【文春6月号】
「毎日」と「産経」に4段ぶち抜きの大広告が載っていて、「立花隆、私は性善説に立ちたい」と大きな活字で印刷されていたので、てっきり独立した論文が掲載されたものと思ったが、毎号連載の巻頭随筆だけだった。
「疑惑の細胞のこと」と題して2頁半の随筆が載っている。「羊頭狗肉」だ。
<私は実はそれほど倫理における厳格主義者ではない。>
<私はもともとが文学畑出身の人間であるから、過ちを . . . 本文を読む
【自然の実験】
「病気は自然の実験である」という文言は鹿鳴荘病理研究所メールのキャッチコピーである。これには二つの意味がある。
第一に、病気は自然が与えてくれた実験なのだから、いたずらに嘆かず悲しまず苦にせず、自己観察の機会としてとらえた方がよい、という意味だ。
正岡子規は「痰一斗へちまの水も間に合わず」と自分の肺結核を見つめて名句を残している。自分の状態を見つめて知性と理性を発揮すれば、糖 . . . 本文を読む
【ミトコンドリア病】
4/30メルマガ【渡航心移植】で
<4/23の産経が「拡張型心筋症を病む10歳の少女が、募金2億円を達成し、米NY市のコロンビア大学病院で心移植手術待ちのため渡米する」という記事を報じた。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140422/wlf14042219280022-n1.htm
途方もない額の費用だ。こうな . . . 本文を読む
【メルマガについて】
「鹿鳴荘便り」を発行し始めたのは2011年3月の東日本大震災の時からだと思う。これは「鹿鳴荘研究所」の研究記録だと思って頂きたい。私が書くものは、専門論文、他の生命倫理学関係、医学史関係の著作や翻訳でも、できるだけ情緒的な表現や感情的語彙は抑制しているつもりだ。
このメルマガは自己紹介があり申込みがあった場合や信頼のおける人を通じて依頼があった場合に、リストに加えることにし . . . 本文を読む
【書評】
エフロブ「買いたい新書」書評No.216に、山際澄夫「すべては朝日新聞から始まった<慰安婦問題>」(ワック文庫, 2014)を取り上げた。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1398669634
刺激的なタイトルだが意外に真面目な報道検証の本だ。作家曽野綾子の若い頃の作品に,沖縄・渡嘉敷島で島民の集団自決が軍 . . . 本文を読む