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そこにあるもの・・・。


よく理解できないアヤしい宗教が、不気味に思えるように、
複雑な電子機器やコンピューターシステムに抵抗感を感じる方は、
今も、少なくない。
当たり前の話だが、コンピューターやネットワークは、神でも悪魔でもない。
操作や構造、構成が複雑だが、人間が設計や製作した”もの”。
コンピューターやネットワーク自体に意思があるわけでもない。
それでも、特定の”もの”に感情移入して、擬人化してしまう方もいる。
小さい子供が、人形に名前をつけるような”可愛い”ものではなく。
「このポンコツがぁ!なんだって、思い通りにならねえんだ!!」と、
怒鳴りつけているパソコン音痴のオジさんを、
色々な職場で見かけられるかと思われる。
”完全な人工知能”が完成したという話は、知り得る範囲では、
聞いていないので、コンピューターやネットワーク上における
”意思のようなもの”は、すべて、その向こう側にいる人間のハズ。
つまり、仕事が進まないのは、オジさんたちの業務能力に
問題があるのであって、パソコンが妨害しているわけではないのです。

リアル(現実)とバーチャル(仮想現実・・・フィクション?)の違いに
気付かないアホウは、昔から、後を絶たない。
バーチャルなどと言うと、
ネットワークやコンピューターゲームが思い浮かぶが、
ネットもゲームにしても、その向こうには、(現実の)人間の意思がある。
そのような他人の意思も考えず、
自己完結したアホウの自制心を失った行動をしただけとも言える事件が
増えている気がする。
それを、”訳知り顔”をしたコメンテーター達が、さらに無理解な言動を重ねる。
結局、話の”落とし所”として、インターネットやゲーム機、パソコンなどを、
”悪者”として、締めくくってしまう。
他人には、理解しがたい研究や技術開発が、誤解されがちな事情は変わらない。

追記:
年が明けて、”寒さ”が続く日々が過ぎていくと、思い出すことが2つある。
1つは、阪神淡路大震災。
当時、関西に在住していた方には、忘れられない記憶なのかも知れない。
もう1つは、東京都心で起こったカルト宗教団体によって
起こされた「地下鉄サリン事件」。
東京在住者としては、どうしても「地下鉄サリン事件」の方が、
先に思い浮かんでしまう。
”神”や”悪魔”の存在を議論する気はないけど、
宗教にも、またバーチャルと同じような心理が働くのかも知れない。
「自分たちの教義は、低俗なバーチャルのように”実態”のないものとは違う」
何故か?
カルト(宗教や政治団体)にとらわれている人達には、
他者と自身は切り離したような言動が多く、思いやるようなものがない。
現実が見えていない状況だからと言えば、それまでなんですけど、ね。

多くの人も、会社の中では、”部長”や”課長”など役割を、家庭では、
”父親”や”母親”を演じている。
「”演じている”のではなく、現実に”役割”を果たしているんだ”」
そう反発されそうかな?

”リアル”と”バーチャル”。
”フィクション”と”ノンフィクション”。
テレビの向こう側で、
こんな色分けで伝えきったような顔をしているコメンテーター達の顔を見ていると、
ほっぺだをひねくり回したくなる。
(本当(リアル)にやったら、大変なことになりそうだけど・・・)。






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カナリアの羽音


化学の発達していない時代。
鉱山や炭坑など、地下を掘り進む作業(掘削)を行う者たちは、
有毒ガスへの脅威を察知するためにカナリアを連れていた。
カナリアは、有毒ガスに対する耐性が低く、
症状が現れるようなら、人間に被害が及ぶ前に対処(察知)できるからだ。
有毒ガスが溜まっている場所に当たり、
カナリアが死んだら、急いで対応(退避)するという訳だ。
鳥カゴのカナリア。
ただ、危険を報せるためだけに存在し、消耗される命。
それは死なないことを望まれながら、
死ねば、それで役目が果たされることになる。

地下鉄サリン事件でも、警察や消防関係者が、
鳥カゴに入ったカナリアを連れていた。
当時、カルト教団の身勝手な教義のために、
さらに犠牲(イケニエかな?)となる小動物に同情したものだ。

松本サリン事件から・・・





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