女人禁制で名高い高野山の向こうを張ったわけではないでしょうが、女性を優しく受け入れたお寺さん「女人高野室生寺」との石柱が、朱塗りの太鼓橋を渡ったそこにあるのでした。
こちら真言宗室生寺派大本山「室生寺」。さきに見学した長谷寺は、同じ真言宗豊山派総本山。「大本山」と「総本山」両寺で頂いたパンフの表紙にこう書いてあるのです。その呼称の違いは何か。派によって何処がどう違うのかも知りませんが、仏教の世界にも派閥と称する世界があったのでしょうか。
このお寺さんの桜はわずか。護摩堂前の紅彼岸桜「乙松桜」が、この寺のトップスターのようだ。
ここ奥の院まで、ふうふういいながら長い石段を登ってきました。眺望を期待してたのに何も見えません。期待に背いた長く急な石段。帰りにはいまいましいその数を数えてみました。その数395段、ひょっとして区切りよく400段あったのかも知れない。
境内には「しゃくなげ」が一面に。この寺は、桜でなくこの花で勝負しているのでしょう。4月下旬か、淡いピンク色に埋まった「石楠花寺」を訪ねてみたくなります。