解体が進められていた京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」(京アニ)第1スタジオで4月28日、取り壊し作業が終わった。昨年7月に起きた放火殺人事件の現場となった建物の跡は更地になった。京アニは「建物はなくなったが、社員一同、心の中にある。思いを大事にして歩んでいきたい」とコメントを発表した。
第1スタジオは鉄筋コンクリート造り3階建てで、京アニは1月下旬から重機で解体を進めてきた。跡地利用について同社は「現時点で定まった方針はない」とする。跡地は当面の間、現状のままとし、安全と防犯の点から外構工事を行う予定という。
スタジオ近くに住む60代の女性は「多くの人が犠牲になった場所だけど、京アニの社員さんがあいさつしてくれて、ほっこりするスタジオだった。なくなってしまったのは寂しい」と話した。
跡地利用について、地元の桃山町因幡東町内会が昨年12月、スタジオ周辺に不特定多数の人が訪れる状況が続いたとして、慰霊碑を建てたり公園にしたりしないよう、京アニに要望している。
【京都新聞より記事、画像転載】
あの忌まわしい事件から10カ月。季節は初夏の気配を漂わせはじめた今日この頃。
あと2カ月もすれば、あの事件から1年を迎えることになる。
7月18日___
今年は、土曜日に当たる。
きっと京アニファンとそれを当て込んだ報道各社が大挙して、この閑静な住宅地に押し寄せるのだろうと思うと、地元住民の皆様の不安やストレスは察するに余りある。
先ずは、この不幸な事件で尊い命を失われた方々のご冥福をお祈り申し上げると共に、負傷された方々の快方を心よりお見舞い申し上げます。また、ご家族や関係の皆さまにはご心痛をお察し致します。
この1年。自分の中には2つの相反する矛盾した気持ちが存在して消える事はなかったのです。
一つは、来る7月18日に都合がつけば、現地にて少しでも良いからお祈りをさせて頂きたいと言う気持ち。
もぅ一つは、昨年、あれほど長期間に渡り近隣を賑わせ続け、地元住民の方々には迷惑をお掛けしたにも関わらず、黙って我々を受け入れて下さったのだから、これ以上迷惑をお掛けしたくないと言う想いから、この日はもぅ、現地には行かない方が良いだろうと言う気持ち。
間も無く1年になろうかと言うのに未だに、その結論が出せない自分です。
この1年。自分は先の事件を忘れた事は無かった___と言えば嘘になるでしょう。でも常々、この事件を思い出しては今の自分に出来る事は、“アニメを楽しむこと”なのだと心掛けて過ごしてきた事は間違いありません。
何度となく、通り過ぎるように現地を訪れ手を合わせた事もあったし、「響け!ユーフォニアム」や「たまこまーけっと」の舞台巡りをしている時も、この事件を思い出しては意識してアニメを体感できるように楽しんできたつもりです。それは「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台となった内浦・沼津を訪ねた時も同じです。
自分がこのように悩んでいるのだから、現場跡地の今後に関して、ご遺族の方々には決して答えの出ない苦悩の日々を過ごしておられるのだろうと推察します。
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自分には何も出来ない。ただ、エンドユーザーとしてアニメを楽しむこと(すなわち、それがアニメを消費する事だと言う考え)で、亡くなられたアニメータさんたちの無念を少しでも汲み取れれば良いなと思っています。
今も忘れていない。忘れられない…あの日。もぅすぐ、祈りの夏がやってきます。
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