走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

怖さ知らず

2018年08月24日 | 仕事
ただ今、薬物依存治療のためのメサドンライセンスを取得するべき自己学習をしている私。日本にはありませんが、北米ではメサドンは特別な免許を保持する医師かNPのみ処方できる薬品なのです。

この戸がNPに開いたのはODクライシスのため。もっと依存医療に携わる医療者を増やすためです。最近、痛み治療のメサドンライセンスもNPにオープンとなりました。

先週あった地元のNP会議。3人ぐらいのNPがこの痛み治療もメサドンのライセンスを取るかどうか話していました。1人はベテラン、1人は私の一年上、でもう1人は経験値1年以下の新米NPです。で、そこで耳を疑うような言葉を聞いた。

メサドンって簡単だよね。実習って(実習が課せられている)いるのかねー?

と。

いつも思うのだが知らないことを知らないのが1番怖い。

医師でさえも限られた人に与えられるライセンス。それが何故だか考えた事があるのだろうか?それは処方薬による死亡率が他のどんな薬よりも高いからだ。その上他の薬との相互作用も多く、他の麻薬のようにストレートな換算表が使えないからホント気をつけなければならない。

前にも書いたがNPになる前は緩和で働いていた。緩和の医師と密接に働いていたのでメサドンの恐ろしさはよく知っている。殆どの緩和医師がメサドンに泣かされ、怖い経験をしたと言う。

上記の人たちにやんわり話したが、全く気に留めていないよう。怖い怖い。


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