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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

「多趣味の小さい家」ハンデ戦

2024-12-20 16:47:49 | 多趣味の小さい家
ずっと雨が続いていて外回りの工事が止まっていましたが、今日一気に外装の防火工事を進めました。
イマドキって大工さんがみんな忙しくて職人不足と言われていますが、今日は板金屋さんが手伝いに来てくれたのでとてもスムーズでした。

小さな工務店さんで多少のハンデもあるかもですが、協力業者さんがチームワークよくまとめてくれるのでとても助かっています。

そして、外で一生懸命お仕事していただいている間に、室内で気密測定を行いました。
ラボ物件は昨年の設計から仕様を変更して、玄関の入口を引き戸にしています。
気密住宅において、引戸を採用するなんて「気は確かですか」って言われるレベルですが、使い勝手を考えて引き戸を採用しています。

引戸は隙間があるから開けることができる建具です。
すき間がなかったら開けられません。

それを覚悟で採用して、そんなハンデを抱えながら測定に挑みました。

ファンは測定開始からずっと静かで風量を上げられません。
ギリギリで何とか測定できました。

「これは、ちとやばいね」
「このままでもう一回計ることにしますか」

2回目は測定不能で3回目

「あー、やっぱり同じですね」
「じゃあ、これで終わりにしましょう」

ということで、ほぼ同じ記録の紙が2枚並びました。
結果はどちらも0.09c㎡/㎡(報告書としては0.1c㎡/㎡)
家中の隙間をかき集めても3.5cm真四角くらいしかないということ

ACHは0.2回/h・50pa
強風が吹いてもほとんど隙間風が入ってこない家ということなんですが、

先ほどの会話の中身を解説すると、

引き戸というハンデを抱えていたのでとりあえず1回測定して、次に引き戸を目張りして気密性能にどのくらいの差があるのかを確認する予定でしたが、

引戸の目張りなしの1回目で超高気密の記録が出てしまったため、目張りの測定は諦めるしかなく、

2回目は目張りなしでも測定不能となってしまって、

3回目は何とか測定できたという経緯です。

建て方工事の時に絶対にいい値が出ると予知した見事な有言実行でした。

ハンデをもろともしない気密性能
耐震等級は3

地震にも風にも強い住まいです。

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