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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

リビングダイニングキッチン

2010-09-09 17:52:27 | こだわり設計

すいません。今日もインターネットを見てて思った事です。

2日続けて同じですか・・・と思わないでください。

今日はヤフーではありません。MSNです。

だから、何?(←って思いました)

http://jj.jp.msn.com/edit/msn/kyotsu/madori/

子育てがグンとしやすくなる間取りアイデア13」という記事です。

真っ先に食いついてしまいました

内容はここ最近のセオリーがずらりと並んでいます。私もプランする時は、おおよそ似たような事を考えながら作業しています。

こういった記事は個性でなくセオリーなので別に構いませんが、「やっぱり・・・」って思った事が1つ。

部位別にアイディアが紹介されていますが、構成が「nLDK」なんです。つまり、リビングダイニングキッチンと水回りと個室がある間取りの事。

Photo_2

以前も書きましたが、家の間取りに「nLDK」という考えが入ってきたのは1950年代のこと。

それまでは田の字型という和室が続いている間取りが日本家屋の典型でした。そして、戦後急速な近代化の流れの中で「nLDK」が誕生し、同時に「ワンルーム」という考えも誕生しています。

現代において家族間でもプライバシーは大切と考えられているので、ワンルームを選択されるご家族はかなり稀ですが、プライバシー優先の間取りも見直されてきていて、この記事でもプライバシーよりはコミュニケーションの取りやすさがポイントになっています。

何が言いたいかと言うと、nLDKはプライバシー側の発想で、ワンルームはコミュニケーション側の発想だと思うんです。

けど、記事はnLDKベースでコミュニケーションの話。

プライバシーを守りながらコミュニケーションを取りやすくするという背景がはっきり見えていれば、この記事はとても為になりますが、その背景を通り越して「子育て=コミュニケーション」というキーワードが表に出ています。

上記の様な背景が見えていれば「nLDK」の発想だけでなく、「コミュニケーションを取りやすくしながらプライバシーも守りましょう」とも考えられて、ワンルームなんだけど「何かで」(←これ大事)プライバシーが守られたプランも考えられる訳です。

理由ある設計という言葉を私は良く使いますが、本当に大切な事なんです。なぜそこに辿り着くのかは、必ず背景があって、目的があります。

間取りだけでなく、背景と目的を設計者とお客様が分かち合える事で最高のプランが出来上がるのではないでしょうか。

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と、言いながらプランを考え始める前は、「神様、どうか良いプランが思いつきますように」と神頼みから始まる私のお話でした。


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