Advance

インテリアコーディネーターのブログ。
住まいのこと。インテリアのこと。仕事のこと。子どものこと。。。

5月8日 INAX展示会 LOHASセミナーへ行って来ました。

2007-05-08 | イベントレポート
4月13日、INAXの新商品展示会のイベントとして開催されたセミナーを受講してきました。テーマは、近年すっかり知名度を増した「ロハス」です。
講演してくださったのは、株式会社イースクエア代表取締役社長ピーター D. ピーダーセンさん。実は2002年、日本で初めて“LOHAS”という言葉を用いた人だそうです。

さて、LOHASについて簡単におさらいしておくと、
LOHASとは、Lifestyles Of Health and Sustainability ~環境と人間の健康を最優先し、持続可能な社会の在り方を志向するライフスタイル~ の略語で、健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルをいいます。

LOHAS層とされる人は、現在の日本人人口の25~30%、約25000万人が該当するとも言われています。講演によると、環境新聞にLOHASをテーマにした住宅LOHOUSについて、環境省・国土交通省・経済産業省の3省が、具体的な政策を検討し始めている。というようなお話もありました。
今後、ますますその知名度を増すスタイルとなるかも知れません。

さて、このLOHASという考え方が受け入れられた背景には、経済成長とも関係しています。イースクエアによる国民生活に関する世論調査によると、1979(昭和54)年の高度成長期をピークに今後の生活で重点をおきたいことが、「物の豊かさ」から「心の豊かさ」へ変化しました。

「安かろう・悪かろう」で物が売れる時代は終わった。

と、いうことは良く言われていますが、「健康に良い商品であれば」「環境にやさしい商品であれば」多少価格が高くても購入する人たちが増えてきているのが現状。生活のあらゆる場面に「コダワリ」を持つ人が増えてきたと理解できます。
但し、単純に健康や環境だけを求めているのではなく、LOHASの「S」を忘れてはいけません。

「S」Sustainability ~持続可能~

という部分がとても重要なのです。ただ、環境に配慮しただけではなく、それに伴ってランニングコストが軽減できるとか、オシャレだとか、デザインが優れているとか、そういった「プラスアルファ」の価値が重要です。

具体的には、INAXだと「eco6~エコシックス」がまさしく対象商品となるだろうし、車で考えるとトヨタの「プリウス」なんて良い例なのではないでしょうか。

「eco6」は、超節水型のトイレ。わずか6リットルでも汚れを残さずしっかり洗浄できるという環境面に配慮する一方、水道代が年間約12,000円、電気代も従来の年間使用電力約660円に比べて345円も節約。
私たちは、環境に配慮できるだけではなく、ランニングコストも削減できるというのですから、取り入れない理由はありません。

「プリウス」は、いまや世界的にも有名になったスーパーエコカー。
ハリウッドの俳優さん達も愛用していることから、益々その価値は上がっているのではないでしょうか。こちらも環境に配慮する一方で、スマートでオシャレな格好良いデザイン力が魅力です。

「心」の豊かさを重視し始めた私たちは、一つの商品に複数の価値を求めるようになりました。自分だけにメリットがあるのではなく、環境や地域など、自分をとりまくものや、自分以外の人たちにもメリットがもたらせるものを選択する。この、いわば「WIN-WIN」の関係にも通じる消費傾向が今後の市場の中心となる日も、そう遠くはないのかも知れません。

関連記事
2005年9月6日 Mrs-iclub 2 「霞中庵見学」

2006年2月14日 eco6(エコシックス)デビュー

2006年11月2日 チーム・マイナス6%

2006年12月16日 2006年インテリアトレンド

2月28日 ショールームへ行く

2007-02-28 | イベントレポート
久しぶりにショールームへ行って来ました。
「忙しい」ことを理由にしてしまえば、簡単に行く機会を失ってしまうことを改めて感じました。「時間があれば・・・」ではなく、時間をつくらなければダメですね。

そうして23日(金)に訪れたのが、京都市伏見区にあるトステムの京都ショールームです。
恥ずかしいことに、初めての訪問でした。南港のショールームへは、何度も訪れていたのですが、なぜか、訪問の機会に恵まれずに今日に至りました。
今回、リニューアルオープンということもあり、ご案内を頂いたのですが、あまり、時間がなかったので、昼休みついでにサクっと訪れました。

訪問の目的は、リニューアルされたシステムキッチン「クレディア」です。
リンクを貼っているクレディアのサイトをご確認頂ければわかるように、キッチンがますますインテリアとしての存在感を発揮する、デザインにこだわった商品です。
しかし、私が注目したのは、デザインではなく、業界初のスライドキャビネット「こもらん蔵」です。


これは、天然の次世代建材をキャビネットの背板と底板に利用することによって、その建材の調湿機能により、ニオイとカビの発生を抑えたものです。

本当は、その消臭性を体感したくて訪問したのですが、たくさんの来場者に紛れ、結局体感できないまま帰ってきました。(体感できるものがあったのかどうかも定かではありませんが。)
お風呂の場合、体験入浴などで、その性能を実感することができますが、キッチンは実際にそこで料理をしてみたり、洗い物をしてみたり・・・ということが難しいため、どうしても、データや説明に頼らなければなりません。
実感が持てない提案は、どうしても説得力に欠けてしまいます。何か打開法を考えなければ・・・。

それから、昨日27日(火)は、京都市南区にある松下電工の京都ショールームへ行って来ました。こちらは、クボタ松下電工外装が主催する外装コーディネートのセミナーを受けることが目的でした。
こちらもまた、初めての訪問。
なぜ、今まで訪れなかったのだろうか。と改めて考えてみましたが、特に理由があるわけではなく、必要に迫られなかったということでしょう。(特にご案内頂いたこともありませんし・・・)

3時間のセミナーを終えて、せっかくなので、ショールームの中を見学させて頂きました。

目的はなんといっても全自動おそうじトイレ「アラウーノ」です。
カタログや、サイト、それから販売店さんの説明、2月10日付の日本物流新聞に掲載されていた商品企画グループ主任の記事を拝見して、すっかり惚れ込んでしまった商品。

しかし、自分の目で見たわけではなかったので、気になる点もありました。
例えば、汚れを落ちやすくするため、「陶器ではなく、樹脂製とした」。という点です。
洗面化粧台の洗面ボウルに樹脂を採用されている商品を仕様に取り入れた時に感じたことなのですが、なんだかパッとしないというか、高級感を損なってしまうような印象を受けました。

この点については、実際に展示されているものを見、あちこちを触れてみて確認したところ、個人的には合格ラインだと思います。
しかし、実際に目にしたことで気になったのが、表面の汚れです。
プラスチック製のものをご利用の際に、なんだか薄黒い汚れが付着することを気にされた経験はありませんか?クリアファイルやアルバムなんかだと実感が沸くかも知れません。
しばらく、触らないと埃を吸い寄せてしまったことありませんか?
私は、これに似た現象をショールームに展示されている便器に見てしまいました。
単純にたまたま汚れが付着してしまっていたのか?そのあたりは、まだわかりませんが、唯一「?(クエスチョンマーク)」が脳裏によぎった点でした。

このアラウーノ。実際にショールームのトイレで体験することができます。
私は、その洗浄の様子を3回も確認し、ついでにデジカメのムービーで撮影しちゃいました。(念のため、申し上げますが、ちょうどその時、誰も居らず、誰も入ってくる気配がありませんでしたので、他の方にご迷惑はお掛けしていません。撮影される際は、ご注意を。笑)

想像以上に泡立ちが良く、泡立った水の溜まっている便器は不思議な感じがしました。
それから、サイト上では特に気に留まらなかったのですが、トップカバー部分のみ5色のカラーバリエーションがあります。

システムバスルーム「i-U(イーユ)」に続き、デザインを担当された深沢直人さんらしいカラーバリエーションで、とてもステキでした。
木質系の色彩を利用されている点も、とても新鮮です。

女子トイレにはパステルピンクが、男子トイレにはペールナチュラル(木目)が設置されていましたので、営業さんにお願いして、男子トイレにも入らせて頂きました。
色だけではなく、質感からも木質を感じることができます。

空間のイメージにもよりますが、ダークセピアやペールナチュラルといった他社にないカラーバリエーションは、とても魅力的です。
今、トイレのリフォームをお考えの方には、ぜひ、検討商品の一つに加えて頂きたいですね。
    
左からホワイト・ホワイトグレー・パステルピンク・ペールナチュラル(木目)・ダークセピア(木目)

1月9日 こんな休日はいかがですか?

2007-01-09 | イベントレポート
テレビ画面に向かって、バットに見立てたリモコンを振る親子・・・
そんな姿に違和感を覚えた昨年の年末、1冊のパンフレットを頂きました。

INAXライブミュージアム NEWS LETTER

以前から愛知県にタイルミュージアムがあることは知っていましたが、初めてその概要を見て、その立派さに驚きました。
さらに、昨年10月、新たに「土・どろんこ館」などが加わり、体感・体験型の5つの館となったようです。私もいつか機会があれば、ぜひ、訪れてみたいなぁ。と思います。
そんな土・どろんこ館の一部をご紹介したいと思います。


外観



日干しれんがの壁
手作りのれんが一つ一つの個性を活かしつつ、自然な流れに見えるように、ゆるやかなカーブを描きながら2階ロフトに向かって積み上げられています。



小あがり
高さ30cm程の土間のたたきでできた「小あがり」では、寝転がってくつろげます。



階段下の秘密基地
階段下には、ビー玉を星座に見立てて配置した壁に、子ども3人が座れる、洗い出しのベンチが置かれた隠れ家的な空間があります。


  
常滑大壁
受付横から美しい曲線を描きながら大空間に広がっています。カーブと角のめりはりのある弧は、奥行を感じさせる、難易度の高い左官技術です。弧と弧の間の棒は、建築家フランク・ロイド・ライトが旧帝国ホテルのクスラッチタイルに採用したものと同じ、知多半島・内海の土を使っています。
(説明文は、INAXパンフレットを引用)


バーチャルな世界ではなく、リアルな世界で、自然と触れ合える休日。スイッチ1つでリセットできない現実を楽しむことも、心や身体にとって大切なことではないでしょうか。
INAXライブミュージアム
〒479-8586 愛知県常滑市奥栄町1-130 TEL.0569-34-8282
  

10月7日 電球色は暗い?!

2006-10-07 | イベントレポート
とっても良いコメントを頂けたので、そのコメントに対する返信を兼ねて・・・。

>一度蛍光灯で電球色にしたことがあったのですが、同じワット数でも昼白色より明るさが足りなかったような気がして、現在は戻していますが、気のせいでしょうか?

はい。気のせいです。
電球色にしたからといって、決して暗くなることはありません。
もちろん、目が悪くなることもありません。

でも、その気のせいという部分。決して見逃してはいけないと私は思います。
「明るさ感」には個人差があって、同じ照明空間の中に居ても、ある人にとっては「明るい」と感じたり、ある人にとっては「暗い」と感じることがあります。

そして、生活空間において、この明るさは、とても大切な要素だと思います。
つまり、蛍光灯を昼白色から電球色に変更された時に、「明るさが足りなく感じた」ということは、「気のせい」でやり過ごすことのできないことです。
もっというと、そのように感じられたということは、物理的には「気のせい」であっても心理的には「大問題」なわけです。

前回の投稿で、「私の照明プランから昼白色が消えます!」と宣言しましたが、あくまでそれは、トータルなプランと考えて頂いた方が良いと思います。
ちなみに、投稿してすぐに手掛けた住宅のプランでは、早速「昼白色」を使いました。
もちろん、理由があります。

簡単に言うと「電球色」=「多灯使い」と考えてください。

長町先生は、セミナーの中で次のように表現されました。
昼白色を重ねると、怖い空間になる。電球色を重ねると、あたたかく幸せな空間になる。と。

では、光を重ねない場合はどうでしょうか?
単純に、部屋の中央に設置されたシーリングライトの蛍光灯の色を変更した場合、長い間、「昼白色」の青白い光空間に慣れた私たちは、慣れない光に対して「暗い」という印象を受けてしまいます。

近年、あらゆる場所で、専門家たちが主張をはじめ、一般の人たちにも「日本の住宅は明るすぎる」という感覚が拡がって来ています。

日本の住宅は、高度経済成長とともに、確実に明るくなりました。
そのムダに明るい住宅に慣れてしまった私たちは、違う空間に存在したとき、「違和感」を感じてしまいます。

例えば、旅先で宿泊したシティホテル。
天井に照明が1つもない空間。
部屋中の照明のスイッチを探された経験、ありませんか?

ブラケット(=壁付け照明)もスタンドライトも、調光ダイヤルを全開にしてもなんだか物足りない・・・。

実際には、決して、照度として足りないわけではないのですが、「慣れ」って恐ろしいですよね・・・。

ですから、私はただ単純に「色」を変更するのではなく、無理矢理に現在の日本の住宅を落ち着いた明かりにするのではなく、違和感なく受け入れることのできて「電球色」がつくるあたたかな空間を提案していきたいと考えています。

わかりやすい施工例が見つからなかったので、見つかり次第UPさせるとして・・・
とりあえず、こんな感じです。(参考画像:松下電工のホームページより)



↓天井1箇所からの光だけではなく、高い光・中間の光・低い光の3点から空間を照らす

10月6日 電球色のススメ

2006-10-06 | イベントレポート
本日をもって、私の照明プランから「昼白色(=従来から一般的に用いられてきた青白い光)」が消えます!

『基本的には』という「あいまい」さを残しておきますが・・・。

昨日10月5日、松下電工が主催する長町志穂先生(LEM空間工房)のLighting Design Seminarへ行って来ました。

2時間で行われた内容にしては、中身が濃すぎましたので、その短い時間で聞きこぼさないようにするには、全神経の集中が必要でした。2時間後にはぐったりしていました。
しかし、本当に興味深く、価値のある内容でした。
これを通して、昨日まで、私が抱いていた「照明=光」に対する疑問や不安は解消されました。これまでの勉強を通して、感じていたこと。今の流行、試してみたい手法、春頃からあたため続けているプラン・・・。そのどれもが、「間違いない」ということを確信することができました。

と、いうわけでまずは「光色」を「電球色 (色温度2800~3000ケルビン程度)」に統一していくことを発表しておきます。
詳しい照明プランの手法については、資料が揃い次第、ご紹介していきたいと思います。

9月23日 ショールーム巡り

2006-09-23 | イベントレポート
昨日は時間がふっと空き、気持ちの良いお天気でしたのでフラっと歩いてショールームを巡りました。
正確には、一昨日から計画して仕事を片付けていきましたが、うまく仕事が片付くかどうかが読めず・・・午後3時をまわった頃、やっと一段落。

ハチセは今、基本的な水まわり設備をINAXにまとめています。
ですから、しょっちゅうINAXに電話を掛けている私。ところがここしばらくショールームに足を運ぶことができていませんでした。

と、いうわけで顔も知らないスタッフさんにあれこれお願いする毎日・・・。とりあえずごあいさつだけでもしておこうかと・・・。
ところが、平日の午後なのに店内はお客様が何組もいらっしゃいました。

仕方なく、一人で計画中の物件仕様の確認と色を確認。その他商品を一通り見ていると、一人のスタッフの方が声を掛けてくださいました。名刺を出すと偶然にも新しくハチセの担当になられたとのこと。(良かったぁ~。来て。)これで、目的達成。ついでに、迷っていた仕様のあたりを相談して、ショールームを後にしました。

それから、少し西側に歩くとTOTOのショールームがあります。
INAXでは取り扱いのなかった商品を確認するために訪れました。普段TOTOとはあまり付き合いのない私。当然、取り扱い商品に対する知識も劣っているのですが・・・。
今のところ私の勝手にランキング システムキッチン部門第1位がTOTOです。
昨日、ショールームに並ぶ商品をひさしぶりに見てきました。
やはり、私は好きですね。人間工学的にも、日本人の一般的な生活にもピッタリマッチ。造作のひとつひとつもとてもしっかり作られているように思います。

バリアフリー部門も充実しており、TOTOテクニカルセンターは有名な施設です。
私も以前、ここで講義を受けたことがありますがスゴイ施設でした。

昨日はこんな商品を見つけました。

↓昇降洗面台
http://www.toto.co.jp/products/groom/g00001/index.htm


それから、こんな商品も・・・。


手前に引き出して手鏡感覚で利用できる化粧鏡です。
これは、女性なら誰もが飛びつきたくなる商品だと思います。お化粧の時も、コンタクトをつける時も、とっても便利ですよね。

それから、TOTOショールームを出て、東へ向かって歩きます。INAXを越えてさらに歩くと、TOYOキッチンのショールームが見えて来ます。

前まで行くと、全く別な世界が目の前に広がってきました。
キラキラキラキラ・・・。
あわてて、鞄の中からデジタルカメラを・・・無い?・・・

そういえば、昨日、写真を自宅のパソコンに取り込み、そのまま机の上に置いたままに。
私としたことが・・・。
コーディネートの仕事を始めて以来、メジャーとデジカメは必須アイテム。どこへ行くにも持ち歩いています。
それなのに。それなのに。肝心な時に忘れてしまいました。
と、いうわけで残念ながら、店頭の写真は紹介できませんが、とっても素敵な空間でしたよ。

そういえば、仕事を始めた当初は、キッチンといえばトーヨーキッチン。トーヨーキッチン以外あり得ない!なんて思っていた頃もありました。まだショールームが竹田(伏見区)にあった頃、お盆休みのある一日に訪れ、アドバイザーの女性スタッフの方と3時間くらい話し込んだこともありました。

まさに、夢のような空間です。
ただ、今の私からすると、あまりに非現実な空間でもありますね。
でもご安心ください。素敵な食器やキッチンアクセサリー。雑貨なども販売されています。このあたりであれば手軽に購入できると思います。

8月29日 2006ミラノサローネレポート 特別編

2006-08-29 | イベントレポート
8月23日(水)、インテックス大阪で行われた トステム主催 2006ミラノサローネレポートへ行って来ました。

一言で言うと・・・とりあえず良かったです。
内容が凝縮されていたので、ムダな情報が一切なかったように思います。
実は昨年に引き続き、2度目。
これは広くオープンなセミナーとして開催されているわけではなく、会社単位に個別で行われています。

昨年は、その体制に驚きましたが、今年は2度目。
・・・とはいえ、ハチセの社員2名(私を含めて)に対して、トステムのスタッフ様6名。商品展示の会場には更に数名のスタッフの方々が・・・。

恐縮です。今年もまた大変お世話になりました。
さて、内容の方はというと、2006年のミラノサローネに関するレポートをまず聞きます。ここでは、昨年初めてこれを機にお会いし、その後何度か事務所に足を運んで頂いている女性のスタッフNさん。私より少し歳下だったハズです。
昨年よりパワーUPされていて、とても聞きやすかった。プレゼンの練習なんかもされるのかなぁ(?)と、少しズレたところにも感心してしまいました。

その中身は、私にとってはYKKAP主催で行われた大日本印刷のレポートを聞いていたことや、ネットからあらゆるレポートを読みあさったこと。それからそれに関する雑誌を購入していたので、復習として聞かせて頂きました。

今年のトレンドカラーについては、私の中で納得のいく答えが出ていなかったのですが、トステムさんの見解によると、昨年に引き続き「オレンジ」「グリーン」「マスタードイエロー」あたりが依然注目されている。とのこと。他のサイトを見てもこのあたりの捉え方をしているところがあるので、この流れに注目しておくことにしましょう。

個人的な印象として付け加えるなら、パっとした華やかな色味というよりは、日本の伝統的な落ち着いた色調と考えて良さそうです。

ざっくりしたレポートを聞き終えて、いよいよトステムの秋の新商品を実際に見学します。
残念ながら撮影不可でしたので、その様子はお伝えできませんが、個別の展示会にしてはかなり贅沢な展示でした。
そして、その展開は、2006年のミラノサローネの展示と申し合わせたかのように的を得た新商品が並びました。


まず、目を引いたのが「プラム」の面材です。
この面材。実は商品化される前のシートサンプルを数ヶ月前に見せて頂いておりました。

出来上がった商品は・・・
個人的にはかなりスキです。
これは、秋の新商品ですので、まだホームページ上にアップされていませんので、カタログから画像を取り込みました。あまりキレイに取れていませんが、こんな感じです。


それから、ミディアム系の木質カラーとしてもう1種。「マホガニー」の面材です。

空間イメージはこんな感じ・・・。
「ラグジュアリーモダン」と題されたこのイメージはまさに贅沢で豪華な空間。
今、住宅業界でさかんに利用される「ホテルライク」というイメージ。実はこれ、(若い)女性が高級なシティーホテルで贅沢に休日を過ごすというライフスタイルに注目して、住まいの中に取り入れようとしたことがきっかけだそうです。


ハチセの社員でいる限り外せないのがこちら。
和のイメージ。町家でそのまま利用できそうな商材の数々。

これまでのショコラーデ色に加え、チャコールウッドの面材。


それから、焼き杉の床材は、趣のある空間を演出してくれるハズです。


ブラウンに代わって登場したのがハーティーブラウン。
見飽きたオーク柄を変えるだけで、こんなに現代的な印象に。

このテイストで空間をつくるなら、是非使いたいのがステンドガラスデザインのドア。

このステンドグラス。かなり良いです。何度見ても良い。単なるデザインガラスで終わっていないのがスゴイところ。本物のステンドガラスを利用されています。片開きドアで146,500円~。これはかなりのお値打ち価格です。


最後に、エレガントな雰囲気を存分に味わえるのがこちら。
この写真で見るよりも実物は素敵な空間でしたよ。
数年前は、輸入の建具を探さなければならなかった、ホワイトのエレガントな建具も、今では既製品として簡単に手に入るようになりました。
消費者の好みの多様化に比例して、たくさんの商品群の中から自分に合ったものを探すことができるのはとても嬉しいことです。

ここで、今一度注意したいのが、イメージの混在・混同。
一つ一つが好きなアイテムでも。一つ一つが良いものだったとしても、むやみに組み合わせてしまえば、バラバラのまとまりのない空間になってしまいます。

家づくりの際は、まず初めに、全体のイメージやコンセプトをじっくり考えてみましょう。
その上で、それに合わせた商品を集めていくようなイメージで組み合わせていくこと。最初に掲げたイメージに合わない商品は諦めて省くこと。
それができれば、きっと満足できる空間が完成するハズです。

7月13日 サンゲツデザイニングショーへ行って来ました。

2006-07-13 | イベントレポート

2003年、カーテンの総合見本帳Ariaの発表会が大阪ビジネスパークで行われて以来、3年振りにサンゲツが行う発表会へ行ってきました。

今回行われたのは、大阪市中央体育館。

地下鉄中央線 朝潮橋から徒歩3分。
ひさしぶりに、何ともいえないわくわくする感じがこみ上げてきました。


「総合インテリアメーカー」というだけあって、「インテリア」というくくりで表現される商材は何でも揃います。広くて、ここもしっかりデザインされた受付を通り抜けると、アーティスティックな異空間が広がります。

デザインフィルムが貼られた円筒状のオブジェの並ぶ通路を抜けると、壁紙の展示エリアへ。ここでは、漆を表現したものなど総合見本帳からの抜粋の他、リザーブ1000に掲載されている商品を見ることができました。

とても個性的な壁紙にも関わらず、照明の効果と面積効果でとても落ち着いた雰囲気が漂っていました。

また、参考出展として2007年改訂予定の見本帳 FINE に掲載される壁紙も見ることができました。1,000円レベルのクロスでこれだけの表現ができることに感心です。
来年の春が楽しみですね。

また、私が今回注目したのはカーペットです。
色彩表現もパターン表現も素晴らしい。3年前から注目しているグラデーションのタイルカーペットも新色が追加されて更に個性的に。

サンゲツさんの展示は、単なる商品の発表という枠に捕らわれない、まさに「デザイニングショー」という名にふさわしいものでした。これまで知らなかったカーテンの高価格帯の見本帳ROMANEや、新作のバーチカルブラインドなど、商品としての新たな発見もありましたが、それ以上に全体的にセンスの光るイベントだったと思います。


7月9日 2006ミラノサローネレポート その3

2006-07-10 | イベントレポート
キッチン編

キッチンの扉材
床材や建具材の色に合わせて選択されるのが一般的だったキッチンも、随分カラフルになりました。レッドやオレンジ、イエロー、ブルー、グリーン・・・。
比較的ビビッドなカラーの選択も珍しくはなくなりました。
そして、2006年のミラノサローネで並んだキッチンの割合はというと・・・


木質系58%、非木質系41% と、木質系の面材が、非木質系をやや上回る結果に。


トーンの比率は、次のような結果になりました。


木質系で利用される材質は、ダーク系・ミディアム系・ペール系によって少しずつ違います。注目は、ミディアム系。今年は、カラー比率でも37%と、他のトーンに比べて高い比率です。これは昨年の18%から19ポイントの伸び率で、今後のトレンド色として注目度が高いことがわかります。

そんなミディアム系で利用されている材質は、チーク系だけで約50%を占めています。
また、オーク系が9%と、単純に流行が繰り返されているわけではないことがわかります。



非木質系のカラー分布は次の通りです。


ここ数年、キッチンがLDKの最大のインテリアアクセサリーとして、鮮烈なカラーでその存在感を発揮しているような印象もありましたが、やはりなんといっても人気の高いのはホワイト。誰からも嫌われない色であることがわかります。

扉材の表面仕上げは、木質系・非木質系ともに、お手入れのしやすい鏡面仕上げが人気です。見た目だけではなく、機能性もしっかり考えていきたいものですよね。


さて、ここまでが今回のセミナーによる2006年ミラノサローネのレポートです。これは、あくまでも、見てきた人の話とレポートを聞いた私が、私なりに解釈してまとめたものです。もしかしたら、少しズレた受け取り方をしている部分もあるかも知れません。

今後、他のメーカーの見解、他の方々のレポートを参考にしながら、内容を更新していきたいと考えています。

7月2日 2006ミラノサローネレポート その2

2006-07-02 | イベントレポート
トレンドデザイン

今年の特徴は、「フラット」。
フラットデザインは、近年人気が出てきていますが、今年はさらにそのフラットさが強調されているようです。

「この扉、どこから開けるのだろう?」と思うような、平面的な形状。
「取ってレス」のデザインが数多く発表されました。
この傾向は、キッチンや洗面化粧台、玄関収納、クローゼットなど、各社で新商品が発表されており、今後もその商品の展開が拡大していくのではないでしょうか。


クリナップ


TOTO


INAX


松下電工


松下電工

特に箱物デザインは、ローポジションでスクエアタイプのもの。
木質+単色の色使い(異素材の組み合わせ)が特徴です。


ウッドワン

また、角が丸いフォルムも多く見られます。




これまでは、ビビッドカラーをアクセントカラーに用いられてきましたが、今年は同系色の対比、主にカマイユ配色やフォ・カマイユ配色が中心となるようです。
トレンドカラーは、ベージュ・ブラウン・パープル・グリーン。これもビビッドな鮮烈なトーンではなく、比較的落ち着いたトーンです。

カマイユ配色とは、ちょっと見ただけでは見分けがつかないような、ほとんど同一色ともいえるようなきわめて近似した色を組み合わせた配色のことをいいます。
色相もトーンもきわめて近似した関係の配色で、ぼんやりした曖昧な感じの配色になります。


フォ・カマイユ配色とは、同一色相で構成されるカマイユ配色に対して、色相とトーンを少し変化させた配色のことをいいます。


アクセントとしては、花柄や幾何パターン。
ピンクやパープルといったフェミニンカラーの他、ゴールドがアクセント色としてのトレンド色となりそうです。
最近、話題の北欧のテキスタイルデザイン「マリメッコ」の花柄もその前触れなのかもしれません。
  

デザインテイストの傾向


スタイリシュモダン 25% ↓
白と黒の対比が特徴的な、モノトーンのスタイリッシュな空間・・・減少傾向

スタイリッシュ+ナチュラルウッド 32% ↑
無機質なデザインと木質の組み合わせ・・・今後上昇の兆し

クラシック×モダン 14% ↑
モダンな空間の中にクラシックデザインの融合。・・・上昇?

リラックストーン 10% →
丸みのあるフォルムとライトカラーのコーディネーション。・・・根強い人気

つづく

6月28日 2006ミラノサローネレポート その1

2006-06-29 | イベントレポート
YKKAP主催、大日本印刷によるセミナーへ参加してきました。

ミラノサローネは、毎年イタリア ミラノで開催される国際家具見本市のことです。
2006年は、世界から1,374社が参加しました。
その規模は東京ビッグサイトの約4倍。東京ドーム総面積の6.7倍と言われています。
私もいつかは行ってみたいイベントの1つですが、とりあえず、このセミナーで知り得た情報を公開したいと思います。
このミラノサローネで発表されたデザインが、住宅業界の流行をつくる。とも言われています。住宅も洋服のように早いスピードで流行が移り変わるようになってきました。京都では、約3年。東京では1年だとも言われています。
ミラノサローネで発表されたデザインが日本のトレンドとして世間に認められるまでに3年程度の時間がかかります。つまり私たちは、ここで得た情報に対する準備をし始めておくことで、3年後の流行の到来に備えることができるというわけです。


木質系家具のカラートレンドの移り変わり
(ミラノサローネで発表された木質系家具のカラー分布)
このデーターが示すように、2002年頃より、ダーク系の木質家具の割合が増え始めるのと同時に、ミディアム系の割合が急激に減少しています。現在のトレンド色としては、やはりダーク系色になるのではないでしょうか。


オーク
メーカー各社に根強く残るオーク系の床や建具材。
この材質とミディアム系の色味は、定番色として長く利用されてきました。


チェリー
ちょうど、私がコーディネーターとして活動し始めた2001年頃、ペール色の新鮮で明るい印象が多くの方に受け入れられ始めていました。
木質といえばオークが当たり前だった時代から、より、木目を抑えたバーチ系フルーツウッドの時代が到来します。

それから、数年が経過し、そろそろペールカラーにも飽き始めた2004年。
ダーク系の色味が、少しずつ注目され始めました。明るくてひろびろとした空間を求めた時代から、より高級で落ち着きある空間へ。


特に昨年あたりから、インテリア業界では「ホテルライク」という言葉があらゆる場で利用されています。この非日常を日常の空間に取り入れよう。とする考え方を表現する近道として、ダーク系素材が利用されているのではないでしょうか。


また、これまで、明るい色味にはなるべく木目を出さないつるっとした表面材が好まれてきましたが、明るい色彩でありながらも、木目を強調した素材が出てきました。

今年のデーターから、ミディアム系の色彩の復活を読み取ることができますが、単純に10年前の流行の再来ではなく、また新しい形に変化しての到来と考えることができます。

樹種は、これまでのオーク柄に変わり、チークやオバンコル、ノーチェ(=イタリアンウォールナット)といった(なんじゃそれ?!)というみなさんの心の声が聞こえてきそうな材質。
普段着の会話を用いて表現するならば、「とにかく、これまであまり目にすることのなかった、特徴ある木目の表現を持っている素材」です。


チーク


オバンコル


ノーチェ

そういえば、ダーク系色の中にも、「ゼブラ柄」や「ブビンガ」といった一瞬 “ぎょっ”とする材質が商品化されるようになったのも、こういった時代の流れでしょうか。


ゼブラ

近年、住宅トレンドの変化は速まるばかりで、先にも述べたように、ファッショントレンドの変化のスピードに、近づきつつあると思います。
2年前に購入したスーツがすっかり、型遅れになって、クローゼットに眠ってしまうことも珍しくはありませんが、住宅の場合、2年で飽きた。というわけにはいきません。
6月28日付京都新聞の夕刊によると、国土交通省が2015年までの10年間で住宅寿命を40年に引き上げる数値目標を設定しました。
「造っては壊す」社会から「いいものを手入れして長く使う」社会への移行のためには、供給する側の私たちが、単なるトレンドの採用にとどまらず、新しい素材をうまく活かした住宅づくりを目指すことが課題となるのではないでしょうか。

つづく

5月20日 ニチベイ展示会レポート

2006-05-20 | イベントレポート

5月18日(木)パルスプラザ(京都市伏見区竹田)で行われたニチベイの新商品展示会へ行ってきました。

会場に入場すると、なにやらロールスクリーンが上がったり下がったり・・・。
何かと思えば「音」がポイントだったようです。

あまりにも当たり前のように上下に動く静音電動スクリーン「サイレントソフィー」。従来の高出力モーターではできなかった35dB以下の抜群の静かさ。


35dB以下?と言われてもいまいちピンときませんが、簡単に言うと機械音はほとんど聞こえませんでした。なかなか電動のロールスクリーンが上げ下げされているのを見る機会がないかも知れませんが、従来のものは、モーター音が激しく「ジジジ~♪」という摩擦音のようなものが非常に耳障りでした。
特にご家庭の場合、ちょっとした音がすごく気になってしまうと思います。
これなら、安心して使えそうですね。

そこで問題になるのが価格。
「電動」=「高い」また、工事費がかかったり、工事に手間がかかるというイメージがありますが、従来に比べ25~40%以上もお得になりました。

通常のロールスクリーンの価格に電動部(19,000円)と、シングルリモコン(4,000円)をプラスするだけ。カタログ価格23,000円の追加で手動のロールスクリーンが電動に変わります。

取付は、本体にコントローラー、リモコン受光部を内蔵しているため、ドライバー1本で取付可能です。あとはコンセントに差し込むだけなので、特別な配線工事も不要です。


住宅の天井高がどんどん高くなる昨今、電動式が当たり前になる時代も近いのかも知れません。



アルペジオ「モアラップスタイル」

ポイントとなるのは、スペーサーコードがなくなったこと。

最近ではオフィスや店舗だけでなく住宅でも取り入れられることの多くなったバーチカル(=タテ型)ブラインド。スペーサーコードが絡まったり、なんとなく目障りだなぁ。と感じたことはありませんか?

この商品はルーバーの重なり幅が大きいので、スペーサーコードに頼らなくてもプライバシーが確保できます。

このほか、バランスウェイト部の仕様が4種類の中より選べます。

標準仕様



カバー仕様
グラスファイバー、遮光などの色柄用。



ミニマル仕様
スペーサーコードのない仕様。
ウェイトを三方縫製。



アジャスト仕様
標準仕様と同価格で変更が可能。
取付後もルーバー高さ(長さ)を微調整できる(±2cm)新仕様。

この他、デザイン・テクスチュア・カラーを選んで組み合わせるミックスルーバー「アソートメント」「アラカルト」のバーチカルブラインドや、ロールスクリーンのプルコードやトリムのデザインが斬新でした。

詳しくは、ニチベイのホームページでご確認ください。↓
http://www.nichi-bei.co.jp/index.html

5月18日 松下電工の新商品発表会へ行って来ました。

2006-05-18 | イベントレポート
5月12日(木)、大阪ビジネスパークで行われた新商品発表会へ行って来ました。
照明だけでなく、インターホンやエアコン、火災報知器、電球などの展示がありました。
帰りにナショナルセンターとパナソニックセンターも見学したので、キッチンや照明、ユニットバス、建具の他液晶(プラズマ)テレビも見ることができました。

その中で特に照明器具についてレポートしたいと思います。

まず目についたのが、このスポットライトです。
 

最近、HALOPIN(ハロゲン電球)を利用した器具が随分たくさん出てきましたが、これもその一つ。ハロピンの採用によって器具を大幅にコンパクトにすることができています。
灯具サイズはφ70。一般的なものはφ100以上なので30mm以上小さくなっています。これは、なかなか数字で説明してもピンとこないかもしれません。
私もカタログを見ていても、素通りしてしまっていました。これはぜひ現物を確認してほしいです。

詳しくは、松下電工のホームページをご確認ください↓
http://biz.national.jp/Ebox/HomeArchi/products/products6-2.html

私のお気に入りがこちら。


「草灯」と題された器具たちです。
陶器でつくられたペンダントとスポットライト。それから庭園灯の3種類。
このような商品は、カタログで感激しても実際の商品を見ると落胆することもあるのですが、これはとても良かったです。
しっかりとした素材感があり、黒の灯具も白の灯具もとてもキレイでした。
ハチセで大流行中の「リ・ストック住宅京町家」にはピッタリの商品だと思います。


Ishicolo(イシコロ)

おや?!どこかで見たような商品・・・。
こんな表現をするとどちらのメーカーさんからも怒られてしまいそうですが、どちらもまぁるくて、ころんとした感じがとてもかわいくて、存在感のある商品です。

これ、シリコンでできてるんです。
だからとってもやわらかな質感。特に直接手を触れる機会のあるフロアライトなんかは、この手触りがこの器具のかわいさを更に惹きたててるような感じがしました。


LEDを利用してスマートなあかり
しっかりとした機能と空間に一体化するスリムな器具は、余計な主張がなく、しっかりと馴染んでくれます。それでいてしっかりとした存在感はあるのだからスゴイ。
なんだか、とても矛盾したことばを連ねていますが、存在感を消すことも、その存在を主張することも、両方できてしまう。そんな器具でした。

詳しくはこちらでご確認ください↓
http://biz.national.jp/Ebox/HomeArchi/products/products24.html

4月10日 YKKAP 新商品展示会レポート

2006-04-10 | イベントレポート
4月7日(金)、YKKAP 春の新商品展示会のため、神戸へ行ってきました。
新商品の展示会の構成はメーカーにより様々です。
例えば、前回レポートした三協・立山アルミの場合、一般・業者関係なく入場することができます。広い展示会場に一旦入場すると、思い思いに商品を見学します。
各展示品の前には、スタッフが配置されており、必要に応じて説明を聞くことができます。
概ね、一般的な展示会はこの形式をとっているところが多く、開場している時間の内、自分の都合のつくところで、見学します。入場してみてあまり興味がなければ、数分で退場してしまうことも可能ですし、じっくり時間をかけることも可能です。

YKKAPさんの場合は、少し違います。
対象は、私たちのような業者に絞られます。
また、参加者の人数を限定し、地域別に日程や時間を設定された中で行われます。

どちらも一長一短があるとは思いますが、客観的に見て、こうした手法を用いることによりメーカーの意図が明確に伝わりやすいように思います。

会場に着くと、まずプレゼンテーションルームに入ります。
そこでは、スライドを用いて新商品が発表されます。ここで私たちは、どういう意図でつくられたのか。また、どのような場所に利用するのが適しているのか。どの様な効果があるのか。などをおおまかに知ることができます。
それから、実際の商品に触れることができる展示ルームに移ります。
当日は、2班に分けられ、ここでも各商品について説明を受けました。
つい数分前にプレゼンテーションルームで聞いたことをなぞった説明に時間を取られることにもどかしさを感じたのが正直なところです。
全く個人的な見解ですが、プレゼンテーションでおおまかな理解はできているので、二重に説明を聞くよりは、おおまかに理解した中で興味を持ったものをじっくりと見たり、個々に疑問や説明を聞ける時間をたくさん取って頂ける方が嬉しいです。
それでは、新商品のレポートに移りましょう。

  
①リビングウインドウ
YKKAPは、特に窓に対するこだわりが強いメーカーだという印象を受けています。他社に先駆けて、デザインだけではなく、光の採りこみ方、風の採りこみ方にまでこだわった商品が発表されてきました。
この商品もYKKAPならではの感覚から生まれているように思います。
今まで、単体の窓を組み合わせて設置していた場合の、微妙なグリッドのズレにまで配慮されました。窓も一つのインテリアとして、存在感のある商品だと思います。

イメージに合わせて、室内側にインテリアカバーをコーディネートできるというのも特徴的です。
  
ただ、これ以外の窓にはインテリアカバーの設定がないのが残念です。
近い内にトータルでコーディネートできることに期待しています。


②木質インテリア建材 ラフォレスタスタンダード
モダンなインテリアにマッチするメタル調のアーチラインや丸窓デザインなどが追加されました。残念だったのが、展示の方法。
強い暖色の蛍光灯をスポット照明として利用されていたため、つや消しシルバーの色味がなんだかベージュのプラスチックのような軽い印象を受けてしまいました。
個人的には、クロームメッキ仕上げ+今よりわずかでも細く仕上げることで、どの様な照明下でもシャープな印象を強調できるのではないか。と感じました。


③セカンドドア キアロ
特に採風タイプは、他のメーカーには無い独自性を感じられます。
プライバシーの確保と採風を両立。
室内側は、凹凸を減らしお手入れしやすく考えられています。油などの汚れがつきにくい耐油汚れラミネートシートが採用されていることも、主婦の味方です。
ただ、商品だけでなく価格も立派です。
「玄関ドア」と変わらない価格設定が、良い商品だということはわかっていてもなかなか手が出ません。もう少し一般的な価格に近付いてくると、もっと反響が高くなると思います。


④空間システム リレーリア
今年初めに、各メーカーに同じ要望を伝えて、商品を探しました。
最もイメージに近く、そして的確な提案と見積書が届いたのがこの商品です。
6月には発表できる予定のハチセの新築モデルハウスで採用することになりました。
他社に比べて、バリエーションが豊富です。今春は新たにルーバータイプも発表されたようで、かなり心が揺らぎましたが、今回は当初の予定通り縦格子を採用したいと思います。
あまりキレイには撮れませんでしたが、展示の様子を写真におさめてきました。
 


⑤ワイドスライディング
新商品ではありませんが・・・似たような商品は、各メーカーとも出していますが、何度見てもこの商品はステキだと思います。開けた時だけではなく、閉めた時の開放感が抜群です。
これも、ハチセのモデルハウスで使用します。興味のある方はぜひ、実際の目でご確認ください。

この他、玄関ドアの展示やガラスの種類に応じた断熱効果を体感しました。
玄関ドアには、おサイフケータイが鍵になるケータイキーシステムが新たに追加されます。もはや携帯電話の役割はとどまるところを知りませんね。
個人情報をはじめ、あらゆるデータのつまった携帯電話。取り扱いには注意が必要です。
また、「窓採り(まどり)デザイン」に新たなツールが発表されました。
ハチセもモデルハウスについて提案して頂きました。
これは立地の状況と京都の観測データに基づき、室内への光と風の採り込み方をシュミレーションしていただくYKKAPのサービスです。
これまでは、書類による提案でしたが、よりわかりやすいものにするために、動画での提案が可能になったようです。
たしかに、誰が見てもわかりやすく納得のいくツールに仕上がっていると思います。有償のサービスではありますが、機会があればぜひ、お願いしたいと思います。

さて、当展示会へは京都駅からYKKAPさんのバスで連れて行って頂きました。
大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

4月7日 三協アルミ・立山アルミ新商品展示会

2006-04-08 | イベントレポート
4月6日、京都駅から京都三協サッシさんのバスに乗り、インテックス大阪で開催された新商品展示会へ連れて行って頂きました。
午前中、名神でタンクローリーの横転事故があり、予定通り会場に到着できるか不安の中出発しました。たしかに普段より混んではいたものの、大幅な遅もなく会場に入ることができました。
会場であるインテックスが見えてきた段階でも予想はできましたが、会場は大盛況でした。
私が到着した時点(13:00過ぎ)ですでに5000人を超える来場者だと聞きました。
昨年、一昨年とも参加させて頂きましたが、年々来場者は増えているようです。世間の関心が高まっている証拠なのでしょう。
たしかに、カタログで何度見てもわからないものが、現物を見て触れることによって感じることはたくさんあります。日頃から商品に触れている私のようなものでさえ、見るたびにいろいろなことを感じるのですから、これから家を建てよう。リフォームをしよう。とされている方には、大変価値のある一日になるのではないでしょうか。
特に、日頃簡単に見ることができないサッシメーカーの展示会は、お時間をつくってぜひ、参加して頂きたいというのが、私の気持ちです。
私も、この仕事を始めたころから、このような展示会に参加したときの自分のテンションを客観的にはかっているときがあります。
新しいものを見て感じること。ステキな商品を見て嬉しくなる気持ち。疑問を持つ感情。どちらにしても、ワクワクする感じ。
こういう気持ちになれなくなったとき・・・。その時はこの仕事を辞めよう。と心に決めています。
モチベーションが下がっているときは、物事をマイナスで見がちです。
ついついバーゲンを彷彿させる人の多さと、見たい商品を見ようにも、触れようにも、まずは目の前にいる見知らぬ同業者との戦い(?)があります。
すごく疲れます。時々嫌になったりもします。
だから、無理矢理テンションを上げるようにしています。

以前、社内研修でトステムのショールームを訪れたことがあります。そこで受けた講義の初めに「まずはプラスの気持ちで聞いて下さい。素直な心で見てください」とおっしゃった言葉が印象に残っています。
そう。物事を吸収するには、思いっきり素直な心を準備しておかなければ、ぎゅ~と吸収することができないんですよね。
マイナスの気持ち。つまり物事を否定的な目線で見てしまうと、欠点ばかりを拾ってしまうので、一つも吸収することができないと思います。つまりそれは、時間の無駄。
展示会に参加するときにはこんな心構えが必要だと思います。

それでは、本題に入りましょう。
まず、発表された全体的な商品の構成について、かなりの好印象を持ちました。
その中から代表的なものをご紹介したいとおもいます。

①玄関ドア
全く個人的な見解ですが、今春発表の新デザインにおいて、他メーカーを一歩上回ったように思います。
デザインのシャープさ。重厚感。コストバリュー。どれをとっても満足できます。

中でも特に目を引いたのがこの商品。

モダーニ type11

カタログでは到底その良さを伝えきることはできませんが、ブラックガラスが組み込まれて、モダンでありながらもしっかりとした高級感と存在感がありました。
片開きドア=274,000円、親子ドア=363,000円。
この存在感でこの価格は、かなりリーズナブルだと思います。

その他部材として特徴的なのが薄型シリンダー

これは、以前からの仕様ですが、三協・立山の特徴的な商品の一つなのでご紹介します。
シリンダーの飛び出し寸法が少ないため、もぎ取りなどの破壊行為対策に効果的な上、ドア本体の美観も損ないません。

更に、防犯を強化したい時にオススメなのが、ボタン式補助ロック

たった7,500円の追加で、安心のシステム。
施錠する際は、従来通り。解錠する際に利用します。
操作は簡単。鍵を挿入後、予め設定した暗証番号を押します。暗証番号が合致したときのみ鍵が解錠方向へ回る仕組みとなっています。
ぜひ、ハチセの仕様にも取り入れたい商品です。

②メイクスライド&メイクスクリーン

今年の初め頃に探していたのが、このメイクスクリーン。
残念ながら、問い合わせをしたときには、ご紹介して頂けるものがなく、今回新登場したようです。今春でどのメーカーも同様の商品がアイテムに加わったところをみると、この手の商品に対するユーザーの要望が多いことがわかります。

しかし、三協・立山がオリジナルを打ち出しているのがメイクスライドです。

京都の間口の狭い物件のリフォーム時に頭を悩ませていたことをすっきりクリアしてくれたのがこの商品です。
外観の意匠として格子を付けたい。
しかし、大きな開口部をなくしてしまうことで、引越しの際の家具の搬入が困難。

・・・結果、格子の取り付けを諦めなければならなくなった物件もあります。

この商品なら、そんな悩みも解決してくれます。
家の中のプライバシーも確保しながら、やわらかな光と爽やかな風を取り込むことができる。
時には、格子を引いて、外からの光や風を思いっきり採り込んでみてはいかがでしょう?

③インテリア建材新シリーズ

以前から、個人的には好きだった、三協のインテリア建材。
他メーカーに先駆けて発売されたAMISでも、その特徴は出ていますが、とにかくシャープなラインが印象的です。
最近のモダンな住宅に合わせて、木質とアルミ素材の組み合わせや、スリットガラスを組み込んだ商品は珍しくなくなりましたが、ここまでシャープな商品を発表されたことで、メーカーの特色をうまく出されたように思います。
今春は、旗丁番からピボットヒンジにすることで更なるシャープさを実現されたようですが、旗丁番に比べ、施工に融通が利かないようなので、大工さんからは嫌がられそうな不安もあります。
私としては、ピボットヒンジに一票投じたいと思いますが・・・。

(旗丁番)


(ピボットヒンジ)

④エクステリア商品

人の流れを読んで、なんとか写真におさめたのが、アクセンティア
外構プランを考えるときに、カタログだけではわかりづらいので、写真におさめておきました。高さの上下もランダムに施工することも可能。自由に湾曲を描いてオリジナルにデザインできるので、用途も広がるのではないでしょうか。

この他、「カムフィ ネオ」というカーポートもかなり優れものです。この場でご紹介したかったのですが、残念ながら、三協・立山ともホームページにも掲載されておらず、新商品パンフレットにも未掲載でした。
写真を撮っておくべきだったなぁ。
価格は従来のものとほとんど変わりませんが、ものすごく細かい配慮をされた商品です。

会場は大変混雑していたので、帰りのバスには乗らず、一緒に来たみなさんよりたっぷり時間をかけて商品を拝見しました。
何度も言いますが、今回のラインナップはかなり満足しました。
この他にも、従来の三協のイメージを払拭する天然木を利用した商品や、参考出展の網戸内蔵サッシなど、興味深い商品がたくさんありましたが、紹介できるツールが少ないのが残念です。
なるべく早いうちに、ホームページ上で紹介されることを期待します。
※本文に掲載の価格は、カタログ価格です。原材料価格の高騰につき、4月1日発注分より8%から12%程度の価格の改定が発表されています。