もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

夢二/陽炎座/ツィゴイネルワイゼン

2005-11-04 21:27:20 | 映画・旧作
2001年6月10日、12日、15日

確かニュープリントになったということで、
上映があったような。

初めて鈴木清順作品を観たので、戸惑ったが、
ストーリーを追うものではないのだなぁ、と気がつき
映像の美しさ、様式美などを楽しんだ。
「夢二」の沢田研二は若くて美しい。
「陽炎座」の松田優作の不思議な佇まい。
「ツィゴイネル~」の原田芳雄なんて本当に若くてワイルド。
全てに出演している大楠道代の美しさ。
着物の色から景色まで、色彩の美しさも見ものであるが、
これはかつて日本に現存した美の世界なのだろうか?

それにしても、大人が観てこそわかる美しさで、
公開時に観ても首を傾げていただろう。
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「山の郵便配達」

2005-10-31 19:48:11 | 映画・旧作
2001年6月1日

80年初頭の中国の山間地帯で、郵便配達を仕事としている父。
その仕事を息子に仕事を引き継ぐため、父子と犬の“次男坊”が歩いて二泊三日の山道を行く。
重い郵便袋を背に、川を渡り谷を下り山道を行くと、そこには手紙を待っている人々がいた。
歩き方や、集配の手順、手紙を運ぶ責任の重さと仕事の誇りを、背中で教える父。
息子は仕事で家を空ける父に対して心の隔たりを感じていたが、徐々に気持ちが変わってゆく。

とにかく、山深い景色が美しい。
淡々と仕事をする父の姿と、父子の心が繋がりあうまでの展開はストレートだけれど、人の心を打つ。
シェパードの次男坊もかわいい。
今は、どうなっているのだろう。
山の郵便配達は。

公開時、映画館にシルバーさんが溢れていたのが謎。
多分そういう雑誌に紹介されたんだろうな。
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「花様年華」

2005-10-18 21:02:29 | 映画・旧作
2001年5月31日

舞台は60年代の香港。
同じアパートに隣同士として住んだ二組の夫婦。
それぞれの妻と夫が浮気をしていることを知った男と女。
二人は復讐のように近づいてゆくが・・・。

ウォン・カーウァイ独特の美しい色彩の映像と、
マギー・チャンが着こなす、美しいチャイナドレスが見物。
女性の動きに制限をつけてこその美。

アパートといっても、間借りのような造りだったり、
住人がいつもマージャンをしていたり、
屋台に食事を買いにいく場面や、食事をする場面。
電気釜を買う、というセリフなどに時代があらわれている。

トニー・レオンが怠惰にもながれず、ストイックにも徹しきれず、
揺れる姿が美しい。
お互いの伴侶が後姿でしか出てこないのには、理由がある。

「恋する惑星」や「天使の涙」のポップなストーリーを期待していると、頭を使います。
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「アタック・ナンバーハーフ」

2005-09-09 19:06:22 | 映画・旧作
2001年4月26日。タイ映画。

オカマのバレーボールチームの映画。
さらに監督はオナベ。すごい話だ。
実話だそうですが、大笑いできます。
それが、強いんだよね。
そしてどんどん勝って行くと人気が出てくるの。
最初はバカにされてたりするんだけど。

男の身体に乙女の心、ということでとにかく笑える一本。
エンドロールに実在のモデル達が出てきます。
最近2がありましたが、そちらは未見。
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「連弾」

2005-07-27 20:59:06 | 映画・旧作
2001年4月19日

専業主夫の竹中直人、大企業でバリバリ働く妻に天海祐希というキャスティング。
妻の浮気で家庭が壊れてゆくのだが、
コンサートでピアノの連弾をする娘との練習のため母は家に時折戻ってくる。
元のさやに納まりたい夫、仕事に生きて行きたい妻、
母よりの姉、父よりの弟。
家族崩壊という重いテーマだが、
男女を逆転させることや(仕事優先で家庭は妻にまかせきりで浮気)
どことなく笑えるエピソードをはさんで軽くしている。
最後の連弾の場面がかなりいい。

竹中直人の監督作品は必ず観ている。
独特の世界がかなり好みだ。
相手役がいつも美人なのは職権乱用では?
(前作「東京日和」は妻が中山美穂)
天海祐希は「ミスティ」しか観ていなくいまいちだったが、この作品で見直した。
自作だと前に出すぎ感が薄い、
それでいて存在感のある竹中直人の演技がいい。
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「ギャラクシー・クエスト」

2005-07-13 20:04:49 | 映画・旧作
2001年3月27日

20年前に放送されていたSFアドベンチャー「ギャラクシー・クエスト」
今でも熱狂的なマニアがいて、そのイベントなどで出演者たちは生計を立てている。
あるイベントのファンに紛れ込んで、エイリアンがやってきていた。
彼らはドラマをドキュメンタリーとして見ていた熱狂的な視聴者で、
宿敵エイリアンの攻撃を受け、助けを求めにやって来たのだった。
かくして、今では営業まわり専門の5人のTV俳優たちは、監督も脚本も心の準備も、
ましてや宇宙の知識など全くないまま、本物の宇宙空間へと飛び出して行くことになってしまった。

「スター・トレック」をパロってるんだと思うけど、結構大物俳優が出てる。
シガニー・ウィバーとか。日本だとありえないよね。
SF好きじゃなくても大笑いできる作品。
あ、「サボテン・ブラザーズ」が好きな人には絶対うけると思う。
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「ユリイカ」

2005-07-07 21:23:26 | 映画・旧作
2001年3月14日

青山真治監督作品。
3時間半近くの長い作品で、気合をいれて見に行った。

九州の地方で起こったバスジャック事件(犯人が利重剛!)
生き残ったのは運転手と幼い兄と妹。
彼らは心に深い傷を負い、生活は壊れてしまう。
(PTSDというやつですね)
2年の後、運転手の沢井が町に戻ってきた時、町には連続殺人事件が起きていた。
そして兄妹は両親に見捨てられ、二人きりで家に閉じこもっていた。
その二人と、従兄弟をバスに乗せ、あての無い旅に出る沢井。

当たり前の日常にいきなり起きる事件で、壊れてしまう人の心。
そして生活も壊される。
今まさに、TVで盛んに報道される出来事のようだ。
が、連続殺人の犯人が明かされる場面では、「ええっ!」だ。
予感はあるけれど、そうあっては欲しくないことだから。
そして、3人が癒されて再生に向かうように見えて、不安定な終わり方。
始終セピアがかった映像に、監督は何をこめていたのだろう。
その後出版された小説では、明確に希望が綴られていたのだが・・・。

青山真治の作品って、評価は高いけど「Helpless」は浅野君主演だが、苦手だったな~。

役所広司が沢井を好演。宮崎あおいの存在感も良い。
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「星願 あなたにもういちど」

2005-06-23 21:43:36 | 映画・旧作
2001年3月8日 香港映画

目が見えなくて口もきけない青年オニオンは、
それでも病院の皆に愛されて幸せだった。
そして、優しい看護婦のオータムに密かに恋心を抱いていた。
しかし、オニオンは車にひかれて死んでしまう。
悲しむ皆の前に、期間限定で地上に現れたオニオンは、
生前の自分とは違う姿でオータムに気持ちを伝えようとするが・・・。

どーにもベタなファンタジーですが、役者がよくて結構泣いた。
後に日本で「星に願いを」としてリメイクされ、そちらも見ましたが、
泣きとしてはちょいと甘いかも。
竹内結子はかわいいです。函館の景色も美しいです。
が、当時リメイクだということをあまり宣伝してなかったのは何故だろう。
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「スリ」

2005-06-07 22:33:22 | 映画・旧作
2001年2月1日

名うてのハコ師(電車専門のスリ)と呼ばれた海藤(原田芳雄)。
極度の緊張を強いられる毎日を、酒に頼って生きてきた。
今はアル中で右手が利かなくなり、同居人のレイ(真野きりな)の世話になっている。
そんな海藤と不思議な友情で結ばれている刑事の矢尾板は(石橋蓮司)落ちぶれた海藤に苛立ちを覚えていた。
しかし海藤は弟子入りを希望する若者、一樹(柏原収史)の出現を機に、酒を断ち、復活に賭ける・・・。

「父と暮らせば」の黒木和雄監督の2000年の作品。
予備知識もなく何気なく観たのだが、当たりだった。
スリという職業を、というより、とにかく人間を描いていて深い。
派手なところは無いが、観入ってしまった。
原田芳雄を相手に好演の柏原収史を、初めて役者として認識した作品で、
これ以降彼の名前はけっこうチェックしている。
ひっそりと上映していたが、映画好きには評判が良かった。

でも、地味な話の苦手な方にはお奨めしないかな。
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「初恋のきた道」

2005-06-01 20:57:50 | 映画・旧作
2001年1月18日

父親が亡くなって故郷に帰ってみると、
母が手間のかかる昔どおりの葬儀をするといってきかない。
その父と母の若き日の恋物語がメイン。

チャン・ツィイー、この作品の時はかわいかったです。
おさげも、綿入れみたいな上着もキュートでした。
村に出来た学校にやって来た先生に一目ぼれして、
お料理を届けたり、待ち伏せてみたり。
帰ってくる彼を待つために吹雪の日にも
村の一本道に立つ。
恋がかなうまで彼女はがんばりにがんばります。
その一途な乙女心は、
オジさんのハートを鷲づかみだったようですが、
私は泣かなかったなぁ。
ノスタルジーのあふれるいいお話です。
そして、現代との差異もかなり明確に描かれていた気がします。

中国映画はいつもだけれど、料理がおいしそうでした。
ピンクの綿入れ、マジで欲しかった。
何故かこの映画以外のチャン・ツィイーは苦手なワタシ。
コメント (2)
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