日 常 生 活 密 着 型 異 種 格 闘 技 バ ー
M's Bar 営業中
花の命は短し襷に長し
綺麗だから単純にお花が好きなのだが、部屋に飾っておくと、ちゃんと水吸い上げてるかしら、日差しが強すぎないかしら、煙草の煙が煙くないかしら、などなど気になって仕方がないので精神衛生上よろしくない。バランスよく美しく生けられているお花は目を楽しませてくれるものだが、茎があらぬ方向に強引に捻じ曲げられたりワイヤーでぐるぐる巻きに固定されたりしていることも多い。華の道を学んだことがないのでその辺のトコが疑問なのだが、きっと『花を活ける』のと『花を活かす』のは別ものなのだろうな。美や芸術の裏側には、想像もつかないような壮絶な製作過程があるのが常なのだ。なにやら難しいこと言ってるふりして、ただ一つだけ出遅れているこの蕾がちゃんと咲いてくれるのかどうか気になって一日中そわそわしてしまっているだけのマスターなのでした。
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濡羽色のニクイ奴
繁殖期に入ったようで、カラスがギャアギャア騒がしいことこの上ない。向かいのビルの屋上がカラスや鳩のパーキングエリア状態になっているため、たまに我が家のベランダにも寄り道していく輩がいる。雑菌だらけの糞を置き土産にされても困るので、わざとガラガラと音を立てて勢いよく窓を開けて追い払うようにしている。そんな時鳩は『アラめっかっちゃったのねー』な顔をして慌てて退散してくれるのだが、カラスは度胸が据わっているというか図々しいというか、全く動じない。どれだけ勢いよく窓を開けようが身を乗り出そうが、1ミリも動かないのだ。今日は強気に数歩近付いてジーーーッと熱視線を送り続けてみたのだが、わしのことなど振り向きもせず、悠々と羽づくろいなぞしてくつろいでいらっしゃる。あまりにも見事なシカトっぷりが悔しかったので、ぬあわおあうがあーとか意味不明なことを叫びつつ腕をぐるぐるロボコンパンチしつつ走り寄って行ったら、ようやく『ケッ、めんどくせー女だぜ』という顔でチラリとこちらを見た後、やれやれよっこらしょ、といった風情でバサバサ飛んで行った。な、なんだなんだ、その態度は。これじゃまるでわしがストーカーみたいではないか。なんか悔しいぞ。この悔しさは何だ。なんかムキィィィなマスターなのでした。
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