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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

フレキシビリティ論

2017-01-26 19:33:47 | こだわり設計
日頃から発信している内容ですが、先日の完成見学会にお越しいただいたお客様から、見学した感想として頂戴したお話です。

住まいにおけるフレキシビリティ=柔軟性、自由性、可変性、融通性は比較的重要視されています。
変わる家族構成やライフスタイルに対応できるように準備するためです。

主な方法といいますか、世のほとんどは間取りの可変性をフレキシビリティと表現してます。

つまり、大きな空間を用意しておいて、自由にマジ切れる、違った、自由に間仕切れたり、家具のレイアウトを変更できることを指します。

まったくそのとおり。

さいたまスーパーアリーナ(なぜ朱鷺メッセと書かないのか)が様々なイベントやコンサートに利用できるのは、遠近感がおかしくなるほどの広さがあるから。
あんだけ広けりゃなんだってできます。
まさにフレキシビリティの申し子。

さいたまスーパーアリーナになんの文句もありませんが、その考え方を住宅に落とし込んだ場合の私の感想は、

めんどくさ。

子供が成長したら間仕切って、独立したらまた壊してとか、結構リフォーム費用かかりますよ。
家具のレイアウトを自由に変えられるようにとか、そんな家具買い替えないし、模様替えにしたって、まとまった休みがないとできないし、そのまとまった休みは旅行かキャンプにでも行くか、家でゆっくりしたい、

と考えるのが私の思考回路。

その思考回路から生まれるフレキシビリティとは、

使い勝手の可変性のこと。
なんにでも使える道具が真ん中にどでーんと座っていたら、それがどんな用途にも使えちゃう考え。

テーブルにカピパラのぬいぐるみを置くとそこで昼寝ができちゃう柔軟性。
(↑の画像)

見学した方から「ここでなんでもできるのが、フレキシビリティなんですね」と言われたら、
児玉清風に「正解!!」としか言いようがありません。

例えるなら、
大きなsnap-onの工具箱に色んな道具を並べられるようにしておくか、
ヴィクトリノックスのマルチツールを一つ持ち歩くかの価値観の違いでしょうか。

どちらも正解ですが、ネイティブディメンションズはヴィクトリノックス寄りという事です。
そういった価値観の方のお住まいが得意です。








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