠感
睡眠時無呼吸- 起床時の頭痛、集中力の低下、倦怠感
男性ホルモンの低下ー 中年期でお腹の出てきたおじさんたちに多い
甲状腺機能低下症ー倦怠感、集中力の低下、体重増加
貧血ー倦怠感、集中力の低下、めまい
睡眠障害ー 眠りは非常に大切なもの。鬱のため眠れないのか、眠れないから鬱っぽいのか
他の精神病的疾患も含まれる。

などなど、鬱っぽいから必ず鬱とは限らない

まだまだメンタルヘルス系の疾患はスティグマのもと人に知られたくないと自分で抱え込む人が多い。他の疾患と同じで早期に発見早期に治療すると予後が良い。

おや?と思ったら早めに医療者に相談しましょう。


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