スタッフ中村が試乗しました! - F900R編

2023年07月23日 | モトラッド京葉からのお知らせ

こんにちは、モトラッド京葉 中村です!

 

 

 

いよいよ暫定的に最後となる中村の試乗シリーズ。
「何故」って、そりゃぁ現在モトラッド京葉が保有する試乗車は全部乗ったんで。
系列店にはまだ乗ってない車両が何台かありますけど。

 

今回はF900Rを試乗しましたので、
その感想をあれこれと書き連ねていきます!

 

 

 

改めて、F900R(プレミアムライン)。

"F"といえばBMWでは並列2気筒を指すアルファベットで、
名前をそれぞれ分解すると

F→並列2気筒
900→894(約900)cc
R→ロードスター(要はネイキッド

~という事になります。

昔はBMWでFといえば単気筒でしたが、まぁソレはいいか。

 

 

 

BMW本社としては「ビッグバイクの入門編です」という位置付けで、
デザイン会社とタッグを組み続けるオシャレメーカー2気筒or3気筒
軽量さと高回転型エンジンを愛するオレンジ色の公爵などがライバル!~との事。

余談ですけど、オレンジ色の会社もここ10年ほどデザイン会社とタッグを組んでるんですよね。

 

 

 

 

~ただ、(止せば良いのに)茶々を入れると、
カタログスペックでこれらと競うと分が悪いんですよね!!

 

いや、だってほら…。

 

【BMW・F900R】
並列2気筒894cc
最高出力105馬力
装備重量215kg(日本国内の届出数値)

 

【Y社・2気筒】
並列2気筒688cc
最高出力73馬力
車重184kg(ガソリン13L満タンで約194kg)

 

【Y社・3気筒
並列3気筒888cc
最高出力120馬力
車重190kg(上級グレード「SP」。ガソリン満タンで約201kg

 

【K社・公爵】
並列2気筒889cc
最高出力121馬力
車重166kg(満タンで約177kg

※BMW以外は乾燥重量か装備重量か不明だった為、
一律で半乾燥重量(ガソリンだけ差し引いた重量)と仮定。

尚、水とガソリンの比重は4:3だそうで、タンク容量に0.75を掛けたものを重量として加算。
又、馬力が不明だった車両はkW表記に1.359を掛けた数値を馬力として算出。

スペック好きな者達よ、上の計算式は覚えておくが良い。

 

 

 

ライバルと思しき車両のスペックをざっと並べてみましたが、
Y社の2気筒とは排気量や車重の差で良い勝負を演じているものの、
他の2台は馬力、車重共に負けてるよっ!?

ってか公爵のスペック(特に軽さ)突出し過ぎぃ…、そういうぶっ飛んだトコロ好きぃッ…♡

 

「大型バイクの入門にもピッタリ!」と謳うのであれば、
大型バイクのネックである車重をもう少し削ってくれても…」と思うのですが、
まぁBMWのラインナップとしては軽い方ですし、そもそも軽いバイクばかり乗っていると
重いバイクに乗りたくても乗れなくなりそうなので、まぁ間違ってはいない…のかな。

 

 

~とはいえ、性能だけで優劣をつけるのは好きではないですし、
今やそういう時代でもないので、考えるよりもまず乗ってみましょう。

 

 

 

まぁアレだ、なんだかんだ言いましたけど、
”215kg程度の車重に105馬力のエンジン"なんて積んでたらそりゃ速いよ。

 

昨今、200馬力を突破するバイクがその辺にゴロゴロ転がっているので
皆さんも中村も感覚がマヒしていると思いますが、冷静に考えると
理屈としてはコレ(1,265kg、590馬力)とほぼ同じ性能ですからね。

 

「なんでぇ、105馬力なんざチョロいぜ」とタカを括ると、
想像以上の元気な加速力に驚くこと請け合い。

 

そして、適度な車重や各種制御がしっかり効いているのか、
勢いよく加速をさせても車体は暴れたりしない
変な不安感を感じることもありません。

 

 

 

ついでにお話すると、F900Rってインテークが2箇所ありまして、
それもガッツリ真正面を向いているレイアウト。

 

まったりトコトコと走るようなバイクだと

・インテークを1箇所にする(吸気を絞る)。
・エンジンの横だとかシート下だとか、そういうところから空気を吸う。

~というのも多いですが、コレを見る限りF900Rは
まったりトコトコと走るバイクとは程遠そう。

多分「オラァッ、行くぜぇHAHAHA」ってバイク。

 

実際に乗ると、低回転時は「250~400ccと同等かな?」というパワーで、
出だしは丁寧にクラッチを操作しないとちょっと心許ない感じ。

で、しっかり繋がった後にスロットルを捻ってあげると、
Vツインのスポーツバイクに近い”強引に押し出すような強烈な加速”が味わえます。

…これホントに入門向けか?

 

 

でもまぁ、ピリ辛な味付けで抑揚のある高回転型エンジンは
発進などの練習にはもってこいで、
こういうバイクで慣れておけば他の車両に乗り換えた時も
「うわっ、このバイク発進が楽だわぁ」とすんなり受け入れられます。

言い方を変えれば”乗れば乗るほどライダーに応えるバイク”なので、
ずっと乗り続けてF900Rのクセもしっかり把握できるようになれば、
スポーティ且つスマートな走りも堪能出来そうです!

アレだ、”一見怖いけど実は心優しくて強い人”みたいな感じ。

 

 

 

サスペンションは先進の電子制御を搭載している為、
如何なる状況でも快適な乗り心地を~

…と書くのがスジなんでしょうけど、
正直に申しますと、大してライディングが上手いわけでもなく、
おまけに体重が軽すぎる中村(47kg)としては
「高年式の大型バイクはどれもサスが硬い、違いが判らん」というのが本音。

だってねぇ、教習所時代に教官が「後ろに乗って感覚を覚えてね」と言った時、
後ろに乗って少し経ったら教官に「もう乗っていいよ」と言われたり
用事があって堤スタッフとタンデム走行をした時にも
「乗りました」と声掛けしたら「…いつ乗った!?」と聞かれたり。

 

 

まぁ、それでもS1000RRだとかに比べれば幾分柔らかく、
路面のうねりやギャップもしっかりと往なしてくれている感触はあります。
S1000RRは、そりゃぁもうガッチガチのサーキットマシンですし、
轍なんて普通はサーキットに存在しませんし。

 

ただ、基本的にはストリート向けのかなり硬いサスなので、
(折角の電子制御ですし)あれこれ弄って自分好みの柔らかさにした方が◎。

 

 

 

シートはスポーツバイクらしく、あまり厚みを出さずに
ある程度硬さを持たせてクッション性を確保している状態。
その為にローシートの座り心地が…いや、なんでもないです。

 

 

で、ステップの位置なのか、シートの形状なのか、
はたまた中村がチンチクリンなのか。
乗っていると股関節が窮屈で太ももにやや違和感を感じる為、
個人的にはステップを少し後方に持って行きたいところ。

こればっかりは乗る人の体格や姿勢によって個人差があるので、
一概にどれが正解とは言えませんけどね。

 

 

 

で、前回のG310GS同様に
中村が個人的に推したいポイントを幾つかご紹介。

 

 

 

・ロードスターシリーズを象徴するヘッドライト

兄貴分であるR1250RS1000Rと共通の意匠を持つ、
この透明感あるキリッとしたヘッドライト。

 

~まぁ、そもそもこのライトを採用したのはF900Rが最初ですケド。
※F900R→2020年、S1000R→2021年、R1250R→2023年にそれぞれ今の顔になりました。

 

 

「BMWといえば(旧型S1000RG650 Xmotoなど)異形ライト!」と仰る人は今も多く、
確かにあれらは独特の中毒性があり、一目見て「BMWだな」と判るのもまた秀逸。

ただ、個人的には今のBMW・ロードスターに使われるこのライトも
他のメーカーに似たデザインは無いうえに、
サイバーパンクな雰囲気を感じるのですごーく好み。

しれっと刻まれた(しかも光る)"R"のロゴも良いですよね。

 

 

 

 

・カラーリング

今回乗った車両のカラーリングは
ブルーストーンメタリックと呼ばれる色で、
”パッと見はグレーだけれどもまじまじと見ると青色を含んでいる”という、
どっちともつかぬ独特の発色が魅力的。

 

 

写真(カメラ)の何が面白いかって、
「自分の目で見た時の印象を上手く写せない」のが面白いんですよ。

例えば”哀愁漂う夕陽のオレンジ色”だとか”明かりが煌めく夜景”だとか、
ああいう景色や色彩に感動してシャッターを切ると
「~俺が見た時の雰囲気となんか違う…」というのがよく起こります。

今回のは比較的マシな方ですが、このブルーストーンメタリックも
肉眼で見ると一層深みと複雑さを感じる色で、
画像だとイマイチその良さを伝えられない”勿体ない色”だったりします。

 

~もはや色の話じゃなくてカメラの話ですね、スミマセン。

 

 

 

・サイレンサー

F900R/XRを見る度にココを注目してしまうのですが、
それほどにこの形状は(良い意味で)ヤバいです。

 

(音だとか形状だとか、人によって理由は様々ですが)
バイクにおけるノーマルのサイレンサーって
基本的には邪魔者扱いされることが多い哀れな部品。

 

そんな人たちに物申~しているかどうかはわかりませんが、
カスタムビルダーが造った一点モノのような独特の形状と、
ノーマルなのにうるさ…じゃない、とても荒々しく力強い排気音。

これであれば、スタイリッシュな形状で且つ迫力の音量を楽しめるので、
”わざわざ人目を盗んで車検不適合のサイレンサーを付ける”なんてリスクを冒す必要もナシ。

 

 

又、ここでは紹介しきれない(というか紹介しない)ですが、

・グリップヒーター
(後付けすると高額なのと、特にバッテリーが小さい車両では動作不良を引き起こす場合がある)

・クルーズコントロール
(そもそも後付け出来る部品ではない)

・パニアケースの後付けが容易な構造
(「バラして別売りステーを取り付けて…」というのも不要)

~といった、装着していて決して困らない装備類や
BMWロゴが刻まれた各ボルト(F以上のシリーズ共通)を使用するコダワリなどなど、
トータルの仕上がりでは他社のライバルたちに決して劣るものではありません。

これこそ、小粋に楽しむ大人の為のスポーツバイクよ。

 

 

 

 

現在当店ではF900Rが常駐しているほか、
系列店には姉妹車であるF900XRの試乗車もありますので、
F900シリーズを触ってみたいという方は是非お気軽にお問い合わせ下さい!

モトラッド京葉:047-396-8412
モトラッド八千代:047-486-1600

※試乗車は入れ替えを行っている場合がありますので、
事前にご連絡を頂けますとスムーズにご試乗頂けます。

 

以上、中村でした!


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