仏の教えは、しばしば、資本主義経済と対立するものとしてとらえられることがあります。どちらかと言えば対立や競争をあまり好ましくないものとしたり、足ることを知ることを善しとしたり、お金や財産を、自分のものではないと考えたりすることがあるからです。お金や財産を自分のものではないと考えているからと言って、共産主義ともまた違います。共産主義では財産は、みんなのもの、社会のものと考えますが、仏教では、財産は仏様のものと考えている点が違っています。財産だけではなく自分自身の体さえも仏様からの預かりものなのです。仏様からの預かりものなのですから、いつかはお返ししなければなりません。そして、自分で自分自身を勝手に傷つけたり、命を断ってはいけません。お金も仏様からの預かりものなので、有効に使っていかなければなりません。
人間は死ねば、何一つとしてあの世に持っていけない事実を厳粛に受け止めると、人生の意義がわかってくるような気がします。
人間は死ねば、何一つとしてあの世に持っていけない事実を厳粛に受け止めると、人生の意義がわかってくるような気がします。