レコード芸術2023年4月号の特集「神盤再聴」その輝きは色褪せない。シャルル・ミュンシュのブラームス
ヨハネス・ブラームス - 交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
パリ管弦楽団 - Orchestre de Paris シャルル・ミュンシュ - Charles Munch (指揮)(1968年)
ブラームスを聴き始めた頃は、何を言いたいのか奥歯にものが挟まった様な音楽で、
特に交響曲は長いし、とらえどころがなかった。それで先輩は、歌曲あたりから
入ったらというアドヴァイスをくれた。
聴き通すなんてとんでもない時代があったのだ。敷居の高いブラームスがなんとなく
聴けるようになって、番数選びが始まる。先輩は1番推し、もう一人の先輩は4番推し
だった。ブラームスの交響曲は何か暑苦しいしそれを通り越さないと面白味にたどり着かない
というメンドクサイ事情が私にはあった。その暑苦しさを超え、やっとなにか面白味が
感じられたのはずいぶん経ってからだった。
1番は結構重厚で暑苦しかった。そんな中で、名盤と言われるものでもスルーしていた
ものも多かった。カラヤンとかバーンスタインとか大御所も何かスルーしていた。
後になってやっと聴けるようになってもこの1枚は蚊帳の外だった。
ミュンシュの1番だった。ミュンシュの定評はフランス物ではなかったかなという個人的な
思い込みもあり、横に置いたままだった。今回このような機会があり、配信音源であるけれど
聴いてみた。
凄い熱量で迫る。ある意味時代の音だ。聴き始めの頃だったら冒頭3分聴いたらストップを
押していただろう。
こういう厚みのあるブラームスもいいなぁと思うのは、歳のせいだろうか。冒頭の
ティンパニーの鳴りもよく引きこまれる。録音も優秀に思う。カロリーの高い演奏。
パリ管はクールな団体というイメージが自分の中にあったけれど、指揮者によっては
このような演奏も可という団体だったのだ。「重厚でドラマティック」という本文の
表現が当たっているように思えた。こういう1枚も時には色々気つかせてくれる。
ヨハネス・ブラームス - 交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
パリ管弦楽団 - Orchestre de Paris シャルル・ミュンシュ - Charles Munch (指揮)(1968年)
ブラームスを聴き始めた頃は、何を言いたいのか奥歯にものが挟まった様な音楽で、
特に交響曲は長いし、とらえどころがなかった。それで先輩は、歌曲あたりから
入ったらというアドヴァイスをくれた。
聴き通すなんてとんでもない時代があったのだ。敷居の高いブラームスがなんとなく
聴けるようになって、番数選びが始まる。先輩は1番推し、もう一人の先輩は4番推し
だった。ブラームスの交響曲は何か暑苦しいしそれを通り越さないと面白味にたどり着かない
というメンドクサイ事情が私にはあった。その暑苦しさを超え、やっとなにか面白味が
感じられたのはずいぶん経ってからだった。
1番は結構重厚で暑苦しかった。そんな中で、名盤と言われるものでもスルーしていた
ものも多かった。カラヤンとかバーンスタインとか大御所も何かスルーしていた。
後になってやっと聴けるようになってもこの1枚は蚊帳の外だった。
ミュンシュの1番だった。ミュンシュの定評はフランス物ではなかったかなという個人的な
思い込みもあり、横に置いたままだった。今回このような機会があり、配信音源であるけれど
聴いてみた。
凄い熱量で迫る。ある意味時代の音だ。聴き始めの頃だったら冒頭3分聴いたらストップを
押していただろう。
こういう厚みのあるブラームスもいいなぁと思うのは、歳のせいだろうか。冒頭の
ティンパニーの鳴りもよく引きこまれる。録音も優秀に思う。カロリーの高い演奏。
パリ管はクールな団体というイメージが自分の中にあったけれど、指揮者によっては
このような演奏も可という団体だったのだ。「重厚でドラマティック」という本文の
表現が当たっているように思えた。こういう1枚も時には色々気つかせてくれる。