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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-02(lab)】中間時気密測定・異常終了中-省エネルギーな小さい家-

2016-03-24 21:19:25 | ministock-02(lab)
今日はミニストック-02の気密測定を行いました。

測定結果は異常という事で、どうしたものかと考えこんでしまいました。

何がいけなかったんだろう。


四角で囲ってある通り、隙間面積は101cm2でした。

家中の隙間をかき集めると10cm真四角っていう事ですね。

この建物のC値を計算するための実質床面積は約83㎡です。(床下空間とロフト空間を床面積に換算して加えています)

つまり隙間相当面積C値は101÷83=1.217cm2/m2となるわけです。

びっくりするほど悪くはないけど、すごくいいわけでもない。
しかも、先日のミニストック-03は0.1cm2/m2でしたから、それに比べたら10倍悪い。


さすがに窓を開けて気密測定すると、10倍も悪くなります。

実はコレ、

180cmの高さの窓を5mm開けて測定すると、どんな結果になるんだろうという実験結果です。

180cm×0.5cm=90cm2の隙間を意図的に作りました

そしたら測定結果が101cm2になったわけです。

つまり101cm2-90cm2=11cm2がこの建物の隙間面積と考えられます。

なんでわざわざこんな面倒な実験をしたかというと、


最初、測定したら隙間面積は8cm2という結果でした。

つまり、8cm2÷83m2=0.096cm2/m2となります。

いやいやいやいやいやいやいや、

いくらなんでもC値が0.1切りますぅ?

なんかの間違いだろうという事で、再測定すると今度は5cm2 C値は0.060cm2/m2に。

いやいやいやいやいやいやいや、

すかさず測定していただいた方に、実質床面積いくつで計算してるか聞いてみて、私も確かめ算をすると間違ってもいない。

じゃぁ、機械が壊れてるんじゃないんですか?

ということで、窓を開けての測定を試みたわけです。

そしたら、窓を開けた分だけの測定結果が出たので、やっぱり合ってるんだ・・・

たぶん測定していた方が一番びっくりしていました。

ふと気が付きました。
この測定結果、異常終了って書いてあります。

気密が悪すぎて、どんなにファンを強風にしても測定できない場合異常終了の表示が出るそうですが、今回はファンを回さな過ぎて測定が終わってしまったので、異常終了と表示されたのではとの事。

しかし、窓を開けた実験の測定結果は正常終了と表示されていますし、意図的な隙間を機械が正確に読み取ったおかげでの裏付けも取れちゃいました。

0.1cm2/m2切っちゃったかぁ。

結局何がいけなかったんだろうの「何が」は、「機械の想定を超えた気密の良さ」という結果でした。

この建物も完成時の測定が楽しみですね。



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