鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血の治療はもちろん食事を正す事から始まる。しかしそれが追いつかない時は鉄分の錠剤やカプセルを処方する。

ご存知ですか？鉄のサプリメントには肉系と植物系がある事を。

鉄というのはプロテインに付着しているので肉系から作られた薬をHeme－ Ironと呼び、植物系から作られたものをNon Heme - Ironと呼びます。

鉄の吸収は色々な事に左右されるので、吸収率は

Heme－ Iron が7～35%
Non Heme － Ironが2-20% と大きな幅があります。

薬として売られているのは肉系が殆どで、サプリメントとして売られているのは植物系が多いのです。売り文句は胃に優しいとか便秘にならないなどなど。

で、今日の患者さん実家の主治医に鉄の静注投与を勧められたが学校が始まってメインランドに来たからできなかったから、静注のアレンジメントをして欲しいと(クリニックでこういう事はしません。病院の外来で受ける事になります)。

で、検査結果は鉄分が2桁で正常値ギリギリしかし他のマーカーは至って正常。そして見た目も普通。症状は軽度。臨床的に彼女は静脈投与の対象者ではない。

なぜ地元の主治医は静注を勧めたのだろうか？

過去一年間に鉄分のカプセルを服用しているのに鉄分が上がってこないから。

で、何をどれくらい、どうやって服用しているの？と聞くと
植物系で私がその場で調べてみたけど、サプリメントとして購入したカプセルにはどれぐらいの鉄分が含まれているか書かれていない。あるんですこういう事が。サプリメントには薬物のように規則がないので、結構いい加減なものが売られたりしているんです。

だー、だから思ったように上がってこないんだよ！

はい、基本に戻りましょう。3ヶ月後に再評価をするから、それまで必要量の鉄分をきちんと服用してください。

ちなみに、吸収率を上げるには、空腹時にビタミンCと一緒に摂取するのが一番。しかしこれが耐えられない人が殆ど。ゼロより少しでも入ったほうが良いので、食事と一緒に服用することもありです。但しカルシウムが高い牛乳や牡蠣などと一緒に食べるとカルシウムが優先してしまうので、そういうものは避ける事が吸収を上げるコツです。あ、もちろん総合ビタミン剤にはカルシウムが入っているから、一緒に飲んじゃダメよー



昨日に続き、旧道の旅。古いホテル。夏の間だけ営業しています。この近辺には放牧業でお金持ちになった人がいて、ビジネスの１つとしてホテルを開業したのです。お客様をもてなす目的で。長旅の途中砂漠にあるホテル。旅の疲れを取ったことでしょう。今はそばにゴルフ場があります。