「 雲隠れまた冴え冴えと冬の月 」冬の月は不思議な光を放ちます。雲に隠れたかと思ったら、また光る。淡く光るのに、月そのものの色と周りの光の色が似ていて、それが鏡のようになり、どこか鋭利な光となって私たちの心を映す。普段見ないような心の様を見せるように…。 . . . 本文を読む
「 白く遠く心を映す冬の月 」本当は心という言葉を使わずに心を表現しなければならないのでしょうね。でも、心がこの胸の中、自分の身体の中にあると、ドキドキしたり、疼いたり、キュンとしたり…。そこを離れて遠くに心がきれいな月として見えたなら、もう少し楽だったり、冷静になれたりするのでしょうね。心が遠くにある寒々とした冬の月なら、熱い思いのようなものではないのでしょう。悲しいこと、つらいこと、さびしいこ . . . 本文を読む
ルルちゃん元気になりました!ご心配いただいていた方、アップが遅くなり、申し訳ありません。ルルちゃん、復活しました👏本当に今回は病院連れていく車中でも鳴きもしないでぐったりしてたので、もうダメかと思いましたが、元気になりました!外ねこちゃんたちには心苦しいですが、朝晩の冷え込みから体調を崩したとしか他に原因もわからずです。マロンと取り合いにならないようにペットヒーターをもう一つ買 . . . 本文を読む
「 思い合うねこの愛今生に感謝 」(おもいあうねこのあい こんじょうにかんしゃ)小さい方のルルが先週から病気です。もう危ないかと胸がドキドキして眠れぬ夜もありましたが、少しよい兆しも見えます。大きい方のマロンは天真爛漫な性格ですが、ルルのことが大好きで心配してるのか、食欲も減ってしまったようで昨日はうんちがありませんでした。いつもルルにちょっかいを出すおふざけも控えています。ルルは心臓に穴が空 . . . 本文を読む
「 年々にわが悲しみは深くして いよよ華やぐいのちなりけり 」これは、新潮文庫の「老妓抄」の中の「老妓抄」という作品の終わりに出てくる歌である。かの子のこの短歌が好きで、この歌が秋を表しているようで、毎年、秋になると、かの子の作品が読みたくなる。新潮文庫の「老妓抄」の中に、「鮨」という小品がある。これを毎年読んでいるように思う。鮨屋に通う先生と呼ばれる主人公が母と鮨の思い出を語る。この人は小さい . . . 本文を読む
「 看護師の日々にさよなら編むセーター 」家のことは祖母に任せっきりだった母が退職してからセーターを編み始めた。母は学生時代は弁論部に所属し、学生運動では弁舌を振るい、気性が激しく職場の改革にかけ、秋の叙勲も受けた。夫婦仲はずっと悪く、仕事は夜勤もあったし、戦いの場でもあり、毎日必死だったろう。そんな家庭で長女の私が受けた諸々のしわ寄せから、三十代ぐらいまで影響が残ったということもある。母の人生に . . . 本文を読む
「 天降らすボールプールよ銀杏落葉 」子どもの室内の遊び場にボールプールというのがあります。小さなスペースでボールに埋まって、投げて、自由に遊びます。息子が小さいとき、銀杏落葉を舞い上げて遊んでいました。散らかしても叱られない、また降ってくる落葉が美しい、詩的な風景で思わず見とれました。子どもには落葉も大いなる遊びの源ですね。 . . . 本文を読む
「 猟犬の愛谷間より椋鳩十 」猟犬には縁がない。猟犬と聞くと、作家の椋鳩十さんが思い浮かぶ。昨年度の小学校教科書改編の振るいにも落ちずに「大造じいさんとガン」は残った。戦時中に書くものを制限され、動物物にすべてを込めて書いた椋さんの作品は読み手も命そのものに向き合うことになる。この人ほど筆の力のある人はいないと感じるほどの凄み。しぶきを上げてほとばしり出る愛。電車の中で号泣して読んだこともある。こ . . . 本文を読む
「 異世界へ向いて伸びる日向ぼこ 」春や夏の日差しは何かを育てる。冬の日差しはあたたかく、ありがたいけれど、草も木も枯れた季節。伸びてゆく季節ではないけれど、私自身はどこか知らぬ世界で伸びてゆけそうな気がする。とても明るい句ともとれて、どこかこわさも感じるでしょうか。 . . . 本文を読む