走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

空回り

2016年09月02日 | 仕事
空回りという言葉通り、私の患者層の人たちは実にこれが多い。

伝えたいことが多すぎて早口で起こった事や関連性のある事すべてを言いたい。私は以前の医師に診てもらったのはいつですか?と聞いているだけなのに2分ぐらい、ほっておけば何分だって話し続ける事ができる。

私が期待している言葉は1年前とか覚えてない。なのに、前の医師は何もしてくれなくて毎日電話をかけたんだけど、だいたい母の医師でもあったからもうリタイアしてもいいぐらい年寄りで、、、、、と期待している答えとは全く違う事を永遠と、、、。

答えを中断されると、聞いてもらえないと思いもっと早口で話し出す。気持ちも焦り肩がグーっと上がって顔だって赤くなる時も。泣き出す人もいる。

聞いてもらえないのは辛い。しかし、答えてもらえないのも困りものだ。

その気持ちを汲んで、話したい事が沢山あるんですね。私は沢山の質問をします。この40分の初診の間に沢山の事をしなければならないので、質問に集中して、ハイかイイエで答えるか1単語で答えてください。そういう質問しかしませんから。全部の質問事項が済んだら、必ずあなたが伝え損ねた事を言える時間を作りますから、と伝える。

それでも何度も脱線する人も。

ま、こんな会話を繰り返し、すべて済んで、何か聞き逃しましたか?と聞く時には、

思いつく事がない、と言われます。

緩和の時には傾聴がとても重要でした。しかし空回り、つまり物事を適確にロジカルに考える事が出来ない人には、こうやってガイドする事もその人を傾聴する事にもつながるんだと最近は思うようになってきました。



今年は気温が高すぎてか夏の果物の収穫はイマイチ。カリフォルニアから来るイチジクもこんない小さい。1パック$5程です。日本のブロガーさんの美味しそうな日本のイチジクが羨ましい。無花果大好きっ子です。

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