ムジカ公式ブログ MUSICA Official weblog

オーディオと音楽とすこしマニアック。 MUSICA are a new Hi-Fi brand from Japan.

低音がほしい!!(改稿版)

2017-05-17 | オーディオ部品のうんちく

過去に書いたテーマの再投稿版です。

今回は『低音がほしい!! 』です。

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ダイナミックな低音には誰もがあこがれます。

もちろん小口径のフルレンジスピーカーにも良さはありますが

やはり腹にズシンとくる低音を聴きたいと思うのは私だけでしょうか?

それならば、トーンコントロールで調整していると

オーディオの大先輩からは『グラフィックイコライザーやトーンコントロールは音が悪くなる。』とか・・・

プリアンプからトーンコントロールが消えたのは、もう20年も前のお話。

電子部品の進化は素晴らしいトーンコントロールをもたらしました。

当社のプリアンプ(Raicho 3 、pri64)ではトーンコントロールは標準装備。

ブラインドテストをしてもまったく判りません。

windows95しか使ったことがない人がパソコンなんて使いモノにならんというようなものでしょう。

最小の部品点数で簡単な低域増強フィルターを設計してみましょう。

条件は3つ。

(1)1kHz(中域)に対して50Hz(低域)が2倍になっている(+6dB)

(2)プリアンプとパワーアンプの間、または、CDとプリメインアンプの間に使用する

(3)部品が少なく簡単

回路図です。



上記の条件で計算するとR1=15KΩ、R2=4.7KΩ、C=0.1μFとなります。



口径10cm程度のスピーカーで試聴しました。

低域増強フィルターを接続すると口径が一回り大きくなったような感じです。

空気感がよく表現できます。かといってサブウーハーのように

いかにも低域がでます!という感じではありません。

この低域増強アダプターのよいところは自然な低域の増加です。

この回路ではコンデンサーCの値をを減らすことでより高い周波数までコントロールできるようになりますし、

抵抗R2を小さくすることで低音の増加量を増やすこともできます。

簡単に実験できるので試してみてください。

尚、低域増強アダプターはクラフト・クラブ・ムジカでも販売しています。

http://www.musika.jp/ccm/lf1.html

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モノラルアンプは音が良い??(改稿版)

2017-05-16 | 雷鳥 Raicho
過去に書いたテーマの再投稿版です。

今回は『モノラルアンプは音が良い?? 』です。

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モノラルアンプというと

高価なアンプ、特殊なアンプというイメージですが、

高音質なアンプ選びの上で重要な選択肢です。

当社では4機種のモノラルアンプを発売しています。

Raicho 3 mono

marcia

Ibuki Fiorello-mono

mono64

ところで、ステレオアンプとモノラルアンプではどう違うのでしょう?

3つのポイントに絞って考えてみましょう。

(1)電源がLch/Rchで別々

ステレオアンプでは1つの電源回路からLch/Rch両方へエネルギーを供給しています。

右にピアノ、左にドラムという曲を再生した場合、

エネルギーをたくさん消費する左側のドラムによって

右側のピアノに本来消費されるエネルギーが減ってしまい

貧弱なピアノになりかねません。

モノラルアンプではそれぞれ独立した電源回路なので

LchとRchが干渉することはありません。

(2)アースループがLch/Rchで別々

昔、テレビの電波が強い地域では

室内に『ループアンテナ』と呼ばれる蝶のような形をしたアンテナが設置されていました。

金属をループ状にし、何キロも離れた送信所からやってくる微弱な電波を

キャッチするのがループアンテナです。

金属をループ状にすると微弱な電波をキャッチしますが、

それだけではなくノイズをもキャッチしてしまいます。

ここでオーディオ用のピンケーブルに当てはめて考えてみましょう。

プリアンプとステレオパワーアンプをピンケーブルで接続した場合、

Lch用ピンケーブルとRch用ピンケーブルはループ状になり

ノイズが混入しやすい状態になります。

プリアンプとモノラルパワーアンプをピンケーブルで接続した場合には、

LchとRchのピンケーブルがループ状になることはなく

ノイズの影響を受けにくくなると言われています。

(3)ケースがLch/Rchで別々

オーディオアンプを含めた全ての電子回路は高周波ノイズ源になる可能性をもっています。

ステレオアンプ1つの筐体に入ったLch/Rchの増幅回路はお互いがノイズ源。

モノラルアンプではその筐体によって高周波ノイズが遮断されるので

高S/N比のアンプになります。

さらに当社のモノラルアンプではLch/Rchの増幅回路のみならず

電源回路も別筐体にすることでより低ノイズを実現しています。

ここまでステレオアンプとモノラルアンプの違いについて考えてきました。

昔、モノラルアンプはRch/Lchのチャンネルセパレーションが良いことのみが

メリットだと言われた時代もありました。

現代のアンプはステレオアンプでも90dB程度のチャンネルセパレーションは十分確保されています。

モノラルアンプのメリットはチャンネルセパレーションではなく

その音質にこそメリットがあるのです。

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アンプは何ワット必要?(改稿版)

2017-05-15 | ムジカと音楽
過去に書いたテーマの再投稿版です。

過去の記事は専門的過ぎて判りにくかったので

今回は大幅に書き換えました。

『アンプは何ワット必要?』です。

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パワーアンプは、数ワットの真空管アンプから1000Wを超える大出力アンプまでさまざまです。

近年では、大パワー競争は影を潜め、小出力の真空管アンプが注目されることも。

実際のところ、家庭で音楽を再生するには何ワット必要なのでしょう?

8畳間で、口径12cm程度のスピーカーを使用するときに必要なパワーを計算してみましょう。

音量は80dBとします。

(90dB 犬の鳴き声・騒々しい工場内、80dB 地下鉄の車内・ピアノの音、70dB 掃除機)

8畳間なのでスピーカーとリスナーの距離は2m。

以上のデーターから、スピーカーの音圧は92dB、スピーカーに必要なパワーは僅か1.6wです。

音楽によってはピークが10倍程もある場合もありますのでアンプのパワーは16Wあれば理想的です。

次に、20畳間で大音量再生をする場合を考えてみましょう。

音量は大きめで90dBとします。

20畳間なのでスピーカーとリスナーの距離は3m。

以上のデーターから、スピーカーの音圧は100dB、スピーカーに必要なパワーは10wです。

ピークを考慮してもアンプのパワーは100WでOKです。

このようにパワーアンプは100W以上は必要ない場合がほとんどです。

ところで、大出力アンプをお使いの方は

『50ワットのアンプより、500Wのアンプの方が音が良い』という方がありますが、これは疑問です。

最近は独身者用に1合を美味しく炊ける小さな炊飯器が人気です。

1人分であれば、一般的な5.5合の炊飯器よりも美味しいご飯が炊けるそうです。

アンプのパワーにも「美味しい領域」が存在します。

10wのアンプでしたら、1w~10w、500wのアンプでしたら、50w~500wあたりです。

500wのアンプで1.6wを増幅すると増幅素子のリニアリティ(直線性)が悪くなり音質が悪化しますし、

ノイズに対しても不利です。

また、この手の話として

『10wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプ並みのパワーがでる』というのがあります。

真空管アンプとトランジスターアンプではパワーと歪の関係が異なります。

10wのトランジスターアンプは10w以下は超低歪ですが、10wをオーバーした瞬間に急激に歪が増加します。

対して、10wの真空管アンプは10W以下でもソコソコの歪がありますが

10wを超えても歪の増加は緩やかです。

人間は太鼓のように瞬発的な音では3%程度の歪は感じないといわれます。

その点を考慮すると真空管アンプは12~13wあたりまでが実用域。

しかし、10wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプ並みのパワーがでることは決してありません!

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3つの条件でプリより高音質?パッシブアッテネーター(改稿版)

2017-05-13 | オーディオ部品のうんちく
2012年に始めましたmusica公式ブログもまもなく5年になります。

現在のトータルアクセス数は138万を超え、

毎月4万程度増え続けています。

読者の皆さんありがとうございます。

しばらくの間、過去に書いたテーマをもう一度考え、

最新の技術やパーツの出現によって修正がある場合は書き直して

再度投稿したいと思います。

最初は『3つの条件でプリより高音質?パッシブアッテネーター』です。

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パッシブアッテネーターは隠れたヒット商品。

1980年代に登場し、数社から発売されていましたが

現在ではほとんど目にすることはありません。

なぜでしょう?

それは不適切な使用方法によって

『パッシブアッテネーターは音が悪い』という

間違った情報が流れたからかもしれません。

パッシブアッテネーターはその使用条件によって

大きく音質が変わるオーディオ機器です。

良い音のための条件は3つ。

A.設置場所

B.出力ケーブルとの相性

C.パワーアンプとの相性

この3つの条件が整ったとき、

電源が必要ないパッシブアッテネーターは

電源ノイズゼロのなかでとてもクリアーな音を再生します。

そもそも、パッシブアッテネーターとは何でしょう?

入力音源の選択と音量調節のみに特化した

最もシンプルなプリアンプです。

乱暴な言い方をすれば、

プリアンプからバッファ回路を外すとパッシブアッテネーターになります。



バッファ回路は緩衝増幅器とも言われ、

その前段の回路と後段の回路の悪影響を取り除く目的で使用されます。

もし、悪影響がないパワーアンプを接続するのであれば

バッファ回路は必要なくなります。

回路がシンプルになり、電源ノイズからも開放されてクリアな音に。

あるオーディオ雑誌ではパッシブアッテネーターに

パワーアンプを何でもかんでも接続し音質が悪いと酷評されていました。

そりゃそうでしょう・・・。

パッシブアッテネーターとプリアンプの大きな違いは出力インピーダンス。

出力インピーダンスは高いほど、他の機器の悪影響を受けやすくなり、

外来ノイズの影響も増えていきます。

一般的なプリアンプの出力インピーダンスは1KΩ以下。

パッシブアッテネーターは最大2.5KΩ。

パッシブアッテネーターは2.5倍ノイズの影響を受けやすいと考えられます。

このノイズはパッシブアッテネーターとパワーアンプを結ぶピンケーブルから混入します。

対策ですが、ピンケーブルの長さをできるだけ短くしてください。

通常ピンケーブルは1.5m程のものがよく使われますが、

60cm以下のピンケーブルに変更すれば条件は同じです。

そのため、パッシブアッテネーターの設置場所はパワーアンプの隣が基本です。

さらにパワーアンプとの相性も重要です。

プリアンプを換えると大きく音質が変化するパワーアンプがありますが

こういったパワーアンプはプリアンプのドライブ能力に依存している部分が多く

こうしたパワーアンプにパッシブアッテネーターを接続すると

低域に力がなく、痩せた音になってしまいます。

こういった傾向は10年前までのパワーアンプでは特に顕著でした。

最近のモデルはそういったひ弱なパワーアンプは少ないように思います。

1980年代パッシブアッテネーターは少し早すぎたコンポーネントでした。

現在であればこれらの条件をクリアするのは難しいことではありません。

ムジカは3種のパッシブアッテネーター

brillante(ブリランテ)



モノラルアンプ専用アッテネーター Ibuki att



パッシブアッテネーター Ibuki Fiorello-att



をラインナップしています。

ぜひ挑戦してみてください!!

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音はなぜ前から聞こえるのか?? vol.4

2017-05-12 | ムジカと音楽

『音はなぜ前から聞こえるのか?? vol.3』の続きです。

人間は音の方向性を知るために

2つの耳を使い、

音量、音の到達時間、位相の3つのデーターを取得し

これらの全てのデーターを脳が総合的に処理し

判定していると考えられます。

しかし、この3つのデーターだけでは前方/後方は判断できません。

『右の方』という判断はできても

『右前方』なのか『右後方』なのかは判りません。

この判断を可能にしているのが外耳の部分です。

顔から飛び出すようについている外耳は前方に指向性を持つ集音器。

外耳には周波数特性があり

数キロヘルツ以上では前方からの音と後方からの音に大きな差が発生します。

脳は低音から高音まで混在する音楽信号から

そのバランスを読み取り前方か後方かを判断していると考えられます。

このように人間は耳というセンサーから入手した色々なデーターを

脳が解析しているのですが

その判断を行うときに『得意な音』と『不得意な音』が存在します。

得意な音の代表選手は人間の声です。

もともと、耳は音楽を聴くためではなく、会話をするためのツールですから当然かもしれません。

以前レコーディングエンジニアがボーカルがセンターから僅かに偏っても

クレームになると言っていたことを思い出しました。

不得意な音は低い周波数の単音です。

テレビに使われる5.1chのサブウーハーはセンターに置かなくても良いといわれますが

これは不得意な音のみを取り扱うスピーカーだからです。

また、ホラー映画で幽霊の声はどこからともなく聴こえてくるのが相場ですが、

幽霊の声は大概は低い音。

そのためどこから聴こえてくるのか脳は判断がつかず

どこからともなく聴こえるということかもしれません。

次回に続きます。


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