子どもとうさぎとねこと音楽のある風景

息子いっちゃん(2006年3月生)と3匹のうさぎと3匹のねこのいる歌と琴が好きな主婦の記録

「獣の奏者 外伝」(上橋菜穂子・著)読後感想メモ

2020年09月28日 | 本の紹介
(外伝というのは、この本編の物語に出てきた人物を別の角度から描いたものです。)

読後メモ
「外伝を読んで、イアル、エサル、エリンの人生を本人たちが語るという形で書かれていて、この人たちにしあわせがあったこと、人生に花も実もあったことを知って、うれしかった。私もしあわせだった。
 284頁のエサルの言葉。「・・・ときには、生まれてきてよかったと思える日もあるだろう。」(苦しみから解放される王獣を見ることができれば・・・。)この言葉が、この世に生を受けたすべての命に言えることではないかと思った。それが救いというものだと思えた。当たり前の言葉かもしれないけれど、世の中のいろいろなことを考えるにつけ、私には新鮮に光あるものとして響いた。」

この世に生を受けて、どんなことがしあわせかと考えると、難しくなる。
インドの思想の土壌として(仏教の考え方かな)、「生老病死」は避けることができない、しかし、どんな状況にあっても、しあわせか、不幸かは、定まったものではない、というのがある。

それぞれの目標を達成することがしあわせなのかもしれないし、五体満足で平和に暮らしていけることがしあわせなのかもしれないし、病気であっても一日一日を感謝して生きられるのなら、それはしあわせと言える。

「生まれてきてよかった」そう思えることが幸いであり、救いなのだと、改めて感じた物語でした。

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