「金環日食に向けて Part2」で機材の組み合わせを一度は決めたものの、欲が出て、1分間隔で撮影して動画にしてみたくなった。
しかし3時間にわたって1分毎の撮影となると、方やフィルムカメラで固定撮影による多重露光も考えているので、星を追尾する赤道義なしではとてもやってられない。
そこで、以前から気になっていたビクセンのポラリエを入手した。
しかし、これを使うとなると、三脚雲台の細いネジ一本で約6㎏もの重量を支えることになり、下手をするとネジが折れてしまいかねない。
そこで、中判用の馬鹿でかいレンズはあきらめて、35㎜判の70-300㎜ズームレンズに2倍リアコンの組み合わせで軽量化を図った。
カメラとポラリエの間には、カメラのバランスをとるため、ケンコーの「New KDSマウントII」を取り付けた。
ポラリエの搭載可能重量は、約2.0kg(モーメント荷重20kg・cm:回転中心より10cmで約2.0kg)である。
この場合の搭載重量は3.3㎏ぐらいでまだ重量オーバーだが、回転軸に対してバランスさえ取れていればモーメント荷重はクリア可能なのでそれなりに追尾するはずである。
実際にベランダで月をテスト撮影してみた。
ベランダからは北極星が見えないので、ポラリエをおおよその北極星方向に向けた。
昼間で北極星が見えない金環日食のときとまさしく同じような状況である。
追尾しなければわずか2分で月1個分ずれてしまうが、21分間で月0.7個分のずれに留まっている。
これなら、30分に1回の割合で構図の修正を行えばいいので、十分実用的だ。
とはいえ、やはりKDSマウントは大きく重いうえ、ポラリエからの距離があってテコの原理で負荷がかかりすぎる。
要はバランスが取れればよいので、マウント部分をシンプルな構造に変更することにした。
手持ちのマンフロット製クイックリリースプレート577だと、スライド幅が小さくてバランス調整ができなかったため、同じマンフロット製のスライディングプレート357を入手した。
見た目は似ているが、357の方が幅広で互換性はない。
これを使えばご覧のとおりシンプルコンパクトに。搭載重量も2.1㎏に軽量化できた。
理論的には天の赤道(赤緯0度)付近の天体を狙う限りバランスの変化はないので良好に追尾するはず。
赤緯11度付近にある火星ならバランスの崩れは少ないので、ベランダからテスト撮影してみた。
24分の露出でこのとおりずれはわずか。いけそうだ。
しかし、金環日食当日の太陽の赤緯は20度。
こうなるとバランスの崩れは無視できないほど大きくなる。
次回、Part4では、バランスの調整法についての実験をレポートする。
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