MOONLIT STORY ~月夜の物語~

月明かりに照らされた惑星地球をテーマに星空の写真を撮り続けています。

マスクで耳が痛くならないグッズの製作②

2020-05-11 23:34:40 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

マスクで耳が痛くならないグッズの第二弾!!

前回のビジネス用の地味なゴムバンドに対して、今回はちょっとおしゃれな感じを目指しました。

材料は100円ショップで買った星型のフレームと元々あった紐を使います。

 

作り方は簡単!フレームを紐で繋ぐだけ。

ただし、結び目がかっこよくなるよう工夫しました。

写真のようにくるくると巻き付けて、最後に穴に紐を通したら、緩みのないよう強くきゅっと絞ります。

出っ張った紐の端はハサミでチョキン! 反対側も同じように結んだら完成。

 

フレーム間の紐の長さは約14㎝、ゴムバンド仕様は全長約18㎝です。

ちなみに私の頭の周囲は61㎝です。

 

マスクの付け方は、慣れがちょっと必要だけど、写真の要領でひっかけます。

 

装着するとこんな感じです。

 

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マスクで耳が痛くならないグッズの製作①

2020-05-10 12:17:33 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

新型コロナウイルスの影響で、マスクを長時間装着していると、耳が痛くなる経験をお持ちの方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。

私は顔がデカいため夕方には耳が痛くなり、炎症を起こしたこともありました。そこで、耳が痛くならないグッズを自作してみました。

クリップ止めは見た目がよろしくないので、なるべくシンプルデザインを考案しました。

材料は100円ショップで購入した2㎝幅のゴムバンドと、エクレアが入っていたケースの蓋のみです。

 


1. エクレアのプラの蓋から、2㎝×1.5㎝の板を2枚切り取ります。

 

2. プラ板をゴムバンドの端に乗せます。

 

3. プラ板を巻き取るようにゴムバンドの端を2回折り畳みます。

 

4. 巻き取った部分の端側半分をプラ板ごと縫い付けます。

 

5. 反対側も同じように縫い付けて出来上がり♪


装着感はなかなかいい感じで、耳への負担が減りました。

 

ただ、女子が着けるにはちょっと地味すぎるかなということで、次は星型のパーツを使って製作してみます。

 

 

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PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW Vs smc PENTAX-FA 50mmF1.4

2019-03-17 13:05:26 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

ペンタックスの最新標準レンズ「PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW」と旧標準レンズ「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」の比較レビューです。

新レンズは、昨年、25年ぶりにリニューアルされて登場しました。

世界最高水準の高性能との触れ込みですが、価格も重量もおよそ4倍になり、少くともその点は旧レンズの圧勝です。

 

当時の名機LXと最新のK-1Ⅱに装着して並べると、とても同じフルフレーム&標準レンズの組み合わせとは思えません。

LXの方はまるでフォーサーズのようです。

 

はたして、これだけの大きさ・重さ・価格に違いのあるレンズに見合った価値があったのでしょうか?

私は、星景写真をメインで撮りますので、絞り解放での性能が何よりも重要です。

まずは周辺減光を青空でテスト。周辺減光の差が目立つようアンダーで、中心付近の明るさが揃うように現像しました。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4

 

ブログにアップすると画質が落ちるため分かりづらいですが、明らかに周辺減光が1EVほど改善されています。

 

次に逆光性能です。

今までシグマのズームレンズ(Artシリーズ)を多用してきましたが、ズーム全域で解放からとてもシャープな反面、月光写真のときに発生する盛大なゴーストに悩まされ続けてきました。

月光写真家としては、周辺減光以上に重要な問題です。

ゴーストを強調するために、明瞭度+30、かすみ除去+30で現像しています。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f8

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f8

 

旧レンズの方は、はっきりとしたゴーストともやっとしたフレアが発生しています。

新レンズはレンズ数が倍以上に増えているにもかかわらず、最新のエアロブライトコーティングにより、強調処理しなければほとんど目立たないほどのゴーストしか発生していません。

 

さて、やはり一番気になるところは結像性能ではないでしょうか。

遠景を開放で撮り比べました。まずは全景から。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4

 

意外なことに、同メーカーの同スペックのレンズでありながら、新レンズの方が少し広角です。

旧レンズの方は、全体に靄がかかったようにコントラストが低いです。

次に、それぞれの画像の一部を等倍で切り出しました。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4

 

これはもう一目瞭然ですね。新レンズの方はほぼ1画素単位まで見事に解像しています。

旧レンズの方は色収差でしょうか、色がにじんだ感じも見受けられます。

 

今回はここまでですが、次は実際の星空を撮り比べて、4隅のコマ収差やフリンジなどをテストします。

 

 

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電子ラボ作ってみた

2018-03-04 00:44:42 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

フィルムの現像やプリントをする工房のことを、写真用語でラボ(ラボラトリー)といい、プロ向けをプロラボと呼びます。デジカメが普及してから、現像はPCで、プリントはインクジェットプリンタで出力するのが一般化しました。つまりかつての工程が電子化されているわけですが、昨年11月に引っ越して書斎を手に入れたのを機に、プリントするために適した環境を構築しました。それを私は“電子ラボ”と呼んでいます。

世の中がデジタルに移行してもフィルムにこだわり続けていましたが、ダイレクトプリントがなくなり、銀プリントであってもレーザー露光でプリントするしかすべがなくなったことで、プロラボに依頼しても折角のフィルムの豊かな色彩表現ができなくなってしまいました。

“それなら自分で納得のいくプリントをするしかない。”

そういう思いを近年強く抱くようになり、実現に至ったわけです。

電子ラボの外観

では、「納得のいくプリント」とは何か?

それは、ライトボックスで映し出されるポジフィルム原板の色彩をプリントに再現することです。そのためのポイントは、以下の6つになります。

  • ポジ原板・モニター・プリントの色を正確に見るための光環境
  • ポジ原板をデジタイズする高性能スキャナー
  • 画像処理に適したPC
  • 色再現性の高い高性能モニター
  • 高度な画像処理ソフトとカラーマッチングソフト
  • カラーマネージメント対応の高性能プリンタ

それでは、実際にどう構築したかをご紹介します。

≫1.光環境 ≪

まず大事なことは、外光をなるべくシャットアウトすることです。そのために1級遮光カーテンにしました。それでも少し透過しますので、透過光に色がつかないようモノトーン柄を選択しました。真っ黒なカーテンにして暗室化するのがベストですが、それはさすがに気が滅入るので・・・。

フローリングの床には、傷防止のフローリング調マットを敷こうと思っていたところ、たまたまホームセンターにグレーがあったので、迷わずこれにしました。そこまでするなら机をまず黒にしろということになりますが、実はモロ影響があったのは、白いキーボードがモニターに映り込むことです。そこで、実際に色味を見比べるときは、プリンタカバーに使用している黒い布でキーボードごと机を覆います。

照明は、印刷の基準色温度5000Kの高演色LED「Z-80pro2-EIZO」を導入。ライトボックスには、元から持っていたハクバの「ライトビュアー5700」(色温度5000K)を使用。

高演色LED「Z-80pro2-EIZO」

 

≫2.スキャナー ≪

スキャナーは、長年愛用しているEPSONのハイエンドスキャナー「GT-X970」です。

このスキャナーは、透過光ユニットを備えていますので、フィルムをスキャニングできます。しかも、付属のフォルダで、8×10の大判フィルムまでスキャニングできます。ただし、このフィルムフォルダがすこぶる使い勝手が悪いうえにフィルムの平面性が保てないため、新型「GT-X980」のフォルダと交換しています。詳しくは、フォルダのレポートをご覧ください。

EPSONスキャナー「GT-X970」

 

≫3.PC ≪

PCは、NECダイレクトで「LAVIE GD346Z/B」を購入しました。黒に統一したかったのですが、NECダイレクトがダントツで安かったのでこれにしました。

CPUはIntel Core i5ですが、ちょっと前のi7並みに早いです。大きなサイズの画像を扱いますので、RAMは32GBを実装。起動ドライブはSSDなので、何をするにしてもサクサクです。

それまでは、モニター一体型の普及機を妻とシェアしていて、6年前のPCのため遅いし使える時間も限られていましたが、占有できるようになって快適そのものです。

≫4.モニター ≪

カラーマネージメントする上でもっとも肝となるのがモニターです。

そこで、正確な色再現と滑らかな諧調表現が可能なEIZO製カラーマネージメントモニター「ColorEdge CS2730」を導入しました。

一般的なモニターは、sRGBで各色8ビット(16,777,216色)しかなく、階調も8ビットで256階調のため、正確な色表現ができないだけでなく、グラデーションにムラができます。

一方、このモニターは、各色10ビット(1,073,741,824色)でAdobe RGBを99%カバーし、階調も10ビットで1024階調あります。

本当はモニターキャリブレーションセンサー内蔵の「CG2730」にしたかったのですが、予算の都合であきらめました。

モニターには、外光や照明が映り込まないように、純正の遮光フードを追加しています。

ご参考までに、「高解像度モニターの落とし穴」も合わせてご覧ください。

EIZOカラーマネージメントモニター「ColorEdge CS2730」と遮光フード

≫5.ソフトウエア ≪

レタッチ用にPhotoshop CS5を使用してきましたが、この際ですので、最新のPhotoshopとLightroomが使いたい放題のadobeフォトプランを契約しました。

カラーマネージメントは、モニター付属のソフト「Quick Color Match」を使えば、紙質とプリンタ機種に合わせて自動で調整してくれるので、とっても簡単です。

≫6.プリンタ ≪

そして最後の総仕上げは、カラーマネージメント対応の顔料インクプリンタによる出力です。

顔料インクプリンタ Canon「PIXUS PRO-10S」

これで念願の電子ラボの完成です!

 

さて、その実力はいかほど?というわけで、Quick Color Matchを使って出力したプリントと、ポジフィルム原板とPhotoshopで表示した画像を比較しました。

モニター上の画像は以前のPCで原板に近づけるようレタッチしたものなので、色合いが違っていますが、大事なのはモニター上の画像とプリントがほぼ同じ色調であることです。いままではいくら調整しても合わなかった色合いが、微妙な違いはあるものの、一発でこのレベルまで合うのですから、大満足です!

上:Photoshop CC 2018で表示したEIZOモニター上の画像
左下:光沢紙(プラチナグレード)で出力した六切プリント
右下:ライトボックス上のポジフィルム原板(6×7サイズ)

 

 

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高解像度モニターの落し穴

2018-02-05 23:18:04 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

前回のカラーマッチングの記事にもあるとおり、新しいPCの購入に際し、モニターはEIZO社製の27型カラーマネージメント液晶「ColorEdge CS2730」をチョイスした。

このモニターの解像度は2560×1440ドットで、Full HD(1920×1080ドット)と4K(3840×2160ドット)の中間にあたる。

ところが、実際に繋いでみると最大で1920×1200ドットまでしかならないことが判明!

もしや、オンボードグラッフィクスがFull HDまでしか対応していないPCを購入するチョンボをしてしまったか!? (;゚Д゚)

折角の高解像度を生かすには、4K対応のグラフィックボードを追加するしかないのだろうか…

そんな思いが交錯していた。

 

購入したのはNEC LAVIE Direct DTのPC-GD346ZZDBというモデル。

http://nec-lavie.jp/navigate/products/pc/173q/07/lavie/dt/spec/index.html

仕様を確認すると、4Kには対応している。ならばなぜ?

2560×1440ドットという選択肢がないからか??

 

しかし、よくよく見ると添付品にDisplayPort-DVI-D(シングルリンク)変換アダプタと書いてある。

むむ!デュアルリンクではないのか?シングルリンクならFull HDまでしか対応していないからそれが原因か!?

実は、モニター添付のDisplayPortケーブルは片側がMini DisplayPortだったため、Mini DisplayPortを持たないPC本体と直接繋ぐことができず、そのためPCに付属していたDisplayPort-DVI-D変換アダプタを介してDVI-Dでモニターに接続していた。

 

変換アダプタの方も穴の数からてっきりデュアルリンクのDVIケーブルだと思い込んでいたが、なるほど穴の中を覗き見ると中央2列に配線されていない。

 

これが原因なら、DisplayPortケーブルで直接繋げば解決できるはず。ということで、MiniでないDisplayPortケーブルを購入し、繋いでみた。

すると、無事2560×1440ドットが選べるようになった。(^^)v

 

Full HDを超える高解像度のモニターの性能をちゃんと引き出すためには、まずPCのオンボードグラフィックスが対応しているかどうか、そして接続するケーブルがDisplayPortケーブルもしくはデュアルリンクDVIケーブルかを確認しましょう!

 

 

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エプソンの新型フィルムホルダー「GT-X980」用を「GT-X970」で使ってみました。

2015-03-01 14:20:43 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

私の星景写真の撮影は、昨今の発展著しいデジカメによるものではなく、
ブローニーサイズのリバーサルフィルムを用いたフィルム撮影がメイン(というかほとんど)です。

フィルムのスキャニングには、35㎜判から8X10の大判フィルムまでスキャニング可能な、
エプソンのハイエンドモデル「GT-X970」を愛用していますが、
昨年7年ぶりに後継機の「GT-X980」が発売されました。(写真は「GT-X970」)






フィルムの衰退とともに、フィルムスキャナーの需要も激減している現状の中、
新製品の発売は大変喜ばしいことですが、主な変更点はフィルムホルダーの改善と
光源のLED化で、外観と基本性能にほとんど変化はありません。

もともと高画質な「GT-X970」の仕上がりにさして不満がないため、
画質向上がないのであれば、買い替えるまでの必要性が見当たらないのですが、
フィルムホルダーのどうしようもない使い勝手の悪さにだけは大きな不満がありました。

使用するのはもっぱらブローニーサイズ用のみなのですが、
フィルムを固定するレールの幅がフィルム幅より少し広いため、
慎重にセットしないと(特に一コマカットの場合)フィルムがどうしても傾いてしまいます。
平行にセットしないと抑えが甘くなるため、フィルムのたわみが大きくなってしまうから、
うまくいかなかったときはイラっとします。フィルムサイズと同じ幅にすれば防げるのに・・・。

もっとも、ちゃんとセットしてもフィルムのたわみを抑えられるような構造にはなっておらず、
カールの大きなフィルムではピントが均一に合わないという致命的な欠陥がありました。
逆にカールが全くないと自重でフィルムがたるんでしまい、これまたピントの不均質を招きます。

他にも、ホルダーそのものの強度不足で、フィルムを抑える枠の蝶つがいの軸が細いプラ製のため、
使っているうちに4か所(黄丸部分)ともすべて折れてしまいました。
あと枠をパチンと留める爪も20ヶ所のうち2ヶ所(赤丸部分)が折れてしまい、
その周辺のフィルムの抑えが甘くなりました。この枠が金属製なら重みで抑えられるので、
蝶つがいもパチンと留める必要もないですが・・・





フィルムホルダーがこんな状況ということもあり、フィルムホルダーだけでも新しくしたいと調べたら、
必要なブローニー用のみのバラ売りはしてなくて、1式なんと1万5千円も!
安いスキャナーが買えてしまいそうな値段です。

では、いったいどこが改善されたのでしょうか?

一番の改善点は、フィルムの平面性を確保するために、アンチニュートンリングアクリル板を採用したことです。
ガラス板の方が傷がつきにくくて安心なのですが、きっとそこはコストダウンなのでしょう。
もう一つの改善点は、蝶つがいの軸が一回り太くなるなど、強度がアップしたこと。
やはりトラブルが多発したのでしょう。
最後の一つは、ホルダーとスキャナーガラス面との距離が簡単に調整できるようになったこと。
これは、イコールスキャニングのピント位置の調整のし易さになります。

全て支障となっていたことが改善されたのは大変魅力的なことであり、
ホルダーが壊れかけていたので、購入してみることにしました。
ただし、メーカーHPには、「旧機種はサポートしていません」と
注記があり、もし使えなければ、この高価なホルダーが無駄になるリスクがありました。

結論から先に言うと、ソフトウエアも含めて、
旧機種だからということに由来する問題は一切起きませんでした。



では、使ってみて実際にどうだったのでしょうか?

まず、最大の変更点であるアンチニュートンリングアクリル板について。
透かして見ると、わずかにグレーがかっており、なんと景色がぼやけて見えます。
こんなアクリル板越しにスキャニングして解像度は損なわれないのでしょうか???
それに、2列から1列になったので、その分作業効率が低下します。

フィルムのセットは、2枚のアクリル板でフィルムをサンドするわけでなく、上に乗せるだけので、
浮き上がらないように、やはり蝶つがいのプラスチック枠で圧着する構造なのですが、
これが旧ホルダー以上にフィルムセットが微妙でやりづらい。
しかも、フィルムとアクリル板の間に埃が入り込むため、
ただでさえ厄介なスキャニング後のゴミ消去が倍増して、めちゃくちゃめんどくさい。
詳しい人は、自動ゴミ消去機能を使えばいいのでは?と思うかもしれませんが、
ゴミと一緒に星も消えてしまうため、全く使い物になりません。

フィルム面のピント位置調整は、四隅に付いた5段階のスライダーで簡単に調整できます。
これは以前より調整幅が増えた上にとても楽ちんで二重丸♪
ただし、簡単にスライダーが動きすぎて、知らず知らずズレてしまうので、
位置が決まったところでテープで固定しました。
ちなみに奥から2番目の位置でベスピンでした。

ちょうど未スキャンのフィルムがあったので、新旧のホルダーでスキャニング比較をしてみました。
こちらは、新ホルダーによる全体画像(3200dpi)。
アクリル板使用によるニュートンリングの発生はありません。





そして、ピンク枠の部分を等倍表示にして並べてみました。
上が旧ホルダーで下が新ホルダーです。








旧ホルダーの方がボケて見えるのは、単にピントが合っていないだけでなので、調整すれば同等になるはずです。
懸念されたアクリル板使用による解像度の低下は、どういうわけかなさそうです。
ただ、グレーがかったアクリル越しのためか、少し暗い画像になる傾向がありました。
(作例は明るさ調整済み)


新ホルダー導入により、使い勝手はかえって悪くなりましたが、
フィルムの平面性を保ちつつピント位置を簡単に調整できて、
スキャナーの解像力を最大限引き出せるようになったことから、
投資した価値があったと思っています。

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ポラリエ ストロー極軸望遠鏡? Vol.2

2013-03-06 22:10:04 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

ポラリエの覗き穴に差し込んで、手軽に極軸合わせの精度をアップさせようという試みの続編です。

前回の記事はこちら



ストローの内径を手軽に狭められるものはないかと探してみたところ、ボールペンの部品がちょうどストローに嵌る大きさであることを発見!







ストローの外径は、覗き穴より少し細いので、テープを巻いてピッタリサイズにします。
その際、偏心して視野の中心がずれないように均一に巻くよう心掛けます。
実際に覗いてみると、視野は2.5度くらいでした。






では、さっそく試し撮り。

まずは、わざと覗き穴の端の方に北極星を導入。
おそらく、5~6度くらい極軸からずれている状態。
K-5+200㎜の望遠で露出は約4分。すばるの等倍表示です。
あたりまえですが、かなり流れています。





そこで、ストロー極軸サポーターの登場です!
手順は下記の通り。

1.スマホのGoogleSkyで北極星が北極に対して何時の方向にあるか確認。
2.北極星を覗き穴のほぼ中央に入れる。
3.ストローを刺し、視野の中で北極星を1.で確認した方向に偏らせる。

ストローが完全にはまっすぐ刺さっていないであろうことを考慮しても、北極からのずれは1度以内に抑えられていると思われます。
そして、先ほどと同じ条件で撮影した結果がこれです。





かなり改善されていますね。

次に2分露出で撮影。
シャッターブレを起こしていますが、等倍でこの程度のガイドエラーなら個人的には許せるレベルかな。





200㎜で2分の露出ができるということは、20㎜の広角レンズなら20分露出が可能ということになります。
とはいえ、ストローの狭い視界の中で北極星が見え辛く、北極星の位置合わせはちょっと大変でした。
覗き穴の中央付近に導入するだけでも2度以内の精度でセッティングできそうでしたから、
その時の撮影計画に基づいて使い分けるとよさそうです。


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バーティノフマスクでピント合わせをやってみた。

2013-02-27 23:07:29 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

バーティノフマスクというピント合わせのツールをご存じだろうか。

望遠鏡の先端にスリットの入ったマスク取り付けることにより、
ピントの合ったときの星像が対照的な形になることを利用してピントを合わせることができる。

ヤフオクで自作販売しているのをたまたま見かけ、手ごろな価格だったため購入してみた。
商品名は「バーティノフマスク」だが、正しくは「Carey Mask」のようだ。





アルミ板を加工してあり、自作品とは思えない精巧でちゃんとした作りである。
フードに傷がつかないようネジにビニールがかぶせてあり、
口径に合わせてスライドできるため、ぴったりとフィットできた。





しかし、このマスクをかぶせると星がとても暗くなるため、
木星クラスの明るさでもファインダーを覗いてピントを合わせるのは無理。
(この望遠鏡に直焦点でカメラを接続するとF6.7の明るさになる。)

PENTAXのカメラの場合、マニュアルフォーカスに切り替えてライブビューにし、
Infoボタンを押すと最大10倍表示が可能なので、それで合わせるのが一番良い。

赤道義を用意していなかったので、ほとんど動かない北極星でピントの合い方を撮影してみた。

ピントがいまいち合っていないときは、このとおり横長の星像となる。





もう少しピントを追い込むと、横に虹色の光条が出てくる。





さらに追い込み、きれいな虹色の光条が4本現れて対照的な形になったら、ピントが正確に合った証拠だ。





※追記

上記の写真では中央が露出オーバーで潰れてしまっているが、正確にピントが合うと中央が3つに分裂し、直行方向にかすかな光のヒゲが出てくる。




これでかなり厳密なピント合わせが可能となった。
おすすめのツールです。


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パンスターズ彗星に向けてポラリエパワーアップ!

2013-02-12 21:05:15 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

昨年末に、3月のパンスターズ彗星、そして年末のアイソン彗星に向けて、ちょっとだけポラリエシステムをパワーアップしました。

ポラリエの致命的な欠点は、極軸望遠鏡を使用するために中央の台座(雲台ベース)を外さなくてはならないことです。
そのため、いくら正確に極軸を合わせても、機材を据えると重みで極軸がずれてしまいます。
この問題を解消するため、極軸望遠鏡を刺したままセットできるオリジナル雲台ベースを販売しているところもあります。
しかもカウンターバランスウエイトも取り付けられるようになっており、スペックの2㎏を超える積載重量を実現していたりします。

それはそれですごく魅力的で、いつかはそろえたいとは思いますが、一方でポラリエ最大の魅力である手軽さが失われてしまいます。
そこで、現在の覗き穴を利用して、なるべく簡単に極軸合わせの精度アップを図ろうと考えました。

まずは、覗き穴の視野はどのくらいなのか、撮影して大雑把に計測してみました。






写真に写った景色の範囲と、眼鏡をしたままで覗いたときの範囲がほぼ同じだったので、Google Earthで約10度の視野であることがわかりました。
北極星は天の北極から1度弱離れており、2度弱の円を描いています。
つまり、単に覗き穴に導入するだけよりは、中央付近に導入した方が、より精度よく合わせられることになります。

今まで三脚とポラリエの間は手持ちの自由雲台で固定していましたが、それだと向きを微調整しての北極星導入ができないので、
K-ASTECの極軸高度・方位調整装置「XY50-35」を購入しました。





この極軸高度・方位調整装置は、小さいなりながらも、頑丈でガタは皆無です。

さらに視野の中央がわかりやすいように、ストローの先端にホッチキスの針を貼り付けて、覗き穴に差し込めるようにしました。





ストローを差し込んだ状態で覗くと、十字線がぼんやりと見えるのですが、
これには北極星が重なったときにどこにあるのかわかりにくくなる欠点があります。

そこで今考えているのは、視野が2度になるようにマスクする方法です。

北極星を導入するときに、スマホアプリのGoogle Skyなどを使って、北極星が天の北極に対して現在どの方向にあるかを調べておけば、
その方向の視野の端に北極星を導入するだけで、理論上は±0.2度くらいの精度で極軸の設定が可能になるはずです。

次の週末あたりにちょこっと細工して、今度は効果のほどを試写してレポートしたいと思います。


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K-7 vs K-5IIs

2012-11-04 20:51:40 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

PENTAXのニューモデル「K-5IIs」を手に入れました!
K-7以来、3年ぶりの購入です。

   



同じボディーを流用しているので、見た目の違いはほとんどありませんが、技術の進歩には目覚ましいものがあります。
その中でも一番気になるのはやはり画質です。

K-7は、サムソン製の1460万画素CMOSセンサー。

方やK-5IIsは、ソニー製の1628万画素CMOSセンサー。
2年前発売のK-5とセンサーは変わっていませんが、IIsは、解像度劣化を招くローパスフィルターがなくなっていることが大きな特徴です。

というわけで、さっそく撮り比べてみました。
カスタムイメージはナチュラルで、ホワイトバランスは太陽光です。
その他すべての設定が同じになるようにして撮影しました。
左がK-7で、右がK-5IIsです。



レンズ:SMC PENTAXM☆67 300mmF4ED 開放 ISO200

「全景縮小」
 



「等倍切り出し」
 



解像度でいうとK-5IIsの圧勝です。
画素数はK-5の方がやや多い分有利ですが、画素ピッチでいうと5%程度の違いに過ぎないので、微々たるものです。
やはりローパスレスの効果が大きいようです。

発色はK-7の方が緑が濃く、ダイナミックレンジが狭い分、黒が締まってコントラストが高くなっています。



次に、もっとも重要視している高感度性能です。



レンズ:smc PENTAX-FA★ 24mmF2.0→F2.8 ISO3200

「全景縮小」
 



「等倍切り出し」
 



全景で見比べると、K-5 IIsのダイナミックレンジの広さが段違いであることがわかります。
等倍で見比べると、こちらもK-5IIsのノイズの少なさと高い解像度が一目瞭然です。



K-5IIsは、赤い星雲の写りがとてもいいというレポートもあり、この高感度特性と相まって、APS-C最強の天体カメラといっていいでしょう。

K-7は緑の発色が素晴らしいのですが、オーロラを撮ったときは、緑がやたら生えて、絵具で塗ったようにべったりとして、色彩感に欠ける仕上がりでした。
K-5IIsは赤の感度が強いので、赤いオーロラの写りに期待が持てます。

その他びっくりしたのは、暗所AF性能です。
なんと、白っぽいものなら満月の灯りでピントが合っちゃいます。
これはすごい進化です。


仕事が忙しくてまだほとんど撮影していませんが、良い買い物をしたと満足しております。
もっとも、星景写真は相変わらずフィルムオンリーですけどね。



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