「 病気の兎(こ)
薬飲ませに格闘し
疲弊(ひへい)のなかで指なめる
本当の愛
通じたのかな 」
2005.11.12
ナナちゃんの不調があったので、去年のぷっくの不調についても書いておこう。
去年の11月、急に寒くなったことがあった。うさぎは本当は寒い方が(涼しい方が)いいと聞いていたので、大丈夫かな?と思っていた。
そしたら、環境の変化に弱いぷっくがお腹をこわした。うっ滞という言葉はなじみがなかったけど、胃腸が動かなくなることをいう。胃腸の活動がストップして、水も飲まない、食べ物も食べない、うんちもおしっこもしない、全部がストップしてしまう。
人間でも本当につらい高熱や腹痛のときは誰にもかまってほしくなくなるけど、うさぎはもっと極端に人間を避けようとする。とにかく触ってほしくなくて逃げて、隅の方へ行ってしまう。マッサージが有効なのに触らせてくれなくなる。遊ばせてもうんちは出ないし、あまり動こうともしない。夜中までずっとつきあって、次の日にてんかんの治療をしてもらっている先生に電話した。「てんかんで急に死ぬことは少ないが、うっ滞で死ぬうさぎは多い。」と言われたので、近くの動物病院へ連れて行き、てんてきを打ってもらった。そして、あとは薬(整腸剤など)と流動食みたいに葉っぱの粉を水に溶いて飲ませるように言われた。
触らせてもくれなければ、抱っこもさせてくれない、ましてや薬を飲ませるのは至難の業・・・。枕カバーになんとかぷっくを入れて、少しだけチャックを開けて、そこから口をなんとか出してスポイトで無理やり薬を飲ませる・・・。本当に大変だった。バタバタ暴れるし、体調の悪いぷっくに負担をかけるのもつらかった。でも、心を鬼にして「ぷっく、言うこと聞きなさい!がんばって飲むんだよ!」と叱って飲ませた。
ぷっくの口は葉っぱの液で緑色にべチャべチャになった。病院やら薬やらでぷっくはヘトヘトになっていた。明らかにいやなことを無理強いしていた。それでも、一口の薬をなんとか飲ませたあとのぷっくは私の指をなめてくれた・・・。こんなにいやなことをしたのに、ぷっくのことを思ってやったのがわかったのかと本当にうれしかった
このとき、心底心配して、どうしようもなくて、歌を書いた。
「うさぎのこ うんちもでず 水も飲まず 介抱のあとは 祈るばかり」11月11日
「病気のこのいる生活 心配も多く 世話もかかるけど 一日の元気が こんなにも尊くて」11月12日
「病気のこがいれば どうなるかと心配で でもこんなに小さい命が 少しでも元気になれば 本当に幸せで」11月12日
「飼い主の手からなら やっと水を飲む 本能で生きるうさぎも 命の糸をつなぐのは 最後は愛情なんだ」11月15日
約一週間でようやくぷっくは調子をとりもどした。水を飲みはじめたのは手からだけ。器に入れておいても不思議に飲まなかった。なんとか元気の兆しが見えはじめたとき、私はそれまでの緊張がふっと切れてひとりで号泣してたっけ・・・
てんかん持ちのぷっくが実は一番ピンチだったのは、このときだった。そして、怪我の功名というのか、このときにてんかんの薬は飲ませることもできなくて、これをきっかけにてんかんの薬はほとんど飲ませなくなった(発作のあるときだけになった)。先生がおっしゃるには、日頃の症状ももっとひどい状況ではそれが優先されてストップしてしまうということ。実際、うっ滞のときはてんかんは出なかった。何かのスイッチが切り替わって「災い転じて福と成す」になったようだ・・・。この不思議については私は全くわからないけど、きっと愛情が実を結んだんだよね!
写真は来たころのぷっく
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