濡羽色のニクイ奴

繁殖期に入ったようで、カラスがギャアギャア騒がしいことこの上ない。向かいのビルの屋上がカラスや鳩のパーキングエリア状態になっているため、たまに我が家のベランダにも寄り道していく輩がいる。雑菌だらけの糞を置き土産にされても困るので、わざとガラガラと音を立てて勢いよく窓を開けて追い払うようにしている。そんな時鳩は『アラめっかっちゃったのねー』な顔をして慌てて退散してくれるのだが、カラスは度胸が据わっているというか図々しいというか、全く動じない。どれだけ勢いよく窓を開けようが身を乗り出そうが、1ミリも動かないのだ。今日は強気に数歩近付いてジーーーッと熱視線を送り続けてみたのだが、わしのことなど振り向きもせず、悠々と羽づくろいなぞしてくつろいでいらっしゃる。あまりにも見事なシカトっぷりが悔しかったので、ぬあわおあうがあーとか意味不明なことを叫びつつ腕をぐるぐるロボコンパンチしつつ走り寄って行ったら、ようやく『ケッ、めんどくせー女だぜ』という顔でチラリとこちらを見た後、やれやれよっこらしょ、といった風情でバサバサ飛んで行った。な、なんだなんだ、その態度は。これじゃまるでわしがストーカーみたいではないか。なんか悔しいぞ。この悔しさは何だ。なんかムキィィィなマスターなのでした。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )