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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-13(lab)】居心地-鳩時計みたいな小さい家-

2022-04-26 17:49:13 | ministock-13(lab)
マイホーム計画をYOUTUBEで勉強する方がとても増えていて、建築系ユーチューバーという方々が大活躍しています。
その中でも「特に有名な方」が最近上げた「雑誌の編集長との対談動画」で熱く小さい家を語っていて、とても興味深く拝見させていただきました。

YOUTUBE音痴の私も最近色々教えてもらっていて、閲覧のコツは1.5倍速だそうです。

皆さん、生き急ぎましょう!(全然、お勧めになってない)

十数年前の小さい家って「都市型の暮らし」っていうジャンルに入っていて、決してメジャーな暮らし方ではなかったように感じています。
私は小さい家こそ「豊かな暮らし」っていう提案を続けてきて、最初は「新潟にそんな家不要」って「イカれた奴」認定されていましたが、YOUTUBE然り、日ごろの不動産情報でもわざわざ「コンパクト」というコピーが増えてきたように思います。(自分が気にしていて目に入りやすいからかもしれませんが)

なんだか最近は私の立ち位置の居心地が良くなってきました。

で、大事なのは私のポジション的な居心地ではなく、住まいの居心地
これが一番大事。

ミニストック-13は、今月初めに設計打合せが終了して、現在は作図作業を追い込み中です。
ちがた、追い込まれ中です。
2/3は終わったかな。

Yさんに業務連絡。音信不通が続いていますが、私は生きています。じゃない、作業進んでいます。

その居心地の一つの指標として、外皮性能があります。
全館冷暖房することによる快適性の設計。

いつも通りの結果ですが、UA値は右下の0.3W/㎡Kでした。
いわゆるギリG2っていう性能。

それこそ、この十数年間「そこそこ」と紹介してきた性能です。

でも私が見ているのはUA値ではなく、赤字で表記した「換気を含めた総熱損失量」91.19W/K

なぜ、そこを気にしているかというと、UA値って㎡あたりの性能なんです。
車の燃費って例えば20Km/lって言ったら、軽自動車だろうがレクサスだろうが排気量関係なくみんな20Km/l。皆さんご存じの通り。

だけどUA値って㎡あたりの性能なので、建物が大きければ大きいほど、その面積を掛け算しないといけないので逃げていく熱の総量は実際には多いんです。

だから、いくらUA値が良くても建物が大きければ省エネだったり、光熱費が安くなるとは言い切れない。

ここを素直に読み解いたのがミニストック。

まずはエアコンの設計。(簡易計算)

真冬のエアコンの設定温度を25℃にして、24時間温め続けるには2.1kWの能力が必要という計算になりました。

エアコンのカタログ見ればそれが6帖用で十分おつりがくるのが分かります。(カタログには6帖用エアコンで暖房能力が2.5kWと記載されています)


ミニストックがいくら小さいと言っても34帖あります。
それを計算上は6帖で十分ということに。
(実際には6帖用を2台設置します)

予想光熱費については、
年間の光熱費が¥160,531
これを12で割り算すると月々の光熱費が平均で¥13,378

また、年間の光熱費に30を掛け算すると、30年間の合計光熱費が¥4,815,930
(もちろん電気代やガス代は変動するのでこの金額は約束する値ではありません)

よって、例えば建設費とこの30年間の予想光熱費を足すと、借り入れ期間に必ず毎月支払わなければいけない金額の目安が見えてくるわけです。

予算の検討はこれが大事。

建設費だけじゃなくて、毎月必ず払わなければいけない金額で検討することが大事なんです(2回目)

その上で、
全館冷暖房で室内が居心地よく、
冬布団も、フリースも、もこもこした靴下も要らなくなります。
それを片付ける収納スペースも要らなくなります。

ほーら、あなたはだんだん「小さい家の居心地がよくなってくーる」

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