バルセロナに例えられた日本代表の華麗なパスワークと王国ブラジルがどれほどの試合を見せてくれるのかと、FIFAも期待を寄せる試合でしたが、結局は王国に挑む挑戦者の構図の試合でした。
日本はまだまだだったかもしれません。ブラジルはそれほど、王国でした。頂上が見えかかっていた山に近づくと、実は頂上はまだまだ先の様な「差」がありましたが、今回の若い日本代表は世界を魅了するサッカーを見せてくれたと思います。
一般的な考えで言えば彼らの選手としてのピークはまだまだ10年先です。その10年の間に山を登ればいいだけですから、チャンスはまだあります。
吉武監督も最後のコメントでそのように語っていました。U-20W杯、オリンピック等彼らがブラジルに挑戦するチャンスはまだ沢山あります。なので「第1戦は負けた」と思いたいです。
その中でもアルビレックスユースの二人は本当に素晴らしい活躍を見せてくれました。5試合で3得点をマークした早川君は、得点もさることながらスペースと人の使い方が非常にうまい。
そのスペースと人を使うためのトラップとワンタッチパスの精度、次の行動を予測する判断の鋭さと早さ、運動量、申し分なかったと思います。
現在の日本のサッカーは一人で局面を打開するドリブラーが持て囃されていますが、ピッチ全体を自分のアイディアで動かす早川君の能力は本当にすごかった。
そしてもう一人のユース選手、川口君。彼は本来FWの選手でありながら、代表では右SBのスペシャリストとして活躍してくれました。
すでに出来上がりつつあるフィジカルとスピードを武器に激しくサイドをアップダウンし、同時に逆サイドまでも見渡せる広い視野を持つパスセンスは、チームの底を安定させ攻撃のリズムを作りだしてくれました。
最後のアドリアンに切り返されたシーンだけは暫く忘れられない思い出になりそうですが、本来FWでありながらも1対1の守備は安定感があったと思います。試合途中までアドリアンが何もさせてもらえなくて、かなりブスっとしていましたが、あの切り返しからのゴールを決めた瞬間だけでしたね。アドリアンのどや顔は私も暫く忘れなそうです。
移籍問題で左右され続ける新潟にようやくユースから安定供給がされるようになりました。サポーターで一躍地方の星となった新潟ですが、これからは広島や大分、札幌に続くユース育成の地方の星になってもらいたいものです。
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