モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

初めての女神山(2017年11月10日)

2020年11月24日 | 西和賀・女神山

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

山納めのつもりで、11月3日、真昼岳に登った(こちら)ばかりだが、
一週間後の11月10日も晴れたので、

今度こそ今年(2017年)最後、まだ登ってなかった女神山(956m)に行ってみた。
本来ならこの山は紅葉を見に訪れる人が多いが、他の山との競合で・・・(´π`;)☆\バキ すっかり遅くなってしまった。

ほっとゆだ駅からまだうす暗い県道1号線を北へ、
湯本温泉のすぐ先、清水ヶ野の集落から「白糸の滝」看板を目印に左折、県道12号線に入る。
下前の集落を過ぎて、未舗装の林道に入るが、この道は比較的よく整備されていた
((-_-;)少なくとも焼石岳の中沼林道や甑山の前森山林道よりはずっと・・・)

登山口に着いたら、広い駐車場には( ̄π ̄;ワタシ独り。朝6時半頃、モルゲンロートに遭遇。


柿の種号。樹木越しにモルゲンロートが見えた。下前登山口駐車場にて。




紅葉時期のfb山情報によると、獣臭がするとの書き込みがあったので、単独では心もとない。

誰か来ないかと登山口で30分くらい待ったが、その気配は無し。
今日は平日だし、紅葉時期の休日じゃないからしょうがないと諦め、
クマ除けホイッスルを吹きながら、7時頃、出発

(下山路で逆に登るもうひと方とすれ違った。この日の登山者はこの方も含めてもたった二名だった)。

非合法マップ。オレンジ破線が今回、歩いたルート。

 


白糸の滝を掠め、山頂をめざして直登。初めは比較的傾斜のある根っこ道が続く。

根っこ道                                                                                     ツルリンドウの実 
 


腰の曲がった古木(あとで勝手に「腰曲がりブナ」と命名)が見えたら、稜線に到着。




以降は平らになった稜線道を歩く。ブナの落ち葉ロードが続く。 

ブナの落ち葉ロード                                女神山山頂(956m) 
 


山頂からの眺め。

あてにしていた焼石岳や鳥海山は雲を被っていた。

鳥海山方面を望む。



鳥海山の全貌が見えなかったのは残念だったが、他の景色で我慢。

すぐ隣の秋田女神(標高は約870m) 。



秋田女神の一部と大曲の街並み。



北側の眺め。兎平方面を望む。



県境尾根のブナ小道は好かった。
今まで自分が訪ねたブナ林では最高だった。

 


ブナ林に小雪が舞ってるように見える。何故だろう。







霧氷でもないのにブナの梢が白っぽく見える現象は先週の真昼岳で初めて知ったが、
ここ女神山でも体験した。 

真昼岳は山頂からも見えたが、こちら(県境尾根)の方が好く見えた。

県境尾根から北隣の真昼岳を望む。



県境尾根から樹林越しに秋田女神を望む。



今までブナ林を歩くのは新緑か紅葉時期ばかりだったが、落葉したブナ林もなかなか好いもんだ。

ブナ見平付近のブナ林 



ブナ見平付近のブナは総じて背が高かった。

稜線に較べると、風が弱いから伸び伸びなんだろうか。 

岩清水に向かって降下中の斜面で今日初めて女神山の姿を見た。




フカフカの落ち葉ロードが続く。

場所によっては深さ50センチくらいのところもあった。







ここの落ち葉ロードは素晴らしかったが、物事には良い面も有れば悪い面もあるもの。
通る際はくれぐれもご注意を。

岩清水が近づくと、目の前に荒々しい岩壁が。

岩清水                                                                                             こちらが女神霊泉だろうか。
 


折角来たのだから、名瀑・降る滝にも寄ってみた。

途中の渓流に架けられた橋は既に取り外されており、数回渡渉せざるを得なかった(川に落ちないよう注意!)。

降る滝左手前のスラブ 



降る滝が見えて来た。




降る滝。落差は約50m。




孤高のブナの木                                                                                            降る滝・上部
 


今朝も寄っているが、白糸の滝。この滝はとても人気が有る。




白糸の滝。落差は約30m。 




白糸の滝。
前髪を垂らしたダースベーダーみたい(´π`;)☆\バキ  

白糸の滝の横顔。



女神山はとても好い山だった。今年(2017年)の山納めは波乱もなく終わった

かに見えたが、下山後、とんでもないオマケがあった。

(時間に余裕のある方だけお読み下さい)

下山後、少し時間が余ったので、県境にある別の山の登山口がどうなっているか、
来年のために下調べしておこうと思い、脇道へ入り込んでみた。
すると途中で道路工事をしていたので、工事車両を除けながらソロソロと走り出したら、
とっ( ̄π ̄;とんでもないアクシデントに見舞われた。
柿の種号の右側車輪が道路沿いのコンクリ側溝に前後輪ともに落ちてしまった。
側溝が大量の落ち葉で完璧にマスクされていたのだ。
居合わせた工事関係者ブルドーザーで引っ張り上げてもらい、
ナントカ脱出出来たものの、約一時間半のタイムロスが生じた。

クルマは走れたが、前バンパーが損傷。(T_T)

先ほど落ち葉ロードに関して、「通る際はくれぐれもご注意を。」と書いたのは、
(´π`;)こういうことがあったから・・・。

なお今日(の午前中)、女神山山頂から鳥海山は残念ながら見えなかったが、
帰りに、山麓の美郷町からは見えた。


美郷町から見た鳥海山(夕方撮影) 



今回は素晴らしい風景も見たが教訓も有った。


以上。

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新緑の女神山はいかに。(2018年5月16日)

2020年05月06日 | 西和賀・女神山

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

5月16日は白木峠(記録はこちら)から下山した後、近くにある女神山(955m)にも足を伸ばしてみた。
この山はシーズンオフの昨年11月10日に初めて訪ね、ブナ林や滝にすっかり魅了されていた(記録はこちら)。
新緑の頃にも是非行ってみたいと思っていたので、
今回突然の訪問となったが、
既に昼近くなっているし、視程もイマイチ。
よって今回は山頂には行かず、中腹の偵察でとどめようかと思う。


2016年5月22日、真昼岳南峰から望んだ女神山。



悪路で有名な相沢林道は、残雪箇所も有ったものの、夏タイヤでも走行可能だった。
ただし登山口の約1キロ手前で倒木や落石があってクルマはその先には進めない。
仕方なくそこからテクテク歩いて行くことにした。 

登山口の約1キロ手前付近の様子。



倒木箇所



以下の写真三枚は以前、来た時はクルマで通り過ぎた区間の景色。


いかにも豪雪地帯の深山という感じだが、地図で調べたら、この山の標高は600m程度だった。
雪解け時期限定だろうが、立派な滝も見えた。

                                                                                                                   登山口の少し手前のブナ林
 


 (´π`;)やっと登山口(駐車場)に到着。


 

赤破線は今回、登山口(駐車場)から歩いたルート。 


まずは奥にある降る滝をめざす。

最初の難関は女神霊泉、岩清水のところ。渡渉したいけれども橋が無い。雪解け水で渓流は増水してる。 



岩清水
 


しょうがないので登山靴のまま渡渉。当然、靴の中はジャブジャブ。

途中で咲いてた花たち。 

オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?



ミヤマカタバミ                                                                                          アズマシロカネソウ

 


アズマシロカネソウ



その後、数回の渡渉を経て、降る滝に到着。
 

降る滝
 
 

来し方を振り返れば・・・

 


登山靴の中はすっかり濡れてしまったが、女神山にも少しだけ登ってみる。 





ムラサキヤシオ




ブナの新葉

 


タムシバ                                 ブナの根っこ道

 

稜線の古ブナ
 



今回の女神山登山は稜線の腰曲がりブナまででお仕舞とする。

白糸の滝は・・・ 

白糸の滝

 

 (´π`;)こちらも滝の直前で少し崩壊が有り、渡渉が必要だった。
 水量が多いせいか、昨年の秋(記録はこちら)とはだいぶ印象が違う。
 

白糸の滝                                                                                                    オオバキスミレ
 


オオイワウチワ




以上。

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ユキツバキ咲く白木峠へ。(2018年5月16日)

2020年05月01日 | 西和賀・女神山

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

白木峠なんて言ってもご存じないと思うが、
岩手秋田県境にある高さ602mの低山(「白木山」とも言う)で古い峠道が走っている。
今回は岩手県側(西和賀町)から登っているが、カテゴリー上は「秋田県南の山」に含めさせて頂いた。

岩手県側の登山口(案内板付近)




案内板




今回歩いたコースは赤い破線。
 


白木峠は、以前の山と渓谷社・刊、新分県登山ガイド「岩手県の山」にも載っていた。
変哲の無い里山だろうと思っていたが、当時、盛んと登山情報を仕入れていた
東北の山岳関係fbグループにも幾つか投稿があり、意外に花も豊富で眺めも良いとのこと。
しかもユキツバキに関しては、
国内でも屈指の群生地と聞き、今回の訪問となった。
春の低山はカタクリやシラネアオイなど草花を目当てに歩くことが多いが、
木の花、ユキツバキを見るのも一興かなと思った。 

ユキツバキ



 


峠道を歩き出してほどなく、それは咲いていた。
とにかく量が多い。場所によっては椿のトンネルになっていた。









ユキツバキの落花                                                                                          ヒメアオキ(実) 

 




更に進むと、気持ちの良いミズナラ林に変わる。
 

                                                                                                            一本杉
 


ここの一本杉はとても立派だった。

この杉の少し手前、左側にミズバショウが群生する湿原が現れる。
少し盛りを過ぎていたが、それはみごとな群生。



草花は・・・



濃色のスミレサイシン。


カタクリやキクザキイチゲなどのスプリングエフェメラルは盛りを過ぎていた。

オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?とカタクリ



オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?   

 


ここでオトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?について、ひとくさり。
北東北で見られるエゾエンゴサクについては、2010年頃に気づいたのだが、
オトメエンゴサク Corydalis fukuharae と呼ぶ傾向があった。
私自身、北海道に野生しているエゾエンゴサクをこの目で見たわけではないが、
以前から北東北のものとは違う印象を抱いていた。
偶々、いがりまさしさんのホームページを見たところ、
北東北のものをオトメエンゴサクとしていたことから、私自身もその仰せに従い、
ここ数年はオトメエンゴサクと呼んでいた。
ところが昨年(2019年)、或る方から、以下(『』内)のようなご指摘を頂いた。


『1996年にLide`nが本州のエゾエンゴサクをオトメエンゴサクとして新種としました。
タイプ標本は山内村黒沢(現在の横手市)のものです。
しかし、このオトメエンゴサクについては多くの疑問点があり、
大仙市の沖田氏が北海道産のものと秋田県産のものを花の形態、蜜腺の形態、距の形態について調べました。
その結果は明確に区別できなかったことを秋田自然史研究に2015年に発表しています。
望月陸夫氏の植物分布図(2017年)でもエゾエンゴサクとなっています。
以上のことからエゾエンゴサクとした方が適切かと思います。いかがでしょうか。』


更に「山渓ハンディ図鑑2、増補改訂新版 山に咲く花 DNA分類体系準拠」と
「平凡社、日本の野生植物(APG3-4対応)」を見たところ、
北東北のものもエゾエンゴサクに含める(オトメエンゴサクを認めない)立場だった。
私自身、植物学者でもないので、どちらとも言えず、いまだに迷っている。
その結果、2019年以降はオトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?などという曖昧な表現にしている。

なお白木峠はオトメエンゴサクのタイプ標本が見つかった
山内村黒沢(現在の横手市)そのものなので、今回、あえてこの話をさせて頂いた。


オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)? 赤味の強いタイプ。                         ミヤマスミレの斑入りタイプ 

 


ミヤマスミレの斑入りタイプ



スギ林を抜けたら、峠の頂上だった。

白木峠頂上



天気はよく晴れていたが、低空にはカスミが立ち込め、遠くの景色はよく見えない。

このカスミ、実は四月中旬からずっと居座っている。
正体はシベリアの森林火災由来のpm2.5のようだが、こんなに長く続くとは驚きだ。 

西側(横手方面)を望む。カスミが無ければ真っ白な鳥海山が見える筈だが・・・。

 


南西方向には南郷岳、大日向山の重なり。



南東方向の眺め。
南東方向には三森山や焼石岳、南には栗駒山などが見える筈だが、今日は視程が悪く、さっぱりだった。



この後、女神山を訪ねた帰り道、視程がやや回復。
県境(国道107号線)から三森山だけは見ることが出来た。 

県境(国道107号線)から見た三森山


この日はこの後、女神山に向かった。

新緑の女神山」へ続く。

 

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