フリーでイラストのお仕事をはじめてもうすぐ20年になりますが、何年経っても関わったお仕事の完成形態、すなわち印刷物や公開されたWebページ等を、はじめて目にする瞬間は嬉しいものです。
制作中にはずっとマックの画面の中で少しずつカタチになっていく様子を見守っているワケですが、実際に紙に印刷された状態を手にとってみるのは、いつまで経っても感動と新しい発見の連続。紙質やインクの馴染み具合によって、イラストの印象も随分と変わるので、デザイナーさんの技量によって、私のイラストが良くもイマイチにもなるのは、とても興味深い点です。
また、広告の仕事がメインではありますが、そこから派生する様々なノベルティとして命を吹き込まれた私のイラストを見るのも、さらに嬉しく興味深いこと。街を走る路線バスの車体いっぱいに私のイラストがあしらわれたラッピングバスや、展示会場で風にはためく大きなのぼり、マグカップに印刷されたもの、教材のひとつとして制作されたカード…。挙げればその種類はキリがありませんが、自分の手元に残せない大規模なものも含め、本当にすべてが愛すべき自分の子供達のような作品達です。
今日の写真は、今年の前半に携わった阪神電気鉄道さんの大規模な戸建プロジェクト「ハピアガーデン四季のまち」の印刷物。私のメラストがメインヴィジュアルとして使用された広告やパンフレットをはじめ、とっても可愛い紙袋など、私のイラストに相性の良い色やデザインスタイルを、本当によく理解して下さっているデザイナーさんのおかげで、私自身も感激するほど素敵な印刷物としてカタチになっています。
ちなみに先日、現在一緒にお仕事させていただいている東京の出版社の担当の方から「通勤の時の電車の車内吊り広告で、お二人のイラスト(私と妹。私の方は不動産関係、妹は大学関係)を同時に見ましたよ」というようなメールを頂いたりして、こういう報告を聞かせていただくのも本当に嬉しい瞬間です。