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インテリアコーディネーターのブログ。
住まいのこと。インテリアのこと。仕事のこと。子どものこと。。。

10月31日 美しい写真の撮り方 本編①

2005-10-31 | イベントレポート
10月19日(水)、INAX大阪ショールームへ行き、デジカメ撮影術を学んできました。
講義は、3時間にわたって行われましたが、本当にあっという間で、楽しい時間を過ごさせて頂きました。

「なるほど」。ということばかりで、いままでせっかく良いデジカメを持っていても、全く使いこなせていなかったことを知りました。せっかくなので、私が学んできたことをご紹介させて頂きます。

まず、デジタルカメラを購入するとき、みなさんは何を基準にされるでしょうか。
デザインや、CMに起用されるキャラクター、メーカー名(ブランド力)の他、画素数などが購入の決め手になっているのでは、ないでしょうか。

私も、昨年の今ごろ500万画素のデジカメが発売されたときに、200万画素のものの2代目として購入しました。
最近では800万画素クラスが主流になっているようですから、ますます進化していきますね。

ところが、この画素数。実は私たちが通常利用する程度の写真ではそれほど必要ないのです。300万画素の画像データは、A4サイズのカラープリントを作れる画質があるそうです。写真はハガキサイズ(A6)よりも小さいもので、75万画素あれば十分です。
実際に、75万画素、300万画素、500万画素の同じものを撮影した写真を見比べさせてもらいましたが、私の目にはどれも同じに映りました。

特にWEB用に利用する場合には、画素数よりも圧縮率が重要です。画質を「FINE」などに設定すると良いようです。

それでは、現場撮影用カメラの購入のポイントです。

「広角ズームが使えるカメラを購入する」

ずばり、それにつきます。どのように撮影すれば、良い写真が撮れるのか。の前に「狭い場所を広く撮影できる」カメラが必要なのです。
そんなわけで、ハチセでも早速購入しました。

上の写真は、カメラが捉えることのできる空間の範囲をしめしています。
おそらく大多数の方がお持ちのカメラは、一番内側の黄緑で囲われた範囲しか捉えることができません。

そこで、久門先生に教えていただいた機種が次の4つ。

①FUJIFILM E510
(28ミリ、コンバーター付きで21.3ミリ)3万円台(コンバーター:1万500円)
②RICOH Caplio GX8
(28ミリ、コンバーター付きで22.4ミリ)4万円程度(コンバーター:1万500円)
③CANON S80
(28ミリ、コンバーター付きで22.4ミリ)5万円台(コンバーター:1万5750円)
④OLYMPUS CAMEDIA C7070
(27ミリ、コンバーター付きで18.9ミリ)7万円程度(コンバーター:2万6250円)

ちなみに、ハチセでは③のキャノンの商品を購入しました。
ポイントは焦点距離の数値です。「35ミリ換算」に注目して選ぶと良いそうです。

今日のところはここまで。
次回は、いよいよ撮影の方法についてご紹介します。

10月29日 しばらくお待ちください

2005-10-29 | インテリア/建築
今日はひさしぶりにコンタクトをしています。
時の経つのは早いもので、コンタクトをはずしたのが9月の初めでしたからもうすぐ2ヶ月が経とうというところです。

2ヶ月もの間、両目共0.1あるかないかの視力で過ごすと、初めのうちはしんどいけれど、だんだん慣れてしまいます。
困るのは、待ち合わせのときと、打合せの際、カタログの品番が見にくいこと。それから、電車の時刻表が見えないこと。

うん。上げ始めると結構出てくるなぁ。

この仕事を続ける内に、特に目には気を配るようになりました。
夏の紫外線からは、サングラスを利用して守ったり、たとえコストがかかるとはいえ(手入れが楽だという噂もある 笑)、One dayタイプの一日使い捨てレンズを用いたり・・・。

それでも、常に調子が悪いような気がしていた矢先、見てしまったのです!
「ほんとうは怖い 家庭の医学」を。

「そのまま放っておくと、大変なことになりますよ」。
という定番のセリフに、後押しされるように、およそ14年振りに眼科へ行きました。

案の定、TVの状況と似たようなことになっており、しばらくコンタクト禁止に。
実は、今も治療中ですが、そろそろ試験前なので、コンタクトに慣れるため装着してみました。目が見えるってステキですね。

さて、しばらくまともな投稿ができずにいますが、いよいよ来週には「美しい写真の撮り方 ~本編~」をご紹介したいと思います。
只今、原稿作成中ですのでもう少しお待ちくださいね。

あ・・・。ちなみに、前回10月19日に投稿分のintroductionは、少し余談的な人物の撮り方についてお話しましたが、本編は、施工写真の撮り方ですので、お間違えなく。意外と前回の方が興味を持って頂いたのではないかと、内心どきどきしております。(笑) 

これは、先日INAXさんのセミナーで学んだ内容なのですが、今日はINAXつながりということで、こんなサティスを紹介します。

   

カラフルでしょ~。

「え~!!!本気で売るの~?!」

と、思わず口に出してしまいましたが、これが意外と人気だったそうで、9月1日から10月31日までの2ヶ月間、期間限定販売をされています。
と、いうわけであと2日で販売終了です。

終了間近になって紹介するな~!!!

なんて声も聞こえてきそうですが・・・。
欲しい方は、お急ぎください。

10月28日 TV鑑賞会

2005-10-28 | 豆知識
今日は一日気分が乗らず、一つの仕事に長い時間を費やしてしまった。

物件の仕様書をつくる際、たまに陥る今日のような一日。
とにかく、何も浮かんでこないし、想像できない。現場が見えてこない。
時には、頭の中で映像が浮かび上がり、同時に手が動く。今日みたいな日は、パソコンの画面やカタログとにらめっこしている間に、時計の針だけが確実に時を刻む。

なんとかイライラする気持ちを押し殺しながら、18:00が過ぎた。

そう。今日は社長がTVに出演する日。
前回もそうだったが、今回も18:10には全員が4階の会議室に集まった。

まだかまだかとワクワクしながら待つこと約20分。

18:30を過ぎたころだろうか。ようやく始まった。
その、そわそわ感といったら・・・。客観的に眺めると、ものすごくかわいいと思う。一人くらい冷めたひとがいたっておかしくないのだが、みんなきらきらTVを見つめている。
うん・・・。やっぱりなんだかかわいい。

ほのぼのした時間に、少し心がやすらぐ。

それから2時間が過ぎた。
今日のところは、この辺で帰ることにしよう。

あしたはきっと、溢れるようなアイディアに出会えるハズだから♪

10月27日 神戸へ行ってきました

2005-10-27 | イベントレポート
22日(土)、YKKAP秋の収穫祭のご案内を頂き、P-Stage六甲へ行って来ました。
JR京都駅から新快速に乗車。JR芦屋で普通電車に乗り換え、住吉駅で降ります。それから、モノレールに揺られ、アイランドセンター駅で下車。

駅まで迎えに来てくださった営業さんとともに会場へ・・・。

アイランドセンター駅に降りたのは、初めてのことでした。
なんとなく異国情緒の漂う、なんだか日本ではないようなところで、街並みも少し違った感じがしました。
スーパーにデパート、ファーストフード店・・・。その空間だけで全ての生活が成り立ってしまう空間にも驚きでした。半径OOメートルで完成する感じです。

写真・・・撮っておけば良かったなぁ。

さて、本題の内容の方はというと、「風水」に関するセミナーと新商品発表会、新商品を開発するにあたっての市場調査結果の発表という3本の柱で構成されていました。

まず、風水については、私も何度か勉強して、大方の理解はしているつもりですが・・・。その中でいつも思うことは、「風水学上、完璧な家はない」。ということです。
風水上の「凶」は、科学的に考えても正しいときもあります。ただ、あくまで個人的な意見ですが、現在の住宅の構造や機能面から考えると、当てはまらないことも多くあるように思います。

占いなどは、一般の人には根拠がわからないので、聞いてしまうと気になってしまいます。「この間取りでは、病気になりますよ。」とか「不幸が訪れますよ。」なんて聞かされたら、それを無視して工事をすすめようとは思わないですよね。

と、いうわけで私は知らないことが一番だと思います。

そんなことを言いながらも、昨日お休みを頂いておりましたので、本屋さんで来年度の細木数子の本を手に取ってしまいました・・・。
実は、今年平成17年は、私にとって12年に一度の最高運気だったのです!!!
思えば、初めて細木数子の存在を知った年、大殺界の入口で、以降3年間「大殺界」という言葉に縛られながら(結構ネタになったけど 笑)過ごしました。
振り返ってみると、それほど悪いこともなく(気づいてないだけ?)、そして今年も残すところわずかですが、そんなに大きな幸せが訪れたわけでもなく・・・。

でも、見なきゃ良かった。と後悔してマス。

話をもとに戻しましょう。
市場調査結果は、パネル展示が行われていました。

10月18日付のブログでも軽く触れましたが、住宅のテイストをファッションやブランド、車の好みから検証するパネル展示が行われていました。
とても面白いアプローチだと思い、興味深く拝見しました。しかし、「住宅」というものは「ファッション」からだけは判断しにくいような気もします。ですから、それが一つのトレンド把握の手段としては利用できるものの、正解を導き出すことは決してできないものでしょう。

私に置き換えると、個人的には軒の出の深い屋根と、瓦葺きの門が特徴の日本家屋が大好きですが、大抵の方に驚かれます。専門学校の卒業制作の住宅図面も、もちろん和風建築になりましたが、特に先生方には驚かれました。イメージと違うようです。
一体どんなイメージを抱かれているのやら。

さて、最後に新商品についてご報告致します。









①プライバシースクリーン ガラス調カラー

内外観共、従来のサッシカラーと違い、クリアでシャープな印象でした。見栄えを敬遠しながらも、利用していた面格子に代わり、今後利用していきたい商品だと思います。

②セットバックウインドウ

最近の外観に見られる、小窓の複数使いに利用できる商品です。これまで平面的になりがちだった立面が、立体的で凹凸のあるものにすることが可能になると思います。ほんの少しの工夫ですが、仕上りは随分変わります。


③ワイドスライディングのカラー追加

前回、この商品を知ったときに、確かに良い商品だと思いました。コンセプトがブレないために、カラーを絞って展開されていました。しかし、個人的には他のサッシと対応したカラー展開が欲しいと思っていました。
グレイ・ブラウン・カームブラックといった濃色の展開は、納期に日数がかかるようですが、これで選択の場が拡がったように思います。
ぜひ、一度採用してみたい商品の一つです。

◆ちょっとお知らせ◆
 明日10月28日(金)18:10頃から(10分間程度)NHK京都放送(32ch)にて、ハチセ代表取締役西村孝平が登場します。内容は「町家証券化」についてです。

25日(火)に、事務所に取材のカメラがやってきていました。

11月9日(水)<番組の都合によっては、11月2日(水)>には、朝日放送の「MOVE」にも登場します。こちらは、「リ・ストック住宅 京町家 モデルハウス」についてです。

最近社長は、取材に大忙しです♪

10月24日 マグカップ

2005-10-24 | インテリア/建築

今、私が注目しているのがORIGOの食器です。
カラフルなストライプデザインの磁器で、ピンク・ブルー・オレンジ・ベージュの4タイプがあります。私は、特にピンクのカップが好きで、どこかで目にしたときから、その色味が忘れられずにいました。

この食器は、スウェーデンの名窯ロールストランドが、アルゼンチン・ブエノス生まれのアルフレッド・ハベリ(下の写真)を起用して誕生したシリーズです。



ハベリは、1964年生まれと若手ながら、国際的な工業デザイナーとして活躍。「好きなときに好きなところで食事を」という新しい食生活を意識して、ソーサーはどのボウルやカップとも組み合わせられ、ふたとしても使えるようになっています。

会社で使っているマグカップにヒビが入りはじめていたので、昨日、新しいカップを探しにいきました。ORIGOのカップもとても魅力的だったのですが、会社で扱うには、ちょっぴり高価なのできっとまわりに迷惑をかけるだろう・・・と断念。

そこで思いついたのが、ポールスミスのカラフルなストライプ。
私は、メンズの直線的な柄の方が好きなのですが、大丸のポールスミスでは見つけられませんでした。

夕方、それぞれ出かけていた帰りにハチセのI野と京都駅前のカフェで休憩。その後一緒に伊勢丹のレディースコーナーへ見に行ったので、おそろいになりました。
レディースは、湾曲したラインになりますが、カラフルなストライプがとっても“qute”なのです。
どちらが、自分のものなのかわからなくなってしまうので、裏底にネームシールを貼っています。


10月21日 機械たちのきもち

2005-10-21 | ひとりごと
時折、言うことを聞いてくれなくなる私のまわりの機械たち・・・。
最近ご機嫌ナナメなのが、エプソンのインクジェットプリンター。

急いでいるのに。

カラーの仕様書と呼んでいるそれは、A4サイズで表紙を含め10枚綴りになっている。内容は、ハチセの全ての新築住宅に共通する保証や構造といった説明が5枚、物件によって多少の変更が加えられる設備の説明が4枚で構成されている。

ハチセはレーザープリンターだって持っているんだ!
だから、5分足らずで1部を作成することだって出来るんだ!!

でも・・・あまり美しく印刷できない。だから、これには利用することができない。

インクジェットプリンターをスーパーファインに印刷すると、とにかく時間がかかる。
研究を重ねた結果、普通印刷でも十分対応できることがわかったのだが、今日はとにかく機嫌が悪いらしい。

ざ~っと、データをあげて、お昼休みにしようと思ったところ、たくさんの筋が入った印刷物が20枚ほど出来上がった。
それから、クリーニングやら、ギャップ調整やら、思いつく限りのことをたくさんしてみた。
(ここまでざっと1時間ほど)
それでもなんだか調子が悪いみたい。

仕方ないので、普通印刷を諦め、ファイン印刷で対応。

それにしても遅い。

データは、エクセルを駆使して作っている。本当はイラストレーターを使った方がキレイなんだろうけど、(パソコン苦手だし~)と言い訳しながら現在に至る。
でも、でも誰のパソコンでも見たり、印刷を上げることができて便利なんだよ。(誰も活用する気はなさそうだけど)
データを作るのにも、それ相応の時間がかかっている訳だけれど、どう考えても印刷の方が時間がかかっている。
まだまだ、印刷したいものはたくさんあるのよ。

と、こんな不満を漏らしながら、印刷が完了するのを待っていたわけだけれど・・・。
一部が完了したので、普通印刷で再チャレンジしてみた。


どうやら、私の気持ちが通じたみたいだ。

10月19日 美しい写真の撮り方 Introduction

2005-10-19 | 豆知識
今日は、INAXさんのセミナーで、「デジカメ撮影術」を学んできました。
ちょっとした工夫で、全然違った写真になります。
ハチセからは、無理を言って4人も参加させて頂きましたが、本当にためになりました。
早速、試してみようと思います。

では、一体どうしたらプロっぽい写真が撮れるのか?
その秘密は、10月末頃に詳しくご紹介したいと思いますが、今日はちらっと、目からうろこの話をひとつ・・・

人物の写真を撮るときは、

できる限り離れたところから「望遠」で撮影すると、頭が小さく映り、スタイルが良く撮れます。これはほんとにスゴイです。
ぜひ、いつもの撮影方法と撮り比べてみてください。明らかに違います。
さらに、カメラの位置をおへそ位まで下げて撮ると、より頭が小さく映ります。

それから・・・
「露出補正」機能を使ってみてください。(ちなみに私のカメラでは「EVシフト」となっています。)+1.3が肌が白く映り、一番キレイに見えるそうです。
特に彼女の写真を撮るときは、ぜひぜひオススメです。モデルさんたちは、たいていこうして撮影されているそうです。

ぜひとも、お試しください。

10月18日 女目線

2005-10-18 | インテリア/建築
どの業界でも商品開発に女性の意見が求められる時代になったと思います。
昨日、YKKAPさんから頂いた資料((株)住宅産業研究所 資料)では、女性の車意識から、住宅に当てはめた内容で、考察されていました。

数回にわたって取り上げている、ミセスi-club(WOOD ONE)も、女性を中心に住宅について考える場として発足した。と理解しています。

各社のセミナーでも、女性のニーズに応えるためのもののご案内を頂く機会が増えました。

それらを通して、私自身が女性だということの再確認をし、おおむね、感覚がズレていないことに気づくことができました。私自身も、市場調査のためのアンケートを実施したり、雑誌などを通じて市場の動向を見て現状を把握したところ、「自分が住みたい家」を考えることが、世間のニーズに応える近道なのかも知れません。

今日は、そんな感覚から生まれた「リ・ストックLADEIS」が生まれるまで。について、その概要をご紹介したいと思います。

・・・と、このあたりのおはなしをしたいと思いましたが・・・

リ・ストック住宅新規物件:4件、新築計画中打合せ物件(売建):2件、新築計画中物件(建売):とりあえず2件(?)の準備が舞い込んできましたので、今月の予定に隙間がなくなりました(涙)。

しばらくは、ちょっぴり「ひとりごと」でお目にかかります。
10月の末ごろには従来通りのスタイルで投稿できる予定です。

10月17日 現場報告

2005-10-17 | インテリア/建築
東山区弓矢町が完成しました。
今日は、この物件についてご紹介したいと思います。

私がこの物件を初めて見たのは、6月の終わり頃だったと思います。
感想は・・・。正直なところ逃げ出したかった。何をどう手をつけたら良いのか?とにかく不安でいっぱいでした。
追い討ちをかけるように、同僚からは同情され、最初にお願いした工務店さんからは、断られました。
さらに、通路の奥地で、ご近所にもどうしても迷惑のかかるところにありました。
それから、なんとか図面をつくり、着工したのは、7月19日のことです。

無理な増築を重ね、柱は腐敗し、壁が斜めにはしる物件ですので、図面は正確なものではありません。なんとなく・・・。なんとなく、こんな感じです。

      
改装前の図面(略図)     


     
改装予定図(略図)





改装前の写真(1F部分)

今回のテーマは、「温故知新」。
新しいものと古いものの融合をコンセプトに改装の計画をたてました。
全体的に「和」のやわらかく、暖かいイメージを保つため、じゅらく(黄土色)系のクロスを全部屋に採用。建具は改装前の住宅に唐戸が使われていたので、それを利用します。又、ハチセの倉庫に眠っている、古い建具類を活用することにしました。

1階部分は、天井の高さが取れないため、ダウンライトで計画。
四角形の木枠ダウンライトをひし形に並べることで、アクセントにしようと考えました。





改装工事中の写真

解体が終わり、しばらくした頃、この建物が売れることになりました。
まだまだ、完成図が見えないひどい状態です。会社に所属する一社員としては、契約が決まることはとても嬉しいことです。しかし、工事を担当するものとしては、あまり喜べませんでした。
なぜなら、この物件は工事を行いながら、随時図面を訂正していこう。と思っていました。様々な問題や、追加工事が必要になれば、代わりに予定していた工事を諦めたり、仕様を落したりして、コストの調整をしていました。
お客様が居るということは、私の一存で工事の内容を変更することができなくなります。
この先、どんな問題が出るか予測がつかないことに加え、予算通りの工事がすすめられるかという不安も残ります。
契約が決まるということは、売買価格が決定し、利益が確定することです。
本来、ハチセのリ・ストック住宅は、完成後の販売が原則です。変更に伴うコストが予定よりオーバーした場合は、販売価格を上げて、利益調整します。しかし、その逃げ道を失ってしまいました。

契約が決まったということで、デザイン性より使い勝手に重点を置くことと、工期を守るために、改装プランを変更しました。既存の唐戸の利用をやめ、全てを新調することにしました。天井の高さが確保できる2階部分は既製品を利用し、1F部分は、建具屋さんにつくってもらいました。

女性の感覚で優しいイメージに仕上げて欲しい。というお客様のご希望に合わせ、和室の押入れの扉は、淡いピンクのぼたんの花をイメージした柄の襖紙を使用し、リビングの入口には落ち着きのある橙色の和紙調のクロス、その他は扉として主張しないよう、全体の壁・天井に利用したクロスを使用しました。
また、建具のダークブラウン色に対比するよう、トステムのジェラータバーチ色(生成りのようなホワイト色)の床材を予定していましたが、ライトオーク色の床材に変わりました。(これは、私の意志とは異なりますが・・・)






完成写真

改装前の状態を知っている人は、おおよそ良い意味で驚いて頂けると思います。
キッチンの手前の丸いシーリングは、前回にも登場した「スカイライトチューブ」です。こういう路地奥の物件には、ほんとに大活躍です。今後ハチセのリ・ストック住宅に、どんどん利用されていくことでしょう。

また、私の担当する物件はこれまでも数ヵ所の照明を利用して空間全体にアクセントをつけてきました。多くの方に受け入れられる場合もあれば、一部の方にしか理解して頂けないときもあります。自分自身でも(失敗だった。)と反省することもあります。

今回、既存の取ることのできない梁の影響で、ダウンライトをひし形に配灯することができませんでした。苦肉の策で正方形に並べ、4灯を1つの照明器具とみなすように仕上げました。和室には、照度確保ではなく、デザインのために、竹のブラケットを配灯しました。結果的に全て成功だったと思います。照明がうまく空間に溶け込むと、建物の完成度が上がり、見る人の評価を上げることがわかりました。

本日は、お客様に現場でお会いし、完成を確認して頂きました。やはりとても驚かれました。そして大変喜んで頂くことができ、私がこの仕事をしていて一番嬉しい瞬間を味わうことができました。

補修工事も含め、9月14日に完成したこの物件との2ヶ月間。
できれば、こんなにややこしい物件は二度と嫌だと思っていました。しかし、お客様の笑顔に逢うと、これまでの大変だったことが全てなかったことになります。そして、また新しい物件に心がワクワクします。

お客様に笑顔で「ありがとう」という言葉を頂けること。この瞬間の幸せな感覚は、何ものにも代えられず、やはりこの仕事は辞められない。そんな小さな幸せに満たされます。

あしたから、また がんばろ~!!!

10月17日 緊急告知

2005-10-16 | その他
本日、午後6時15分から放映される、毎日放送の『Voice』というニュース番組で、午後6時30分から40分の間に、ハチセのリ・ストック住宅京町家 モデル住宅が取り上げられます。
数分間ということですが・・・。ご興味のある人はぜひ!!!

10月15日 予告

2005-10-15 | その他
開設当時、時折ブログに登場していた東山区弓矢町 リ・ストック住宅が予定より1週間ほど遅れて、無事竣工を迎えました。
途中経過を随時報告したいと思っていたのですが、あまりにもたくさんの問題が起こり過ぎて、ついつい報告を怠ってしまっておりました。

思い通りにいかないことが、度々ありましたが、着工前の悲惨な状態を考えると、よくもまぁ、ここまで変わったなぁ。と満足感に浸ることができます。
この物件については、来週早々に掲載したいと思っています。

さて、今日もブログに満足な内容が投稿できないどころか、マウスの移動スペースさえ存在しないデスクで、キーボードをたたいています。
仕事がやってくるスピードと仕事を片付けられるスピードとが、反比例しているので、ますますパニックになります。頭の中と机の上がぐちゃぐちゃになりはじめると、自分自身でも理解できないことが、起こるものです。

人はそんな私の起こす行動を「天然」ということばで片付けますが・・・。

学生時代から、そんなことばには慣れっこで、「やるべきところでできれば大丈夫!」と高をくくっていました。
でも、こういうところで発生するんです・・・。

だってだって、人間8時間以上もの間、集中してたら、それが切れたときの落差ってスゴイものでしょう?だから、仕事中は、適度に頭を休ませる仕事を織り交ぜながら・・・。っていうのが、私の本来のスタイル。
そして、本来のスタイルが崩れると・・・。

まず、床下収納庫に落ちました。

プラスチックが割れなくてよかったぁ。私の全体重がかかっても、その衝撃には耐えられるということを学びました。

???

実は、昨日の竣工検査の時のことです。
竣工検査とは、簡単に言うと、住宅が完成した際に、数人のスタッフで建物のアラ探しをしに行くことを言います。主に家全体の掃除も兼ねています。床を雑巾がけすることにより、床のキズを見つけることができますからね。

私はその時、洗面化粧台の掃除をしていました。
「床下収納庫、開けとくから、落ちんようにしいや~。」
そう、言われていたんです。聞いていなかったわけではありません。しっかり聞いておりました。そして思いました。(落ちるわけないやん!)って。

それから数分後
・・・落ちました・・・。

次に、みやこめっせ(東山区岡崎 京都市勧業会館)で開催されたナショナルの展示会から直帰する際のことでした。

地下鉄に乗り、いつもなら読書タイムが始まるのですが、ついうとうとと寝てしまったのです。

気が着くと、浜大津に居ました。
まさか、地下鉄東西線が、京阪と繋がっていたなんて・・・。

心に余裕がないと、不思議なことが起こるものです。
みなさまも、お気をつけください。

10月13日 試験対策 Vol.1 「収納されるものの寸法」

2005-10-13 | 資格対策
心の片隅に、これでHIT数がUPできるかも?!なんてことを考えながら、インテリアコーディネーター資格試験の解答速報を掲載させて頂きましたが・・・。10月11日は、なんと362件のアクセスがありました。予想以上のアクセス数に驚いています。
また、世間のニーズに合わせた情報提供の必要性を感じています。これから、より充実したものをお届けしていけるよう、頑張ります。

さて、今日は収納に関わるサイズについてまとめてみました。

【衣類寸法】
○ハンガーに掛けて収納するもの
 コート(男)
(長さ1300~1500)×(奥行550)×(厚み100)
 コート(女)
(長さ1000~1300)×(奥行550)×(厚み100)
 ドレス(女)
(長さ1500~1600)×(奥行550)×(厚み100)
 上着 (男)
(長さ1000)×(奥行550)×(厚み100)
 上着 (女)
(長さ950)×(奥行550)×(厚み100)
※クローゼットの奥行きが600mmあれば良いということがわかります。

○たたんで収納するもの
 ワイシャツ類(長さ350)×(幅250)×(厚み50)
 和服    (長さ1000~1100)×(幅360)

【食器類】
 大皿:φ300~400
 ミート皿:約φ240
 ディナー皿:約φ200
 小皿:約φ110
 パン皿:約φ170
 飯碗:φ130(5客重ねで高さ100)
 碗:φ120(5客重ねで高さ125)
 ワイングラス:約φ50(高さ130~200)
 タンブラー:約φ50(高さ100~70)
 ティーカップ:ソーサーφ150(カップ高さ60)
※食器棚の奥行きは、400~450mm程度のものが、一般的ですが最近は360mmの薄型タイプのものも出てきています。

【書籍】(標準寸法例)
B4判:縦364×横257mm
A4判:縦297×横210mm(雑誌・一般文書)
B5判:縦257×横182mm(週刊誌)
A5判:縦210×横148mm(学術書)
B6判:縦182×横128mm(小説・参考書・単行本)
A6判:縦148×横105mm(文庫本)
新書判:縦182×横103mm
※雑誌が収納できるサイズを確保すると、内寸高さ:300×奥行:250mmが最低寸法だと考えられます。家具図面を描くときは、これに棚の厚み15~20mmを計算して寸法を割りふります。

○ちょっとブレイク。テレビの寸法って???

14型:W:400×H:400×D:400mm
21型:W:570×H:500×D:490mm
29型:W:750×H:600×D:500mm
33型:W:850×H:660×D:580mm
ワイド36型:W:1000×H:700×D:660mm
※最近では、薄型テレビを購入される方が増えてきているようです。例えばアクオスを例にあげると、21型のものでD=74mm(スタンドを含めても244mm)半分以下のスペースで設置できるということがわかります。

○具体的に、収納に必要な奥行き寸法(内寸)と商品について
【150mm】
  文庫本・辞書・トイレットペーパー・カセットテープ・調味料・缶詰・洗剤・石鹸・化粧品など。
【250mm】
  本・ファイル・雑誌など。
【350mm】
  食器・鍋・ボウル・調理器具・レコードジャケット・靴など。
【450mm】
  折りたたんだ衣類・和服・バッグ・スポーツ用品類など。
【600mm】
  ハンガーにかけた衣類・スーツケース・座布団・布団(敷布団4つ折り・掛け布団6つ折り)など。
【800mm】
  布団(敷布団3つ折り・掛け布団4つ折り)

○使いやすい収納の高さ寸法
 物を出し入れできる上限=身長×1.15
   身長162cmの私で計算すると、約1860mmになります。

 引き出しできる上限=身長×0.9
   身長162cmの私で計算すると、約1450mmになります。

 収納しやすい範囲=身長×0.85~0.4
身長162cmの私で計算すると、1370~650mmになります。

今日は、だらだらと寸法を羅列しました。これらの数字が頭に入っていると、提案するときには、便利です。もちろん、コーディネーター試験でも、知っていないと解けない問題がたくさんあります。まずは、サイズの暗記から・・・。

でも、私はお客様との打合せの際には、かならず1冊のノートを持っています。そこにはいろいろなサイズや、照明計画の基本や、オプション工事の追加金額など、お客様から質問されそうな内容を記しています。
質問された時に、それをペラペラめくって・・・。と、いうわけにはいきませんが、持っているだけで、少し安心できます。

さて、今日はINAXさんとトステムさんが来訪されました。
ここ最近、セミナーのご案内をたくさん頂くようになり、その内容はブログの中でも紹介していますが、事務所に来てくださる数も増えたようにおもいます。

ついつい、余計な話をしてしまい、貴重な時間を奪ってしまっていますが、いろいろなお話が聞けて、本当に勉強になります。ありがとうございます。

たくさんのメーカーさんがあって、いろいろなところに企業努力を見ることができます。商品も類似品はあるものの、メーカー独自のこだわりや特色があって面白いです。
頂いた情報は、できる限り広く発信し、また、ハチセの提案する住宅の中に取り入れていきたい。と考えています。

10月11日 解答速報

2005-10-11 | 資格対策
昨日、10月10日(体育の日)は、第23回 インテリアコーディネーター資格試験の第一次試験でした。このページをご覧いただいている方のうち、どれ程の人が受験されたのかはわかりませんが・・・。「旬」ということもあり、掲載させて頂きます。
密かに、HIT数UPを狙ってます(笑)。

えっと・・・。受験された方はご存知のことと思いますが、(社)インテリア産業協会からは、一切の模範解答が出されません。合格基準というのも、良くわかりません。あくまで、個人的な掲載にすぎませんので、自己採点の参考に利用いただければ。と思います。内容に関して協会への問い合わせは、お控えください。
尚、間違いにお気づきの方は、こっそり教えてください。

【インテリア商品と販売】
第1問  ア:3 イ:3 ウ:3 エ:2 オ:2
第2問  2・5
第3問  3・5
第4問  ア:2 イ:1 ウ:1 エ:2 オ:3
第5問  ア:1 イ:3 ウ:3 エ:3 オ:1
第6問  1・3
第7問  ア:2 イ:1 ウ:2 エ:3 オ:1
第8問  ア:1 イ:3 ウ:3 エ:2 オ:3
第9問  ア:2 イ:1 ウ:1 エ:3 オ:1
第10問  ア:1 イ:3 ウ:2 エ:3 オ:3
第11問  ア:3 イ:1 ウ:3 エ:2 オ:1
第12問  ア:1 イ:2 ウ:3 エ:1 オ:3
第13問  ア:2 イ:3 ウ:2 エ:3 オ:1
第14問  1・4
第15問  2・5
第16問  ア:3 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:2
第17問  2・5
第18問  1・2
第19問  ア:1 イ:3 ウ:1 エ:1 オ:2
第20問  ア:2 イ:1 ウ:3 エ:2 オ:3
第21問  ア:3 イ:1 ウ:3 エ:1 オ:3
第22問  ア:2 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:3
第23問  1・4
第24問  ア:3 イ:1 ウ:3 エ:2 オ:1
第25問  ア:2 イ:2 ウ:2 エ:1 オ:3

【インテリア計画と技術】
第1問  ア:2 イ:1 ウ:3 エ:1 オ:2
第2問  1・2
第3問  ア:2 イ:1 ウ:2 エ:3 オ:1
第4問  ア:2 イ:3 ウ:1 エ:1 オ:2
第5問  2・5
第6問  ア:3 イ:1 ウ:2 エ:2 オ:1
第7問  2・4
第8問  ア:2 イ:1 ウ:3 エ:1 オ:2
第9問  ア:2 イ:3 ウ:2 エ:1 オ:2
第10問  ア:1 イ:3 ウ:3 エ:1 オ:3
第11問  1・2
第12問  ア:1 イ:2 ウ:3 エ:1 オ:2
第13問  ア:1 イ:1 ウ:2 エ:3 オ:1
第14問  ア:2 イ:3 ウ:2 エ:3 オ:2
第15問  ア:4 イ:1 ウ:4 エ:3 オ:2
第16問  ア:2 イ:1 ウ:2 エ:3 オ:2
第17問  1・4
第18問  2・4
第19問  1・4
第20問  2・4
第21問  4・5
第22問  ア:2 イ:3 ウ:1 エ:2 オ:1
第23問  1・2
第24問  3・5
第25問  ア:3 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:2

さて、いよいよ、12月は二次試験です。私も昨年合格できなかったので今年受験します。昨日から、ようやく勉強を始めましたが、何から手を付けたら良いものか、全く意味がわからなくて困っています。今年からは着彩も増え、更に時間との戦いとなることが予想されます。みなさんはどのように勉強されているのでしょう。オススメの勉強方があれば、ぜひ、教えてください。

昨日は、予想問題をしました。模範解答を見ながら、とりあえず、手を動かしてみようとするのですが、ついつい(こうした方が使いやすいのに)とかあれこれ考えてしまいます。合格するための図面なのだから、問われているテーマに忠実であればいいのですが、それがなかなか難しいものです。
それに加え、模範解答の寸法では、現場に収まらないハズ。など、余計なことばかり、見つけてしまっては、手が止まります。あ”~。切り替えられる頭が欲しい。

せっかくなので、今後、二次試験対策レポートもこのブログの中でご紹介していきたいと思います。

本日は、もう1つブログを投稿しています。
ちょっとしたお知らせなのですが、ぜひ、そちら→もご覧ください。

10月11日 カテゴリー分け

2005-10-10 | その他
51回目を迎え、より読んで頂きやすいように、知りたい情報が検索しやすいように、カテゴリーを細分化しました。分け方については今後様子を見ながら、随時変更する必要があるとは思いますが、とりあえず・・・。

①イベントレポート
 各メーカーさんにお誘いいただいたセミナー、展示会、新商品発表会などに参加したレポート

②インテリア/建築
 最近のトレンド、新商品情報の他、実際に利用した感想、ハチセの住宅に取り入れたものの紹介。また、インテリア(含建築)の基礎知識など一般ユーザー向けの情報。

③お仕事日記
 担当物件(一部担当外のものも含む)の情報や、日々の仕事の中でのできごと。

④その他
 私の個人的な話。プライベートな体験レポートなど。

⑤豆知識
 インテリアや住宅以外のちょっとしたお役立ち(?)情報。

⑥ひとりごと
 社会情勢など、日々の生活の中で思うことを思うままに・・・。全く個人的な感情のままに記しているので、できればさら~っと読み流して頂きたい内容。我ながら、結構偏った考え方をしていると思いマス。気分を害された方・・・ごめんなさい。

バックナンバーは、カテゴリーから検索して頂くと、必要な情報が見つかると思います。

10月8日 夢

2005-10-08 | ひとりごと
いつか、機会があれば投稿しようと思っていたのですが・・・。今日は記念すべき50回目の投稿なので、そろそろ私が、インテリアコーディネーターを目指すきっかけになったお話しをしたいと思います。
私の経歴を知ると、「なぜ?」という疑問を持たれることが、あります。私も確かに回り道したかな?という思いと、運が良かったな。という思いとが、ごちゃ混ぜになったような感覚で日々を過ごしています。

私が「インテリアコーディネーターになりたい」。と初めて口にしたのは、小学6年生の終わりか、中学1年生の頃だったと思います。今にして思えば、インテリアコーディネーターになりたい。というよりは、他の職業に対し、興味がなかった。という方が正しいのかもしれません。

記憶がただしければ、ケーキ屋さんや保母さん、看護婦さん、というのが当時の私のまわりの女の子たちに人気の職業だったと思います。けれど、私には全く興味がありませんでした。いえ、むしろ、小学生の自分が何かの職業に就く。という感覚が沸かなかった。という方が近いかも知れません。

当時、誰かに将来の夢を聞かれると、決まって「およめさん」と答えていました。結婚したいというより、「働く」という想像ができず、大人になること=(イコール)母の様になることだと思っていました。

そんな折、自宅を建て替えることになりました。

当時の家の間取りは、
1Fが応接室(洋室)/台所兼食堂/居間(和室=兼祖母の寝室)/縁側/浴室/洗面/便所。
2Fが祖母の仕事部屋(和室)/父の寝室(洋室)/母・私・弟の寝室(和室)の5DK。

建て替えるということが決まり、見せられた図面には、私の部屋がありました。
それが、とても嬉しかったのを覚えています。それから、図面に色鉛筆で着彩されたものが送られてきました。私はそれの真似をして、平面図に着彩したり、自分の部屋と弟の部屋にベッドや机を書き込んで、配置をしたりしては、小さな図面の小さなスペースでの模様替えを繰り返して楽しみました。

日曜日になると、大阪のショールームに出掛けてクロスやカーテンを選んだり、家具を選んだりしました。と言いましても、お姉さんが次から次へと、私と弟にジュースを運んできてくれたことと、見たこともない大きなビルだった。ということしか覚えていません。今にして思えば、打合せに参加したというよりは、ジュースが好きなだけ飲めて、目新しいものがたくさんあるところで、弟と二人で遊んでいた。という感じでしょうか。

そんな訳ですから、当時担当してくれていたコーディネーターさんのことも全く覚えていません。「家の建て替えがきっかけで・・・」という言葉を口にすると、憧れの対象となった人物が居るのだろうと考えられますが、私の場合、そうではありません。
どちらかというと、プレゼンボードに自分の将来を重ねた。という感じでしょうか。こうして文章にしてみると、あまりに単純で、それをその先の十数年の間、迷うことなく私の天職だと信じてやってきたのですから、自分のことながら恐ろしくなります。

時折郵便ポストに届く、おおきな封筒を心待ちにしていました。
封筒を開けると、照明器具やウィンドートリートメントのプレゼンボードが入っていました。私はそれをボロボロになるまで、何度も何度も見ては、自分の部屋ができていく姿を想像し、幸せな気分に浸りました。

多分、具体的に将来の夢として捉えたのは、こんな日々の中でのことだったと思います。考えてみれば、生まれて10年程度の子どもを捕まえて、「大きくなったら何になりたいの?」っていう大人の無責任な質問は、ものすごい影響力を持っているのかも知れません。

それからしばらくして、ECCジュニア 英会話スクールでのこと、こんなやりとりがありました。

先生:「あなたの夢は何ですか?」
私 :「インテリアコーディネーターです。」
先生:「じゃあ、英語が必要ね。」

子どもながらに「なんで?」という疑問もありましたが、差ほど気に留めず、その後、外大へ進学しました。

さすがに、その頃には、ある程度の分別がついておりました。入学と同時に「インテリアコーディネーター」の道はなくなったと、他の仕事に目を向けはじめました。
しかし、7月13日のブログでも紹介しています大西教授との出会いが、再び私をその道へと導いてくれたと思います。

就職活動はさんざんなものでした。何の知識もないのに、ハウスメーカーの事務員採用試験に出掛けては、「インテリアコーディネーターになりたいです!」と胸を張っていたのですから、ただのあほです。今から考えると恥ずかしくて仕方ありません。
学生が故の、知らないが故の強さでしょう。

それから、まわりまわってハチセに来ました。その頃には度重なる就職試験での教訓を活かし、まさか「インテリアコーディネーターをさせてください。」とは言いませんでした。1998年(平成10年)3月、営業事務として就職、それから2年半後、工務部に転部することができたのは、運が良かった。としか言いようがありません。

2000年(平成12年)7月に転部した後の数ヶ月は、自分の無知さに苦しみました。とにかく毎晩毎晩泣いてばかり居ました。「辞めたい」「でも、他で勤まるのか?!」自問自答の繰り返しだったと思います。
それから、会社を辞めて、本格的に勉強しようと考えました。インテリアコーディネーターに関するたくさんの学校を探しました。

ちょうどそんなとき、社内の先輩との他愛もない雑談の中で、ふと仕事に対する自分の考えを口にしました。そのことがきっかけで、先輩の力を借りながら、少しずつ、自分の仕事ができるようになり始めました。

スペースデザインカレッジへの入学を決めたのは、それから数日後の秋か初冬の頃のことだったと思います。

スペースデザインカレッジは、東京で開講され、入学資格が20歳以上という大人向けの専門学校ではあるものの、良くある資格対策ではなく、専門技術を学ぶための学校でした。資料請求当初、2001年(平成13年)に京都にも開講することが決定してはいたものの、学校の所在地が未定でした。
今ではたくさんのクラスがありますが、当時の募集は、全日制のスペースデザイン設計科(2年)と夜間のインテリアコーディネーター科(基礎科)の2クラスでした。
秋になり、ようやく所在地や授業の開始時間が確定します。場所は会社から徒歩10分。夜間の開始時間は19:00。

これも運命だと、少し大袈裟かも知れませんが、感じました。会社を辞めずに、学べる環境。私のために、用意されたようなものだとさえ、思いました。

2001年(平成13年)4月にインテリアコーディネーター 基礎科に入学。2003年(平成15年)3月にインテリアコーディネーター 応用科を卒業するまでの2年間、学校で習ったことを、直接仕事で試すことができ、普通の学生より理解を深めやすかったと思います。

一方、仕事と学校の両立は想像以上に大変で、もう二度とあのような生活は出来ないと思います。でも、あの2年間があったからこそ、いまここで働いていられるに違いありません。

「家は、一生に一度の買い物」。と言われるほど、大きな買い物だと思います。
ほとんどの人は、一生懸命働いて、貯めたお金の他、長い年月のローンを組んでやっと手に入れるものです。
そんな、大きな買い物のお手伝いに何度も立ち会うことができるインテリアコーディネーターという仕事は、やっぱり素晴らしい仕事だと思います。

幼い頃の私がそうであったように、そうして手に入れる、ひとりの人やその家族が、それを手に入れるまでの過程までも、楽しみ、家が完成するまでの時間を幸せに感じてもらえることが、私の役目だと思います。