EOS 7Dを導入してから3ヶ月半、当初は「まだフィルムと併用になるだろう」と思っていましたが、EOS-1Nにあっさりと引導を渡してしまいました。1800万画素でもここまで高画質だとは思ってもみませんでした。やはりエントリークラスのデジタル一眼とは、一線を画す性能ですね。
デジタル一眼のメリット、何と言っても「いくら撮ってもタダ」と言う事に尽きると思います。現時点で1300枚ほど撮影していますが、36枚撮りフィルムを全部きっちり使ったとして、フィルム代+現像代で約6万円は掛かっている計算。フィルムを使っていると、どうしてもフィルム代と現像代が気になって、「撮ってもいいけど、もったいないから止めとくか」「違う構図も撮りたいけど、もうこの辺で・・・」と思って止めてしまう事が多々ありました。現場で「ちょっと落ちるかな?」と思った物が、後で見てみると意外に良かったって事はあるんですよね。EOS-1Nの時も、コンデジで撮った写真でそう言う経験をたまにしてました。そう言う「雑音」が無くなって好きなだけ撮れるってのは、すごく助かります。
それに並ぶくらいのメリットなのが、「撮影データを記録しなくても良い」って事ですね。フィルムだとコマ間に撮影条件を記録してくれるカメラもありましたが、EOS-1Nにはそう言う機能が無いので、シャッタースピードに絞り、露出補正を記憶しておいて、後でノートに書き写していました。その手間のせいで気が散ったり、書いている間に良い瞬間があったりって事も多々あり、余計な手間に気を取られずに撮影に集中出来るのはとても有り難いです。GPSを搭載して地図と連携出来たらもう文句無しですね。手持ちか三脚使用かとかのコメントを入力出来れば更に良いのですが、RAWファイルは改竄防止の為でしょうか、それが出来ないのがイマイチ。
EOS 7Dのハード面については概ね問題無いものの、修理してもDPPに表示される測光モードが「中央部重点平均測光」に設定しているのに、時々「評価測光」と表示されるのが不満。カメラの動作が中央部重点平均測光になっていれば特に問題無いとは思うんですが、ちょっと気になりますね。お目当てのひとつだった「ファインダー内水準器」には大満足。これが有ると無いとでは大違いです。
バッテリーの持ちは2個積んでいれば十分でしょう。CFカードは8GBで303枚撮影出来るので、日帰りなら十分ですけど、2日以上となるとチト苦しいかな。出来れば16GBを2枚持っていたいところ。
露出設定がやたらシビアなのには戸惑いました。EOS-1Nの感覚で露出設定を行うと、反射率の異なる被写体の画面占有率の影響を受けやすい(=敏感)様で、大丈夫だと思っていても、現像してみたら部分的な明るいor暗い被写体に露出が引っ張られていたって事が良くあります。周囲の明るさや状況によっては、液晶画面の露出シミュレーションでは分からないです。
購入に踏み切った理由のひとつに「視野率100%ファインダー」がありますが、実際のところは97~98%ぐらいしか無いのにはガッカリ。ファインダーで見て、ライブビューで確認すると、カットしたはずの物が写り込んでいるのが確認出来ます。仕方無いのでT90時代に使っていた、写り込む部分を計算して若干アップ気味に撮影すると言う手が復活。常時ライブビューを使って落ち着いた撮影が出来るって訳じゃ無いですからね。まぁ、ほんの少しだけですから、あまり気にしなくても良いとは思いますけど、電線とかゴミが写り込む時には頭に置いて撮ってます。
センサーサイズがAPS-Cだからかどうかは分かりませんが、画質を含めてEF17-35mm F2.8Lと相性が良くないのも不満。フォーカス位置もずれてますし、解像度もちょっとアマい。EOS Kiss X2でも同じでしたから、フルサイズ機を買えば相性の問題かどうかが分かりますね。
あと、ISO50を使える様にして欲しいのと、被写界深度優先AEが欲しいかな。モードダイアルのロック機構は、改造するくらいならマイナーチェンジで標準化して欲しいです。
EOS 5D MarkIIIかEOS-1Ds MarkIVが欲しいなぁ。欲しいなぁ。(エコー)