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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

湿度の管理

2010-06-22 14:41:51 | 温熱環境

気密・断熱性の高い住宅では、開放型の暖房機はお勧めできません

開放型の暖房機とは、石油ストーブやガスファンヒーター等の事で室内の空気を燃焼に使っているタイプの暖房機です。理由は一酸化炭素が室内に籠ってしまうから。←ニュース等でご存知ですよね。

そこで、当事務所ではエアコンをメインの暖房器具としてご提案していますが、唯一の欠点が過乾燥になってしまう事。人間は相対湿度が40%~60%であれば過ごしやすいのですが、エアコン暖房では30%以下になってしまう事もあります

乾燥は皮膚にとって最大の敵ですし、風邪等のウイルスが一気に蔓延してしまいます。

すると、加湿が必要になるのですが、どういった加湿が良いのでしょうか。

そういったも何も「加湿器使えば良いじゃない」となりがちですが、実は加湿器はあまりお勧めできません

多くの加湿器は水を水蒸気に変える方法を採用していますが、水の蒸発熱は非常に大きく、またどんな仕組みの加湿器でも基本的には水の蒸発熱に依存している為、結構なエネルギーが使われてしまいます。

ランニングコストを下げる為に気密断熱性を上げたのに、その為にお金を使って加湿してしまっては本末転倒になりかねません

加湿器には超音波式の直接細かな水を空中に噴霧するタイプもありますが、このタイプの欠点は、結局室内に水をばらまいているので、それが気化する際に室内の水分から熱を奪ってしまってるんです。すると、室内の温度が下がっちゃうので、暖房器(エアコン)が設定温度まで戻そうと運転を強めてしまって、結局お金が掛かってしまいます。

つまり、加湿を加湿の為だけの機械頼るのは良くないのです。

と言う事は、何かのついでに加湿するのがベストと言う事。

何かとは、洗濯であったり、湯船のお湯だったり。

生活の中に水蒸気を出してしまう作業は沢山あります。

但し、これは出しているんじゃなくて、出てしまっているので管理が必要です。

各部屋が理想ですが、少なくとも人が一番多くいる所といない所には湿度計を置いて、定期的に見ていただくのがベストです。

「イチイチ管理しなきゃいけないなんて高気密高断熱住宅は面倒だなぁ」とよく言われます。

そうですか?

今、家の中で何が起きているのか管理できない家よりははるかに良いと思います。

ましてや1年中24時間中管理して下さいとは言いません。エアコンをつけなくて良い時期なんかは、窓を開け放しにして無料で温度・湿度コントロールして下さい。

そこは自由です


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