走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ステレオタイプ化と1人1人の人間と

2021年08月28日 | 仕事
今年からカナダではもう1日祝日が追加されました。

9月30日で National Day for Truth and Reconciliation と呼びます。可決されたのが7月。この報告を受けて各地で調査が始まりました。かなりの遺体数が報告されています。それを真摯に受け止めて過去に向き合い真の和解を目指す日と制定されたのです。

これを受けて各団体、特に医療現場では和解のための推進事項に添い教育活動を進めています。先日、その一つを受講しました。特に目新しいものがあったわけではありませんが、他の参加者の質問を興味深く聞いていました。

医療者によく出てくる質問ですが 先住民族を理解したいから(手っ取り早い)接し方を教えて欲しい

それに対して先住民族のとても若い方の講師が

OOだから△△と言うような方程式はないんです。それより今回のような会話を繰り返し行うことで理解が深まっていく。先住民族と一言で言っても地域や細かい分類で言語も考え方も習慣も違う。だから一人一人の人間そのものを理解しようとする接し方が大切ではないでしょうか

と話した。

ぞう、そうなんです。ステレオタイプ化や近道方法を最短で学ぼうとすること自体が、真の理解を妨げる一つなんです。

1人の人間と接する時、その人を理解しようとする、その態度が大切なんですよ。

冒頭写真: 干満の差が大きい北緯度。下のグラフを見てください。4mの差ですよ。
遠浅の海は果てしなく広がる、、、






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