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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-03(modern)】みんなのキッチン-現代版最小限住居-

2016-04-28 14:25:38 | ministock-03(modern)
(えー、一応モザイク掛けましたが、そうです。日本テレビさんからの引用です)

(できれば平日午前7:50頃このブログをお読みください)

おはようございます。ネイティブディメンションズの鈴木です。

30代主婦の方からメールが届いています。
「現在、新築を計画中ですが、使いやすいキッチンはないかと色々検討しています。何かいいアイディアはないでしょうか」

「あります。シンプルに見えるんだけど、家族みんなが使いやすいキッチンを今日はご紹介していきたいと思います」
「それではさっそく見ていきましょう」
(ここまでMOKO’sキッチン風)
(メールはうそです)


コチラがミニストック-03のキッチンスペースです。
「シンプルに見えるんだけど」はうそではありません。
ごく普通のキッチンレイアウトに見えますね。
ここにどんな工夫が詰まっているのか。


まず、キッチンに回り込もうとする前に収納が現れます。
ちょうど通路の所ですね。

ここは電子レンジ置き場。
キッチンスペースに置いちゃうと動線が重なってしまうので、キッチンに誰かが立っていても、邪魔にならずに使える位置としました。
これで、奥様は子供やご主人に「チンなったから、テーブルに持って行ってぇ」と指示を出すことができます。

ちなみに収納の一番上の小さな空間はラップやアルミホイル、クッキングペーパー置き場。(ネイティブディメンションズの定番ですね)
それしか置けない様な空間を作ることで取り出しやすく、カウンターに皿を置いて、ラップして、レンジに入れてが、一連の作業で行えます。
「これ、チンしてって頼んだでしょ!」
「ラップがそっちにあるからチン出来ないんだよ!」
みたいないざこざがなくなります。

一番下はお菓子でも入れときましょうか。
子供たちは抜き足差し足でカウンターに隠れながら、お菓子をひょいと取っていきます。


キッチン側に来ました。
まずは、キッチンの一番奥にある出入り口。
玄関と繋がっています。勝手口不要の台所。
買い物から帰ってきたら、最短距離で買い物袋を台所に置くことができます。
なんて楽ちん。

しかし、システムキッチンとカウンターの間が少し狭いような。
確かに狭いですね。通路幅は67cmです。
一般的なキッチン(※)よりも36cmほど狭いです。
キッチンスペース全体の大きさも一般的なキッチン(※)より0.5帖ほど小さいです。
なぜ狭いかはまたあとで。
(※)間口3.64m奥行2.275mのキッチンスペース


キッチンの並びには冷蔵庫と洗濯機を置きます。
いつぞやの記事で洗濯機が不明になっていましたが、発見!見つかりました)

洗濯機や冷蔵庫はシステムキッチンとほぼ同じ奥行なので、並べると空間がスッキリします。
結構提案することが多いです。

そして、その大物家電の反対側に位置するリビング側からは背中になっている「見ちゃいけない怪奇ゾーン」には、可動棚やスライド棚があります。

可動棚には洗剤を中心に水回りのこまごましたものを置いとけます。もう、ごちゃごちゃにしておいてください。気を使わずに。
スライド棚には、炊飯器を。
一番下のオープンなスペースにはごみ箱ですね。
これらの「どこに置けばいいんだろうTOP3」が、すごく目立たない場所にありますが、すごく使いやすい場所にあります。
電子レンジ同様、キッチンに誰か立っていても、冷蔵庫や炊飯器、ごみ箱は誰でも自由に使えます。
動線が重なりません。


食器類はカウンター下に。
この食器棚はキッチン側からもリビング側からも両方使えます。
つまり、子供やご主人に、「そろそろご飯できるから、お茶碗とか出してぇ」と指示が出せます。
洗ったものの片付けはもちろんキッチン側から。

という事は、元々キッチンは一人立てれば十分なレイアウトになっているんです。
だから、キッチンの通路は狭い方が使いやすい。

なぜか。

それはステンレスカウンターを料理の下ごしらえスペースとして積極的に使えるから。
桜木花道ばりのピボットで踏み出すことなく、くるくると作業が行えます。

対面キッチンの方が好みなんだけどなぁと思いながら読んでいませんでしたか。
パッと見、壁付けのI型キッチンですが、実はこのキッチン、使い勝手はⅡ型キッチンそのもの。
だって、通常はカウンターの上に置きたくなる家電や細かなものは、すべて他の場所に納まっています。

だからこのステンレスカウンターは100%作業台として使う事が可能。
しかもこの作業台。3方向から使う事ができます。

対面キッチンの様にリビングにいる家族とコミュニケーションを取ったり、テレビを見ながら作業できるほかに、家族と一緒に料理を作ったりできるキッチンでもあるんです。

動線が重ならないのに、集まれるキッチン。

だから、みんなのキッチン




「いかがでしょうか。ぜひ皆さんもお試しください」


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