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インテリアコーディネーターのブログ。
住まいのこと。インテリアのこと。仕事のこと。子どものこと。。。

LED電球 補足

2010-07-27 | インテリア/建築
先日のブログをUPした直後に、Panasonicのこんな商品の存在を知りました。

とても小さなE17口金の小型電球タイプの調光器対応タイプ(写真右=A)と斜めに取り付け
る器具専用(写真左=B)です。
Aは、6月25日に発売された商品で、もしかしたらもう電気屋さんで見つけられた方もおられるかも知れませんね。
Bも同じくスタンダートタイプは6月25日に発売されたようで、調光器対応タイプは8月27日に発売予定です。
実際に手にしてみると、とても小さくて軽かったです。

ナント!45gで、現在の小型電球と同等サイズ(ちなみにAは40g!!!)な上、密閉型器具にも対応!

と、いう訳で、
前回お話しした「■LED電球は、今までの白熱灯器具(又は蛍光灯器具)にそのまま使える???」は、この商品でかなりの部分が対応できます。
申し訳ありません。

但し、「断熱施工器具(=器具には「SB」「SGI」「SG」の表示が入っています)」への対応は不可となっています。
おそらくBは、ナナメ取付タイプのダウンライトを想定した電球だと思いますが、果たして、「断熱施工器具」ではないダウンライト=「M型」は存在するのでしょうか???

例え40000時間の寿命が20000時間になったとしても、長寿命には違いありませんから、短命になることを覚悟で利用するのも一つかも知れませんね。

店頭販売価格の様子を見ながら、自宅で試してみたいと思います。


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7月20日 LED電球

2010-07-20 | インテリア/建築
私の認識によると、いよいよ普通球、クリプトン球などの電球に置き換わる商品が発表され始めたのが2007年。
そのように振り返るとあれからまだ3年しか経たない2010年の照明業界のLEDに対する力の注ぎ方は、スゴイものだと改めて感じます。

街の電気屋さんでも、取替え用のランプとして、「LED」を目にすることも多くなりました。4月に新しい制度としてスタートした(対象家電の購入期限が2010年12月31日まで延長されました)エコポイントでは、電球形LEDランプが半分のポイントで交換可能となり、一度、試してみようかな?と、思われた方もいらっしゃると思います。

そんなLED電球。購入の前に知っておきたいことをまとめました。

■LEDは、電気用品安全法の対象外
電気用品安全法とは、電気用品の安全確保について定められている日本の法律です。
しかし、電化製品や電気部品などであっても、これらの政令や省令によって定められた品目以外のものは電気用品とはみなされず、この法律の適用外となる場合があります。
LEDは現在のところ対象外。(来春には対象となる予定だそうです。)つまり、現在のところ安全に対する基準ナシ!
「安い~♪」と手を伸ばす前に、ちょっと確認してくださいね。
聞いたことも無いようなメーカーや、海外ブランドは要注意です。

■白熱電球、電球形蛍光灯との違い
寿命が長いこと、消費電力が少ないことから従来の白熱球や電球形蛍光ランプに置き換わるものとして注目されていることは皆さんも良くご存知だと思います。
まずは、その形状比較から。

白熱電球
寿命:1000時間(1日に8時間点灯の場合4ヶ月)
電気代:54Wの場合、約285円/月(1日に8時間点灯の場合)
重さ:約30g
ランプ全体が発光します。

電球形蛍光灯
寿命:5,000~13,000時間(長いもので1日に8時間点灯の場合4.5年)
電気代:10Wの場合、約53円/月(1日に8時間点灯の場合)
重さ:約65g
ランプ全体が発光します。

LED(順にMITSUBISHI、Panasonic、SHARP、TOSHIBA)
寿命:20,000~40,000時間(長いもので1日に8時間点灯の場合13年10ヶ月)
電気代:7Wの場合37円/月(1日に8時間点灯の場合)
重さ:約100~170g
金属部分の面積が大きく、ランプ前面からのみ発光します。


■LEDは発熱しない?!
LEDは発熱しないから、照射物を傷めない。
ということがうたわれています。私自身も照明メーカーの商品(ランプと器具が一体型のもの)を実際に触ってみて、確かに熱くないと感じました。
しかし、LEDは発熱しないわけではありません。白熱球のように100℃になることはありませんが40~50℃程度にはなります。
しかもLEDは熱に弱い=寿命が急激に短くなるので、これに対する対策が必要となります。
照明器具メーカーが発表している商品は、これらの処理をした上で発売されています。
電球形LEDは発光レンズ部分とスクリュー・ソケットの間に施されたヒダやアルミなどを付けることで対策しています。これが大きさと重量や価格を押し上げています。

■LED電球は、今までの白熱灯器具(又は蛍光灯器具)にそのまま使える???
ランプ形状の違いからもわかるように、発光する面が違います。ソケット部分が上部にあり、下方向のみを照らす器具であれば、概ね問題はありませんが、横方向にセットする場合、必要な光を得ることができません。
また、白熱電球に比べ、3倍以上の重さがあります。器具の設置状況によっては注意が必要です。
また、発熱の問題から、LED電球自体を密閉するような器具やソケットの周りがプラスチックの器具は避けた方が無難です。放熱を考慮している照明器具で用いるべきでしょう。具体的には、器具側のソケット周りが陶器や金属製であること。ダウンライト等に用いる時は断熱材施工器具ではなく、一般型(器具のくぼみ内に放熱穴が空いているもの)で、取り付けた時に器具との間に充分な空間が確保されるものなどその範囲は狭くなります。
また、調光には専用の調光器が必要となりますので、白熱灯の器具で使っていた調光器をそのまま転用することはできません。

■器具寿命
ランプ寿命は話題になりますが、照明器具自体の寿命はあまり広く知られていません。
基本的には設置後10年が照明器具の点検及び交換の目安です。設置して8~10年経つと、外観に異常がなくても内部の劣化は進行しています。
電気用品安全法の技術基準では、規定条件での電気絶縁材料の性能の限界を40,000時間とされています。実際には諸条件が影響し、30,000時間くらいから磨耗故障期とよばれる部品劣化が始まるとされています。

・・・と言うことは、現在のご自宅で利用されている照明器具のランプ交換としてLED電球を選ばれた場合、電球自体の寿命はたしかに40,000時間ですが、そのランプ寿命の前に器具寿命が訪れてしまう。ということが考えられます。

■LED電球のいま
上記からわかるように、実際には40,000時間の寿命をフルに活用することができないかも知れません。しかし、家電屋さんで販売されているLED電球は2,000円台のものも珍しくなくなりました。これなら電球形蛍光灯とそれほど差がありません。
諸条件から、長寿命が実現できない可能性も考慮して、購入された方が良さそうです。


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7月8日 「角屋」さんへ行ってきました。

2010-07-08 | イベントレポート
京都市下京区西新屋敷揚屋町にある「角屋」を見学してきました。

さて、みなさんは「角屋」をご存知ですか?
「角屋」を語るには、ず~と歴史を遡って、まずはその界隈のお話しから始めないといけません。当時の街を頭の中に描きながら、その歴史をたどると、何とも京都らしい風景が見えてきます。

角屋のある西新屋敷は「島原」と呼ばれてきました。
島原は、江戸期以来の公許の花街(=カガイ=歌や舞を伴う遊宴の町)として発展してきた町です。そもそもは六条三筋町にありましたが、寛永18(1641)年に、現在の朱雀野に移されました。その移転騒動が九州で起きた「島原の乱」を思わせたところから、そう呼ばれるようになったそうです。

明治以降の歓楽街は、都市構造と関係なく、業務内容で「花街」と「遊郭」の二つに分けられました。「花街」は歌や舞を伴う遊宴の町、一方「遊郭」は歌や舞もなく、宴会もしない歓楽のみの町です。島原は単に遊宴だけではなく、和歌俳諧等の文芸活動も盛んで、このあたりからも江戸の吉原と区別されます。

さて、話をもとに戻して、「角屋」です。
「角屋」は、「揚屋(あげや)」という業種の店です。島原には「揚屋」と「置屋(おきや)」があり、「揚屋」は、太夫(たゆう)や芸奴を抱えず、太夫や芸奴を抱える「置屋」から派遣してもらって、お客様に遊宴をして頂くところです。揚屋では料理も作られていたので、現在の料亭・料理屋に当たります。

江戸初期から中期までの揚屋は、間口が狭く、奥行きのある小規模建物だったため(当時は、間口に応じて、税金が掛けられていました。京都の町家がうなぎの寝床と称されるようになった所以です。)、一階を台所及び居住部分とし、二階を主たる座敷としました。お客様を二階へ揚げることから「揚屋」と呼ぶようになったのだそうです。

角屋は揚屋建築の唯一の遺構として、昭和27(1952)年に国の重要文化財に指定され、平成10年度より「角屋もてなしの文化美術館」を開館して、建物自体と所蔵美術品等の展示・公開が行われています。

開館期間:3月14日~7月19日、9月15日~12月15日
開館時間:午前10時~午後4時
休館日:月曜日(祝日の場合翌日)
入館料:一般1000円、中・高生800円、小学生500円(2階の特別公開料金を除く)

※2階の特別公開の座敷(青貝・扇の間他)については、事前に電話での申し込みが必要。
料金は入場料の他に別途必要です。大人800円、中・高生600円(小学生以下はお断り)

詳しくは公式ホームページを参照ください。
http://www16.ocn.ne.jp/~sumiyaho/index.html

特別公開の2階部分の撮影はできませんでしたが、撮影できた部分だけ紹介します。
機会があれば、ぜひ、ご覧ください。学芸員さんのお話しもとても面白かったです。



たくさんの料理をふるまうため、大きな台所があることが揚屋建築の特徴。

帳場で一旦預かった刀は、

刀掛で預かられます。

新撰組が力を誇示するために付けた刀傷。

約3mも長く延びた軒は、それを支える柱がありません。
美しい庭の邪魔になるからと、あえて柱を設けず、軒裏で石を利用して、テコの原理で屋根の荷重を支えているそうです。これにはとても感心しました。

釘隠し。昔のデザインはこういった細かい部分へのコダワリがオシャレだなぁ。と思います。

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