タイで初めての女性首相誕生となりそうな、タクシン元首相の実妹であるインラック・チナワット氏、
選挙が終わっても “インラック フィーバー” が続いているようですねぇ~。
見事に 総選挙での勝利は、タクシン氏の作戦が当たったんでしょう!
当初 政界や民主党などは、昨年の大規模反政府デモで タクシン派への風当たりが強くなっていることや
これまでの地方選挙の結果から判断して、タクシン派のタイ貢献党の勝利は低いと考えていたようです。

<このスマイルを 持っても勝てなかった!>
が、ギリギリになって、実妹のインラック氏を 党首に据えて 選挙に臨むと、国民とマスコミの関心は
初の女性首相の誕生か … 等々で、インラック氏に関心が集中してしまいました。 この 「インラック
人気」 のお陰で これまで政治に無関心な有権者も 取り込むことに成功したタイ貢献党でした。
更に選挙終盤で、まだ投票する政党を 決めかねていた 約三割の有権者が 「美人であるだけでなく
見ているだけで心が落ち着く」 などの評判に釣られて、インラック氏に投票したと噂されています。
「ハンサムな天使が去って、美しい天使が降りてきた」 などと揶揄されながらも、慌てたアピシット首相と
民主党は、敗北したら党首 (アピシット首相) も 幹事長も 引責辞任すると表明するなど、背水の陣で
終盤の選挙戦を 戦いましたが “インラック フィーバー” には敵わず、民主党は惨敗となりました。

<化粧方法も人気が…>
タイ初の女性首相の誕生を 国民は大歓迎するという確信と、ギリギリのタイミングで、インラック氏を
表面に打って出たのは、タクシン元首相の戦術でしょうし、相変わらず民衆の心を 掴むのが上手い
タクシン氏です・・・ 選挙が終わっても こんなアピールも 忘れていませんでした。
人気絶大なインラック氏が、ワイ (合掌) を している写真と一緒に 「皆さん、有難うございます。
タイ貢献党は、タイのすべての人々に平和と民主主義を 戻します」 という看板を 表通りに取り付け

<百戦練磨のタクシン氏、まだまだ人気も根強い…>
選挙に勝ったお礼を 訴えています。 このようなお礼の看板なんて前代未聞です、これもタクシン氏の
アイディアでしょうか? 慌てて 民主党や他党も 同様の看板を 取り付けたようですが・・・
タクシン氏は、ビジネス界で百戦練磨してきた成功例を、政界に政策として利活用してきて、斬新さと
実行力を 持って、庶民の心を 掴んで来ました。 その辺の “お坊ちゃま政治家” とは、違いますネ。
が、今回の選挙で 31項目もの公約を 掲げましたが、新首相になるであろう、インラック氏と
タイ貢献党がどこまで、その公約を 達成できるか? 楽しみでもありますネ。
日本の民主党のようにならなければいいですがねぇ~


「タイでゴルフ友達になりましょ」 のホームページです



しかし、選挙結果(下記サイト)を見れば、タイ国は、見事なほど、「赤色」と「青色」に二分されています。
国民階層間の亀裂は修復しがたいほど厳しい状況です。
タクシン政党が勝利したと言っても、タイ南部では1議席も取れませんでした。
いわば、タイ国の中に、国が2つあるような状態です。
タイの経済発展の恩恵を享受しつつある青色=タイ王国と、経済発展から取り残された赤色=タクシン共和国 です。
http://www.nationmultimedia.com/home/special/election/
タクシン政党の公約はばら撒きが多く、日本の民主党のように財源の裏付けが薄く、実現は難しいでしょう。
タイの政情は総選挙が終了して、ただ今現在は小康状態ですが・・・・・・
インラック新首相が、不正蓄財で国庫に没収されたタクシンの資産400億バーツ=1200億円の奪還や、禁固2年で海外逃亡中のタクシンの恩赦(12月には、タクシンの長女の結婚式が予定されていて、タクシンの帰国が取り沙汰されています)に着手し始めたら、バンコクはまたまた熱い政治の季節に戻ることでしょう。