走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

薬物依存の治療 親の責任?

2017年01月18日 | 仕事
昨日の続き。

子は親の鏡という言葉の通り、大人が子供に与える影響はとてつもなく大きい。子供は親がどうストレスに対して対処しているのかよく見ています。

しかし、それだけではありません。なので犯罪者や薬物依存などの矛先を親に向けるのはお門違いです。遺伝子や、メンタルヘルスが影響を与えている事もあります。立派な家庭で立派な人間で家族歴にメンタルヘルスもなくても子供が薬物依存になってしまうケースだってあるのです。悪い虫がついたケースもあれば、全く理由もわからず、その道に走ってしまう事も。

理由は何であれ、本人がその道を選んだ事は念頭に入れておかなければなりません。

しかしながら、マジョリティーは社会的因子が影響を与えている事です。例えば貧困そして虐待これは社会全体が取り組んでいかなければならない事で、矛先を親に向けるためのものではありません。

なにはともあれ、子供を持つ親に対して言える事は、子供にしっかりコーピングスキルを教える事です。そのためには自身も良い例を見せてください。鬱や不安症は気持ちの持ちようで良くなるものでもありません。疑う時は医療者に相談しましょう。

これが薬物依存を減らす最も大切な事です。

日本での薬物依存は芸能人に限られている、なんて思っている方、確実に使用者は増えて来ているのです。アルコールやタバコの消費量を考慮しても、その予備軍は多くいる事がわかるでしょう。他人事ではありません。体に害があるとわかっていてもやめる事ができない。一服、一杯がやめられない。貴方と覚せい剤を使用している人の差はあまりないんですよ。

依存のレベルについてはこちらに書いています。

シリーズ終わり。



昨日はニシンの安売りで、焼いちゃいました。美味しかった。真ん中の味見のつもりでつまんだあと、、、。

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