日 常 生 活 密 着 型 異 種 格 闘 技 バ ー
M's Bar 営業中
持続しないのね
先日の上大岡での仕事の帰りの中央線にて。吊革を握るわしの前には、結婚式帰りと思しき若者の集団がズラッと並んで座っており、賑やかに雑談していた。と、近くで『大丈夫ですか!?』という女性の声がするやいなや、その若者達全員がスチャッと鞄からティッシュを取り出したのだ。な、なにごとだ?とティッシュが回されていく方向を見てみると、リーマン風のおじさんが鼻を押さえ、鼻血をどばどば噴出させてらした。すかさず席を譲っておじさんを座らせる女子、皆から寄せられたティッシュを一枚ずつおじさんに手渡す女子、汚れたティッシュをビニール袋にまとめる男子、電車の床に滴り落ちた血を綺麗に拭き取る女子。あまりにもテキパキとした、見事な連携プレーだ。困っている人が居ても見て見ぬフリをしたり、偽善者と思われるのがいやで躊躇したりする人が多い中、何の迷いもない、気持ち良過ぎるくらい気持ちの良い光景だった。『ご親切にありがとうございます』とおじさんが何度も頭を下げる度、女子チームから『頭動かしちゃダメですってば』と怒られているのも微笑ましかった。そんな光景を感動しつつぼーっと眺めていて手助けのタイミングをすっかり逃してしまったわしは、血で真っ赤に染まっていたおじさんの手にウェットティッシュを一枚こっそり載せて高円寺で降りただけだった。でもなんだか激しく幸せな気分で、よぅし明日から頑張っちゃうぞー、というもの凄く前向きな気分になって『イマドキの若者も捨てたもんじゃないぞ酒』を呑んだりして浮かれた夜だったのだが、翌朝からきっちり廃人モード。とってもダメなオトナのマスターなのでした。
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