「にらですよ、ものおもいにふけるオトコです」
夜中に降った雨のおかげか、早朝はいつもよりも少し涼しかったけれど、日中は相変わらずの猛暑でした。
あー、早く夏が終わらないかな～
でもまだ、夏は始まったばかりだ・・・お子様たちはこれから夏休みだし・・・
また街に子供がうろちょろして、暑苦しくなるな・・・
我が家にいないだけましかしら。
「あぁ、ボクもがっこうにいって、夏やすみになりたいなぁ」
あら、らーすけは１年中お休みなんだからいいじゃないの。
「ちがいますよ、何かやることがあってこその、お休みなのです、まいにち同じじゃ、だめなんです」
なるほど、改めてお休みがほしいってわけね、結構筋の通ったことを言うじゃぁないの！
「ボクだってこうみえていろいろ考えてるんですよ」
そうかな・・・考えてるようには到底見えないよ・・・てか、絶対考えてないよ、キミは！
「だれにも気づかれないようにしてるんですよ」
さいですか・・・
「あ、きましたよ！」
山手線が来ました。
別に待ってたわけではありませんけどね。
「たくさんのってますね・・・ワンコもいるかしら？」
さぁ～どうだろ、乗ってるかなぁ？
「みんなどこにいくんでしょうね・・」
この時間なら、お仕事の人が多いと思うけど・・・
「あー、ボクもお休みでどこかにいきたいなぁ～」
電車に乗りたいの？
らーちゃん、１回だけ乗ったことがあるよね、山手線に！
「あれにのれば、遠くに行けるんでしょう？」
そうですよ、電車に乗ればいろんなところに行けるんだよ。
「あぁ、ボクも遠くに行きたいなぁ」
えーそうなの？
そんな願望があるの？
遠くに行って何するの？
「じぶんさがしの旅にでるのです！」
うーん、どっかで聞いたようなことを言いますね。
でもね・・・山手線は自分探しの旅にはちょっと向いてないかも・・・
「どうしてですか？ 人が多いからですか？ そのくらいボクはへっちゃらですよ！」
違います、山手線は環状線でぐるぐるまわってるだけだから、また戻ってきちゃうからですよ。
夏場のお昼寝くらいがちょうどいいのよ！