行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

迷信を否定するのもまた迷い

2018年03月06日 | 仏の心
仏教は死後の世界、輪廻、霊魂の存在などを否定していると言われています。(実際には釈尊は、否定というよりも、死後の世界の事を語らない無記の立場をとられました)
しかし、そのことは頭に入れておく必要があるとは思うのですが、現在、私たちが目にしている仏教は中国、日本でその土地の思想や宗教(具体的には儒教、道教、陰陽道、日本の神道などです。)と結び付いて、その風土に合ったように形を変えていったのも事実です。
原始仏教は、先祖供養、葬儀、死後の世界、輪廻(生まれ変わり)などを否定してきたのかもしれません。しかし、それらは日本人の文化や道徳観に大きな影響を与えてきたことも事実です。
原始仏教について正しい知識を持っておくことは大切ですが、長い時間で私たちに合うように形を変えてきた意味も考えてみる必要があると思います。


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