MOBU'S MUSIC MAZE

音楽のこと好きなことなどよしなにほどほどに・・・

レコード芸術2023年4月号の特集「神盤再聴」その輝きは色褪せない。シャルル・ミュンシュのブラームス

2023-06-22 15:48:27 | 音楽夜話(クラシック)
レコード芸術2023年4月号の特集「神盤再聴」その輝きは色褪せない。シャルル・ミュンシュのブラームス


ヨハネス・ブラームス - 交響曲第1番 ハ短調 Op. 68


パリ管弦楽団 - Orchestre de Paris シャルル・ミュンシュ - Charles Munch (指揮)(1968年)


ブラームスを聴き始めた頃は、何を言いたいのか奥歯にものが挟まった様な音楽で、
特に交響曲は長いし、とらえどころがなかった。それで先輩は、歌曲あたりから
入ったらというアドヴァイスをくれた。


聴き通すなんてとんでもない時代があったのだ。敷居の高いブラームスがなんとなく
聴けるようになって、番数選びが始まる。先輩は1番推し、もう一人の先輩は4番推し
だった。ブラームスの交響曲は何か暑苦しいしそれを通り越さないと面白味にたどり着かない
というメンドクサイ事情が私にはあった。その暑苦しさを超え、やっとなにか面白味が
感じられたのはずいぶん経ってからだった。


1番は結構重厚で暑苦しかった。そんな中で、名盤と言われるものでもスルーしていた
ものも多かった。カラヤンとかバーンスタインとか大御所も何かスルーしていた。
後になってやっと聴けるようになってもこの1枚は蚊帳の外だった。


ミュンシュの1番だった。ミュンシュの定評はフランス物ではなかったかなという個人的な
思い込みもあり、横に置いたままだった。今回このような機会があり、配信音源であるけれど
聴いてみた。


凄い熱量で迫る。ある意味時代の音だ。聴き始めの頃だったら冒頭3分聴いたらストップを
押していただろう。


こういう厚みのあるブラームスもいいなぁと思うのは、歳のせいだろうか。冒頭の
ティンパニーの鳴りもよく引きこまれる。録音も優秀に思う。カロリーの高い演奏。
パリ管はクールな団体というイメージが自分の中にあったけれど、指揮者によっては
このような演奏も可という団体だったのだ。「重厚でドラマティック」という本文の
表現が当たっているように思えた。こういう1枚も時には色々気つかせてくれる。



レコード芸術2023年4月号の特集「神盤再聴」その輝きは色褪せない。カルロス・クライバーの「運命」

2023-06-21 07:45:46 | 音楽夜話(クラシック)
ベートーヴェン:交響曲第5番、第7番(ウィーン・フィル/クライバー)(1974年)




レコ芸の今年の4月号の特集に「神盤再聴」その輝きは色褪せない。とある。
図書館で借りてきて読んでみる。


その中の1枚を再聴する。クライバーの5番だ。当時まだ無名でウィーン・フィルを
振りグラモフォン・デビューするというリスクの高い離れ業をやってのけた。


カリスマ性はあるといっても、相手はウィーン・フィルだ。そう簡単に伝統を
左右することはしない・させない団体。入念なリハーサルで彼らを納得させたのかも
しれない。これはクライバーの作りだした5番。当時あまりないアプローチで、
賛否両論だったようだけれど、私が聴いたのはCDに入ってからだった。


前に前にと進む彼の演奏に爽快感を覚え、重いだけの「運命」だけではない事に
気づく。こういうアプローチもあるのかと思いながら、いまでいえば古楽の演奏が
こういうイメージつくりの演奏があり、それほど違和感はないけれど、当時はそれでも
カラヤンとは言わないまでも色々比較されたようだ。


改めて聴いてみる。このエネルギー感が最後の1音まで継続してあり、この緊張感を
維持して完璧なアンサンブルを作り出すウィーン・フィルはやはり別物であること。
それに従った彼らも彼らだけれど、クライバーの物言いも、納得させるだけの何かが
当時からあった、ある意味天才肌の指揮者だったのだろうと改めて思う。


歴史の1枚でそれ以降もこの曲のアルバムはいろいろな団体で出され、クライバー盤も
追いつき追い越されることになったけれど、この盤の持つエネルギーは固有のもので、
変えられない何かを持ち、その時代を印象付けている。



モーツァルト・ブラームス クラリネット五重奏曲集 

2023-06-21 07:29:03 | 音楽夜話(クラシック)
6.20
21:05-22:30 14.05-15.30 ORF
Clarinet & Strings Vienna Kammerkonzert


モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115
アンコール:ハインリッヒ・ヨーゼフ・ベイルマン(1784-1847)
クラリネット五重奏曲第3番 変ホ長調 Op. 23より第二楽章アダージョ


Clarinet & Strings Vienna
 アンドレア・ゲッシュ Andrea Götsch(クラリネット)
 マキシム・ブリリンスキー Maxim Brilinsky(ヴァイオリン)
 ホルガー・タウシャー=グロー Holger Tautscher-Groh(ヴァイオリン)
 バルナバ・ポプラフスキ Barnaba Poprawski(ヴィオラ)
 シュテファン・ガルトマイヤー Stefan Gartmayer(チェロ)
2023年5月8日 グラーツ、コングレス・グラーツ


モーツアルティアンの踏み絵、「クラ協とクラ五ではどちらがお好きですか?」
その時の気分というか心の持ち様で変わったりする。愛好者まで行かないので、
そのブレはお許しください。クラ協の方が聴いてる回数は多いかもしれない。
室内楽はそのジャンルで聴くことになるので、必然的に少なくなる。
このようなプログラムでないと、積極的には向き合わないかな。


柔らかいクラリネットの音色にモーツァルトで癒される。
ブラームスはどうだったかな・・・。聴いた回数も少ないかお初かもしれない。


冒頭の旋律から引きこまれる。掴みはOK。
こういう年齢になったから室内楽も聴けるように
なったかと思う。渋い楽曲だなと思う。奥深い何かが
あると感じる。シンフォニーとはまた違う世界が構築される。
なかなかな晩年の名曲。これは耳馴染みの良い曲でした。
モーツァルトとブラームスセットで一晩のプログラムを組むことは
アリなのだと思います。


アンコールのベイルマンの曲は優しく響くアダージョ。掴みはOKです。


6月20日生まれのジャズマン エリック・ドルフィー 

2023-06-21 07:29:03 | 音楽夜話(ジャズ)
6月20日生まれのジャズマン エリック・ドルフィー 


Eric Dolphy (Clarinet, Alto Saxophone) was born in Los Angeles, CA, 1928–1964.  生誕95周年 没後59年




ファイブ・スポットのライブとラスト・デイト位しか聴いたことなく語れないのですが、
でもこの2枚でもドルフィーの真価は伝わるような気がします。
割と好きな音です。バスクラで聴くmonkのエピストロフィー。なんかJAZZだなぁと思います。
長生きしてほしかった方ですが、やり切った感もある。不思議な人ですね。
フルートも持ち替え楽器にしても上手い。吹き切れているし、伝わるものがある。


“When you hear music, after it’s over,
it’s gone in the air.
You can never capture it again. ”
「音楽を聴き、終った後、それは空中に消えてしまい、
二度と捕まえることはできない」エリック・ドルフィー。

ミス・アンの演奏後に語られる、彼の有名な生前の真言ですね。

Last Date
https://www.youtube.com/watch?v=ssXrNx9dYOA&list=OLAK5uy_l8uv1TNRvm_KsMl7WovAYA6_fV9BvCGRM&index=1



ディスカヴァー・ビートルズ2-11「ポールの名曲、実は小節数が変(…変変変DELEY)」。

2023-06-19 10:32:49 | 音楽夜話(音楽一般)
ポール月間その3〜ポールの名曲、実は小節数が変・・・
「ディスカバー・ビートルズⅡ」6月はポールの誕生月ということで『ポール・マッカートニー月間』を
テーマにお送りしています。第11回となる今回は、ちょうどポールの81歳の誕生日。
「ポールの名曲、実は小節数が変(…変変変DELEY)」と題して、ポールの名曲を分析してみると
小節数がとっても不思議!でも違和感がないことをあらためて実感し、ポールの音楽的センスに
思いを馳(は)せます。


リクエスト


Birthday(2分40秒)
<Apple PMC 7068>
6月18日はポールの誕生日。81歳。


小節数についての見解。音楽的に4の倍数で楽曲が
出来ているポップスに名曲が多い。ポールの場合
それが当てはまらないものの名曲も多い。そのあたりを
探る。


Yesterday(2分3秒)
<PARLOPHONE PMC 1255>
7小節で出来ている(自然な感じのアイデア)。




Michelle(2分33秒)
<PARLOPHONE PMC 1267>
6小節サビ10小節単位で出来ている。
これは目鱗。


The Fool On The Hill(2分56秒)
<Capitol MAL-2835>
Aメロしかない11小節でできている。ポールの天然さ。
作為的でない作曲技法の冴え。ほーッ。


エリナーリグビー 10小節。
ユア・マザー・シュッド・ノウ A10小節 A’11小節(1小節付け足す)
ヘイ・ジュ―ド(付け足しがあるので、小節数が変わるトリックでなく自然にやっている)






Hello, Goodbye(3分22秒)
<PARLOPHONE R 5655>
9小節作りか。




Blackbird(2分18秒)
<Apple PMC 7068>
変拍子感があまりない。無意識で
作られてる感が強い。


Another Day(3分40秒)
<EMI RP15-5546>
13小節、11小節、3拍子。自由に創作されている。




ビートルズの曲を数えながら聴いてみたのは、聴き始めて
この年になって初めてだった。音楽の作りはある意味自由で
あることを知った。


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Warm and Beautiful(スタジオライブ)
和田唱(2分50秒)〜CR-401スタジオ〜