こんにちは、モトラッド京葉 中村です!
さぁ、今回はS1000RRの試乗車を走らせたので、
それについて少し触れたいと思います。
※あくまで”販売員”であって、プロのライダーではないのでご了承下さい。
リッターSS最速を目指して2009年のデビューから常に進化を重ね続け、
今やGSと並ぶほどの存在感を誇るほどになったBMW珠玉の1台。
この手の”SS(スーパースポーツ)”と呼ばれるバイクは
「公道でこんな性能要らんだろ」と揶揄される代表格ですが、
そんな事を言ったら街中を走り回るバイクや車たちは
そのほとんどが性能を持て余しているわけでして。
大事なのは「そんなすごいバイクに乗ってるんだぜフフン」と楽しむ気持ちですよ。
で、いざ乗りますと、まぁ速いのなんの。
モチロン速さを第一に追求したバイクなので当然の話なのですが、
何が恐ろしいって”速いのに怖くない”というのがもう…。
バイクによっては、加速力に対して車体が負けているという事があり、
そういう場合はステップやハンドルなどから変な感触が伝わって
非常に怖い思いをした、というのを経験したことがある人も多いはず。
中には「わざと車体を弱くしてますッ☆」という酔狂なバイクも存在しますが。
ところがこのS1000RR、
さすがは2023年の最新SSといいますか…。
・とにかく速さを叩き出す、猛烈なパワーのエンジン
・そのパワーをしっかりと受け止める、とても軽くて丈夫なフレーム
・更にそのパワーを路面へ着実に伝達する、非常に強靭な足腰(足回り)
・それなのに乗車姿勢や操縦性は良好
~といった造りをしていて、すごい勢いで加速をしたとしても
車体がしっかりとしていて余計な恐怖心が沸いてこないんです。
「興味はあるけどまだバイク乗った事ないっす」という人は、
幼い頃経験したであろう”下り坂で自転車を猛烈に漕いだ時の恐怖”と
”気付けば200km/h以上で走っているのに全然揺れない新幹線”を
イメージしてもらえれば判るかと。
加えてSSならでは(その中でもS1000RRは突出していますが)の軽さが合わさり、
土手沿いの道だとかその辺のカーブでも車体がヒラヒラ・パタパタと寝てくれるので、
公道の速度域であっても”バイクに乗る楽しさ”を十二分に享受出来ます。
自分が上手くなったと勘違いするアレですね。
(他社製品ですが)SSを一台所有してまして、
正直コレで同じような事をすると中々怖いのですが、
それを感じさせないのがS1000RRのすごいトコロ。
「比較しようがないだろ」って?
そんなの重々承知だわ!
いずれにせよ、技術の進歩というのは凄まじいものですね…。
そんな”とてつもない加速”を生み出すエンジン。
2019~2022年のモデルですら207馬力という凄まじいパワーを持っていましたが、
この2023年モデルからは更に上がって210馬力の大台に突入。
202kgの重さしかないバイクに210馬力って、
もはやコレじゃないの。
レースの世界で戦うバイクだけあって、
そのパワーを最大限に使うと300km/hを突破するというトンデモな代物。
そう聞くと暴れ馬みたいなのを想像しがちですが、
丁寧に扱えばそれ相応のジェントルな動きも見せる為、
意外と気難しさはありません。
少し前に友人から借りた他社製SSの方がよほど気難しかったな…。
まぁそれはそれで武器でもあり個性でもあるのですが。
そんなエンジン以上に凄さを実感出来るのがコレ、
2023年モデルで大きくなったスクリーン。
いわゆるダブルバブルスクリーンになったことで、
ライダーに浴びせられる走行風が軽減されています。
軽く伏せる程度でも効果があるので姿勢の自由度がやや高く、
ツーリング主体で使う人でも快適になりますよ!
見た目のカッコ良さの為に乗り心地を我慢する時代は終わりだぜ!
そして皆さん気になっているであろう、
このとてつもなくゴツい羽(ウイングレット)。
~公道でその効果なんざ判るわけねぇっす。
というか判っちゃダメ。
ついでに述べると、乗車すると殆ど見えないので
視覚的な高揚感は得られません。
言い方を変えれば、見た目なぞ度外視した性能重視の部品という事でもあります。
でもまぁ、メーカー公式の発表では
「150km/hの時点でも4.3kgの荷重が得られるよ!」って話ですし、
(長ったらしいので過程は端折りますが)他のデータなどと照らし合わせつつ算出すると
”100km/hでも1.8kgくらいの荷重を発生させていそう(※)”という計算になりますので、
ひょっとすると高速道路の120km/h制限区間とかであれば恩恵を得られる…かも?
※あくまで個人的に計算した理論値ですので、
実際に100km/hで走行中に効果を保証するものではないです。
あと、メーターの進化がすごいですね。
今までだとこの”スポーツモード”を表示する場合、電源をオンにする度に
通常の画面
↓
メニューを表示
↓
スポーツモードへ切り替え
~という操作が必要でしたが、当モデルからはその必要がなくなりました!
電源を入れると最後に表示した画面を自動で呼び出すんだぜ?
一見地味な進化だけどすごーく楽。
ちょいと意地悪してこの画面で電源を入れ直してみましたが、
これもちゃんと記憶していましたよ。
「この画面を見る人居ねぇだろ」って?
居るんだなぁ、中村とか。
加えて、レブカウンター(シフトアップのタイミングを知らせる表示)が
随分派手な演出になりまして、
エンジンの回転が上がってきて
「そろそろシフトアップの頃合いだよ~」となってくると、
メーター上部の白色LEDと画面が激しく点滅します。
初めて見ると焦ります。
それくらい激しく点滅します。
~などなど、パワーやウイングレットに目が行きがちですが、
至る所に改良が加えられて乗りやすさにも磨きが掛かった
2023年モデルのS1000RR。
ご興味のある方は、是非当店で試乗してみて下さいね!
モトラッド京葉:047-396-8412
東京モーターサイクルショーで”列に並んで跨る人”が多く居ましたが、
正規ディーラーなら”乗れます”ぜ?ウヘヘ。
無論免許証は必要ですが。
以上、中村でした!