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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

昨日の続き

2012-10-10 16:52:00 | 温熱環境

昨日の電気式床暖房のご紹介。

昨日も書いた通り電気式床暖房にもちゃんとしたメリットがあります。

ただし、それを全然違う土俵上で比較をすると面白く見えてしまいます。

まず、いきなり床暖房の蓄熱についての紹介でしたが、むしろ床暖房の最大の注意点は熱源が床にあることです。

床が暖かいのはとても気持ちがいい事ですが、床を温めるのはどこを温めるよりも難しいです。(サッシは別として)

だから、床(もしくは床下)の断熱性能が床暖房の性能に直結してくるのですが、それをどんな性能かもわからない状況で、床に蓄熱させるから暖かいとは、無理やりすぎです。せめて、断熱材一体型とかで、ある程度の性能が確保されていればと思うのですが。

続いて、エアコンとのイニシャル・ランニングコスト比較でした。

今の6帖用のエアコンは、住宅性能を上げることで30帖以上の暖房が可能です。6帖用の床暖房では、そこまでは無理でしょう。その時点でランニングコストの比較はできなくなります。

イニシャルコストも同じことが言えますが、それ以上に言えることは電気式床暖房は冷房してくれません。

ある部分だけを見るんじゃなくて、いかに全体を見るかだと思うんです。

だから、この記事を読んで、電気式はやっぱり駄目だと思わないでください。

同じ家に住む家族でも、暑がりさんと寒がりさんがいて不思議じゃありません。

そんな時、細かな調整をしてくれるのが、採暖タイプの暖房器具です。

伝導式や放射式の暖房が快適で対流式の暖房は不快だと決めつける必要はないですね。

それぞれの特徴を活かして、デメリットを補えばいいだけです。

部分と全体の検討が必要といつも言っているネイティブディメンションズです。


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