走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

警察を呼んだ金曜日

2018年03月04日 | 仕事
人に頼みごとをする時はその人に尊敬の念と感謝の気持ちで接するのが一番。命令したり脅すのは逆効果だと、どうしてわかってくれないのでしょうか?

患者の1人が苦情をたっぷり書いた文面を持ってきました。彼の勘違い、私には身に覚えのない内容です。そして彼は2つの薬を一年分処方しろと書いています。1つは以前彼が依存していた処方薬でした。

彼は英語で言うとpassive aggressive な人です。絶対暴力を振るったり、声を上げることはしませんが静かにネチネチと人の気分を害する事を言い続けるのが得意な人です。

で、2日後予約していた通り彼は診察に現れました。彼の要求はただ一つ、薬の処方。そして有りもしなかった事で私を攻めます。鼻高で嘘つきだと罵倒します。

私はそんな患者を診察する義務はありません。お帰りください、とドアを開けます。処方するまで動かないと言います。診療所の前で抗議活動を始めるぞ、テレビ局に話を売ってやる、後悔するぞ、だからとっとと処方を書けと静かに言います。

警察を呼ぶと伝えても彼は動きません。だから警察を呼びました。警察が来る前に彼は出て行きました。このゲームは勝ち目がなさそうだから帰るわ、と捨て台詞を残して。

ゲームねえ、 これは診察だったんですけど。


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