酒造業を今年6月末で終えた「近江酒造」(東近江市八日市上之町)で、12月3日の太郎坊宮お火焚大祭の奉納に向け、最後の飾り樽づくりがあった。作り手は、同社取締役の西田善美さん。
↑写真:滋賀報知新聞より
飾り樽は、本来は鏡開きで使う四斗樽(1升瓶40本分)でつくるが、結婚式や選挙などでの需要が減り、現在の中身は発泡スチロールが主流となっている。業界では外注が多いが、西田さんは先輩社員に教わり50年近く自社でつくってきた。
この日は、同社の商標「志賀盛」をプリントしたこもを発砲スチロールの型に巻き付け、千枚通しを使って縄をこもに通して締めつけ、最後に親綱と飾り綱で丹念に6丁仕上げた。
西田さんは「50年近く携わってきて最後の作業となり感無量です」と、感慨深そうだった。
<滋賀報知新聞より>