日本政府は、米国のトランプ新大統領の就任演説や新政権が発表した基本政策の内容を「想定の範囲内」(政府関係者)と冷静に受け止めている。政府は2月上旬の日米首脳会談開催を目指し、安倍首相の訪米に麻生副総理兼財務相が同行する方向で調整を進めている。麻生氏の同行は米側からの要請によるもので、日本側も信頼関係の構築につながると歓迎している。トランプ氏は就任演説で、「米国第一」主義で自国の利益を最優先する考えを強調した。基本政策で環太平洋経済連携協定(TPP)離脱も打ち出したが、「いずれも選挙戦での訴えと変わらず、驚きはない」(外務省幹部)と受け止めている。