本日の仕事中、とんでもない情報が飛び込んできた。“宮崎県で口蹄疫が発生したらしい!”早速、農水省のホームページにアクセスし、消費安全局のプレスリリースを調べた。あった、確かにあった。標題は、「口蹄疫の疑似患畜の確認及び口蹄疫防疫対策本部の設置について」であった。
そのプレスリリースを読むと、「本日(4/20)未明、宮崎県の農場の飼養牛について、動物衛生研究所で口蹄疫に関するPCR検査(遺伝子検査)を行ったところ、陽性が確認されました。この陽性が確認された牛については、専門家の意見を聞き、家畜伝染病予防法に基づく殺処分等の防疫措置の対象となる口蹄疫の疑似患畜と判断しました。」とある。採取された材料のPCRは陽性、しかし、口蹄疫ウイルスが未だ分離されていないので、疑似患畜ということである。
次に、インターネットのニュースを調べた。それによると、発生は宮崎県児湯郡都農町の農家で、今月9日、獣医師が口腔に潰瘍を起こした牛がいることを家畜保健衛生所に連絡、家畜保健衛生所は直ちに調査に入った。その潰瘍が見られたのは1頭のみだったことから、一旦経過観察で様子をみていたが、同様の症状を示した牛が3頭に増えた。家畜保健衛生所は、それらの牛の口腔ぬぐい液を採取してつくば市の動物衛生研究所に送付、同研究所のPCR検査では陽性となった。
その結果を受けて、農水省は口蹄疫の疑似患畜と指定し、感染拡大防止のため対策本部を設置し、牛肉の輸出を自主的に一時停止する措置を実施した。
また、宮崎県は、この農家が飼育中の牛16頭をすべて処分し、農場から半径10キロ以内にいる家畜の移動と、半径20キロから外への家畜搬出を制限した。半径10キロと20キロにある計4カ所で域内を出入りする車両の消毒も始め、家畜市場1カ所を閉鎖した。
さて、今後、どう展開して行くか、家畜の伝染病に携わる獣医師として注視して行きたい。