あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

「花さき山」

2013年01月27日 | 日記





先日中学時代の同級生からメールがきた。
「南側斜面、下端拡張作業、下草刈り、不要立木伐採、鹿避けネット張りかえ、桜苗補植、鹿被害の桜植え替え、猪被害の桜根元の土入れ等の全ての作業が終了しました。あとは、3月30日(花見をする日)を待つばかりです。あちらの方に行くついでが有りましたら是非写真にして下さい。」と書かれていた。
毎週土曜日、同級生有志が集まって着々と作業を進めてくれていた。

母に会いに行く途中、その場所に夫と行ってみた。
そして驚いた。なんと徹底した作業ぶりなんだろう!
植樹した桜の苗木を鹿に食べられないよう張ったネットは広範囲に及ぶ。
何のためにそのネットを張っているのか理解してもらうために協力を呼びかける文も・・・。
「みなさんへ」そして「鹿さん」宛のものまでも・・・・。

同級生との花見が毎年3月最後の土曜日と少し時期的に早いので、それに間に合うよう「大島桜」と「陽光桜」という早咲きの桜も植えてくれていた。

夫も「お前たちの同級生はすごいなー。これだけのことをするのはどれだけ大変だったか。頭が下がる。損得を考える人間はこういうことはしないぞ。」と感心しきった様子。

ふる里の山を桜でいっぱいにしようと3年前から取り組んでもう400本以上の苗木を植えている。
私は年に1~2回参加するだけだけど、縁の下で汗水たらして頑張ってくれている人たちがいる。





























3年前この計画を初めて聞いたときに浮かんだのは「花さき山」という本の題名。娘が小さかった頃一緒に読んだ本。
記憶力が悪いので内容のほとんどを忘れていたが滝平二郎さんの挿絵と「やさしいことをするとひとつ花がさく。やさしさが合わされば花の山ができる」というようなことが私の頭に浮かんでステキな計画だと思った。

今、これを書きながら記憶が定かではないのでパソコンで検索してみた。

http://ehonkasan.exblog.jp/9668981

「絵本のおかあさん」というブログに辿り着いた。






「この花は、ふもとの 村の にんげんが、
やさしいことを ひとつすると ひとつ さく。
あや、おまえの あしもとに さいている 赤い花、
それは おまえが きのう さかせた 花だ。」

「自分の事より人の事を思って辛抱すると、その優しさと健気さが、
花となって咲き出す。
それがこの花さき山の花だと、やまんばは言いました。」

「そして優しさは、花だけでなく山もつくった、と。」

「やさしいことを すれば 花がさく。
いのちを かけて すれば 山が うまれる。
うそでは ない、ほんとうの ことだ・・・。」



ああ、まさに私の中学時代の同級生たちは今、やさしいこころで「花さき山」を作っていると言える。
きっときれいな花が咲くだろう。

みなさん、ご苦労様。春が楽しみです。