Cat O'Nine Tales: And Other StoriesSt Martins Mass Market Paperこのアイテムの詳細を見る |
ジェフリー・アーチャーさんの「塀のなかに」いたときの物語はどうにも食指動かず。最近また面白いものを書き始めたようで、これは大歓迎。「ゴッホは欺く」これも面白そう、まあ買っておくか。まず読んだのが「プリズン・ストーリーズ」、なんとも無粋な題名だが日本の文庫版じゃ、しょうがないか。
ところで、アーチャー卿のケンブリッジの家の近くには猫がいっぱいのはず。いまは、あの猫たちは、どうしてるかなあ?
訳者の永井淳さんの解説文によれば、題名の理由はこういうことだった。
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本書の原題は、Cat O’Nine Tales である。
猫の出てくる作品が一編もないのに、猫が表題に登場するのはおかしいと思われる読者もいるかもしれないが、それにはわけがある。ここに出てくるcatは、生きた猫そのものではなく、cat-o'nine-tails(九尾の猫)といって、むかし罪人を打つのに用いられた9本縄の鞭のことで、猫の爪でひっかいたようなみみずばれができることから、そう呼ばれた。さらに、このタイトルはtails(尻尾)とtales(物語)をかけたpun(語呂合わせ)になっているところがみそである。作者の刑務所体験を生かした9編の作品の主人公はみな犯罪者なのだから、そこで「九尾の猫鞭」をもじったタイトルが生きてくるわけである。
原書にはこのタイトルのアイディアを生かして、現代イギリスを代表する漫画家ロナルド・サールによる洒脱な挿絵が使われているが、そのうち何点かは登場人物が擬人化された猫の絵なのである。新潮文庫版でも是非それを使ってほしいとお願いしたのだが、文庫版の制作費の制約上それはとても無理だといわれて、涙をのまざるをえなかった。関心のあるかたは、ペーパーバックを買い求めてご覧になっていただきたい。決して損はしないと思う。
<cat-o'nine-tails>か...研究社の英和辞書を娘に持っていかれたので、105円で入手した[Shogakukan PROGRESSIVE E-J Dic ]を引いてみれば、おッ、ちゃんと出ている。
>>9尾のネコむち;こぶのついた9本の縄をつけたむち、もと罪人を打つために、またもと海軍の刑罰に使われた。...
ということで、「決して損はしない」と永井さんも言ってくれるので、さっき仙台丸善で手に入れてきた。楽しいいい絵ですね。これがあるのと無いのとでは作品が別物。ぺーパーバックでもあれほどやれるのに...日本の文庫本は出す目標がコストだけなのでしょうかね、バカな話だ。
さて、この本の挿絵描かれたロナルド・サール Ronald Searleさんは相当なお歳のはず。彼が大好きな方のブログPerpeture-Ronald Searle tributeあとで見よう。
じっくりと見るべきはJeffrey Archerさんが毎日!書いてるBLOGですね、公式サイトのなかに。Official Website for Jeffrey Archer。ネット上でアーチャーさんの人物や書評を書きなぐる面々、コメントでも書き込んでみたらいかが?...
きょうのおわりにあたって。A cat has nine lives. ねこは9つも命があってなかなか、死なないとか?そうかなあ?ヒトの人生も思いがけないことばかり、それでもシブトク生きてなきゃいけない...塀の外は、まだマシだし...
エリック・クラプトン、このひとも大波小波のようだ...tears in heavenは、つらいころの名曲...
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本文の記述については、日本語版本の解説文から青色字部分を引用しました。
「プリズン・ストーリーズ ジェフリー・アーチャー /永井淳・訳 新潮文庫 ISBN978-4-10-216172-2」
「Cat O'Nine Tales And Other Stories /JEFFREY ARCHER ST.MARTIN'S PAPERBACKS ISBN-13:978-0-312-94922-8」
プリズン・ストーリーズ (新潮文庫)ジェフリー アーチャー新潮社このアイテムの詳細を見る |
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おお、ジェフリー・アーチャーとは懐かしいですね。
私が読んだのは「百万ドルを取り返せ」「ケインとアベル」くらいで、後者のTVドラマも見ました。
ただ、今となっては殆ど憶えておりません。同じイギリスの作家でも、フレデリック・フォーサイスはお気に入りですけど。
かなり前、フォーサイスが来日した際のインタビューで、アーチャーを「スーパーの開店式にまで出て、サッチャー首相に気に入られようとしている」と皮肉げなコメントをしていました。
>今となっては殆ど憶えておりません...
そう、これがいいんですね、何度も楽しめるし...
アーチャーさん、ぼくは、ダンテのような獄中3部作以外は全部読んだし手元にあるのですが、こまかな中身は忘れた。
オチまでずーと覚えてると、あとで読んでプロットの面白さはなくなるから、ちょうどいいかもね。
アーチャーさんのブログは2006.6月末からはじまってますが、その週末はサッチャーさんと過ごしてたようですね。
ひところは保守党希望の星、閣僚候補だったんだから...
イギリスという国は一代貴族だろうが、一般の?詐欺師や人殺しとおなじところにぶちこむんですね。
潔く入るほうも立派。出てくると元首相と週末を一緒に過ごす、ここは違う...ムショにいても、サッチャー・チルドレンのままだった
このころ、毎朝書いてたのが「Cat O'Nine Tales」で、画家のRonald Searleさんは表紙の絵まで送ってきている。
そんなこんなが彼のブログに書いてあるのですが、コメントはおそれ多くて、でも彼の返答もかなり丁寧ですね。
われわれは?、彼とインタネットと検索では同じ土俵上にいるのですね...あまりヘンなこと書くと