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大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

アートにとって価値とは何か

2014-09-22 18:54:08 | 絵画
アートにとって価値とは何か

三潴末雄 / 著 
アートの価値とは何で決まるのか? 日本人のアートは西洋人にとって土人の土産物なのか? 日本の現代美術界において常に台風の目となってきたミヅマギャラリーの闘いのすべて。

海外では草間彌生、村上隆、奈良美智などを筆頭にした日本人アーティストが脚光を浴び、目の飛び出るような価格で作品が売り買いされている。そんな中でつねに日本の現代美術の中心にいて気を吐いていたのが三潴末雄率いるミヅマアートギャラリーだ。彼は、毒と批評精神に溢れた作家を世界に紹介するとともに、ジパング展等の展覧会を積極的にキュレーションし、会田誠、山口晃、OJUN、鴻池朋子、天明屋尚、宮永愛子など注目すべきの作家を輩出させた。彼の四半世紀の過程は、まさに日本人が日本のアートをどうやったら世界に認めさせることができるのかという歴史でもあった。アーティストを評価し、売り出すこと、アート作品を売買することの中で、いったいアートの価値とは何なのか。本書はその闘いの集大成である。
コメント三瀦さんとの訴訟記録をいつか公開し幻冬社にいろんな意味で挑戦してみたいです。

工藤哲巳展 12日から始まる

2014-04-11 22:38:22 | 絵画
工藤哲巳展 12日から始まるNHK

フランス・パリを拠点に活躍した青森ゆかりの現代美術家、工藤哲巳の作品展が12日から青森県立美術館で始まるのを前に関係者が集まって内覧会が開かれました。
フランス・パリを拠点に活躍し、1990年に55歳の若さで亡くなった現代美術家の工藤哲巳(
1935-1990)は、少年時代を父の出身地、五所川原市で過ごしました。
青森県立美術館は、12日から始まる「工藤哲巳展」を前に、関係者を集めて内覧会を開き、およそ200点の作品を披露しました。
このうち、1963年にパリで制作した「あなたの肖像」は積み上げた木箱に巨大な口や目の模型を収め、周りに錠剤などを貼り付けた作品で、西洋の近代文明を鋭く批判しています。
また、1966年の作品、「あなたの肖像5月」は、赤と緑に塗装した2脚のデッキチェアに、人体の一部の模型などを乗せた作品で、放射能や環境汚染の問題を告発しています。
会場には、津軽凧を組み込んだオブジェなど青森を意識した作品も数多く展示されています。
作品展を企画した青森県立美術館の池田亨課長は「環境汚染や放射能といった今に通じる問題をテーマにするなどさまざまな視点で制作された作品をぜひ見てほしい」と話していました。
青森ゆかりの現代美術家、工藤哲巳の作品展は、12日から青森市の青森県立美術館で開かれます。
04月11日 19時27分

Ahmed Basiony

2012-12-24 14:00:00 | 絵画
ベネチアビエンナーレ:アハメド・バショーニー(Ahmed Basiony)氏の”カイロでの抗議を撮った映像作品”はアートなのか?より転載

今月始まった国際美術展ベネチアビエンナーレには、例年よりも多くのアラブ人アーティストが参加しているそうです。国別パビリオンは、初参加のサウジアラビア、今回2回目の参加となるアラブ首長国連邦、30年ぶりの参加となるイラク、シリア、エジプトの5つの国が参加しています。今回はこれら国別の展示とともに、”The future of a Promise"という汎アラブ展も開催されています。

 アラブのアーティストが作品を展示するところは、国別パビリオンと汎アラブ展の二択になるわけですが、伝えるところによると、多くのアーティストが汎アラブ展を展示場所として選んでいるそうです。「A spring in their step」と題された2011年6月3日付けのFinancial Timesは、このことについて、”闘争によって国境が絶えず変化するような国にとって、ビエンナーレの国別パビリオンシステムは問題だ。・・・(そのようなシステムによるビエンナーレの本質は、)アーティストのビジョンから政治的束縛という視点を奪い去ってしまう。”と書いています。
 規格の決まった小さい器に無理矢理作品を詰め込むような展覧会は、アーティストの自由な表現を奪ってしまうでしょう。国別パビリオンシステムは、今後議論され改善されるべきだと思います。


昨年末からの中東諸国の動乱が反映されているのか、今回のアラブアーティストの作品には、政治色が強いものが多いそうです。エジプトパビリオンに展示されているアハメド・バショーニー(Ahmed Basiony)氏の作品は、その中でもとりわけアートというにはあまりにインフォーマルな存在だと、Financial Timesは書いています。

 バショーニー氏は、今年1月のエジプト革命の際、タハリール広場で映像を記録中に射殺され亡くなったそうです。今回“30 Days of Running the Place” と題する作品と共に出品されている、カイロでの抗議を撮った映像作品は、バショーニー氏が亡くなる3日前に撮影したものなのだそうです。それは、彼がまさに命をかけて残した作品ですが、伝えられているところによると、まさに抗議の様子を撮った映像そのものであって、アートというにはあまりに直接的なアプローチのようにも思います。 前回このブログに書いたNewsweekの記者のコメントを思い出します。”昔の巨匠たちの傑作はもっと間接的な形で世界に光を当てていた。・・・いま現代アートに求められるのは、ティントレットの傑作のように、見る人の固定観念を揺さぶること。それは最も深いレベルで、芸術が政治的な役割を果たす方法でもある。”

 バショーニー氏の作品についてFinancial Timesの記者はこう続けています。”その(カイロでの抗議を撮った)映像に映し出される、平和を求める情熱的な人々の表情を見ていると、20世紀アメリカの美術家、ロバート・ラウシェンバーグ(Robert Rauschenberg)の“in the gap between art and life”という言葉を思い出す。”ラウシェンバーグは、自身の創造の目的について、アートと生活の間の橋渡しをすることだと言っています。

 バショーニー氏自身のまさに身近に起った革命は、彼の生活の一部であり、その作品は彼にとってはごく自然な表現なのでしょう。当然のことながら、全く違う人生を生きている私も含めただれかにとっては、その出来事は強烈な非日常です。だから、その事実ばかりが作品から乖離して見えてしまいます。けれども彼は、そんな人による捉え方のギャップまでもアートとして提示したかったのではないかと思います。

山崎つる子ドローイング作品

2011-06-23 17:00:00 | 絵画
 先日引っ越しの整理をしていたら箱の隅っこから山崎つる子さんのドローイングが出てきました。前にも一度紹介したことがあるかもしれませんが、とても面白いので再度紹介します。Tsuruko Yamazaki beyond Gutai 1957-2009 ALMINE RECH GALLERYの図録に似たような写楽のドローイングが2ページにわたって掲載されていました。この図録はとても貴重です。ギャラリーセラーから頂きました。感謝。

  


富士正晴の絵画

2011-06-18 13:00:00 | 絵画
 

富士正晴年譜
大正2年(1913年)10月
徳島県三好郡山城谷村に生まれる。
昭和6年(1931年)11月
奈良に住む志賀直哉を訪問し、生涯の師、竹内勝太郎を紹介される。
昭和7年(1932年)10月
野間宏らと同人誌『三人』創刊。
昭和10年(1935年)6月
竹内勝太郎黒部峡谷で滑落死。この頃、詩人の伊東静雄と識る。
昭和19年(1944年)3月
応召。三島由紀夫『花ざかりの森』の出版に尽力する。
昭和22年(1947年)10月
島尾敏雄らと同人雑誌『ヴァイキング』を創刊。
昭和26年(1951年)11月
茨木市安威に移る。この年「敗走」で芥川賞候補となる。
昭和39年(1964年)9月
『帝国軍隊に於ける学習・序』で直木賞候補となる。
昭和43年(1968年)11月
『桂春団治』で毎日出版文化賞受賞。
昭和46年(1971年)11月
大阪芸術賞受賞。
昭和60年(1985年)12月
『恋文』のあとがきに、「大体わたしの文筆の仕事は終了したような」気がすると記す。
昭和62年(1987年)5月
関西大賞詩仙賞受賞。
同 年 7月 15日
安威の自宅で死去。


春の蝶

2011-05-27 09:30:00 | 絵画
 久しぶりに春の蝶を見ました。16世紀末から17世紀フランドル絵画で描かれる蝶は『甦り』『再生』を意味するそうです。チョウチョの版画を見ているといい事あるかも。スティルライフ、いわゆる静物画においては人生の儚さを表現しているのですがその中でもチョウチョはある意味『輪廻転生』をシンボル化しているように思います。




最近見つけた絵

2011-05-18 14:00:00 | 絵画
 このアーティストには以前スペインのマドリッドでお会いしたことがあります。とても人情に厚くて親切な方だな、という印象を受けた記憶があります。それからしばらくして東京でも一度だけお姿を拝見しました。なんとなく声をかけづらかったので、遠慮したのですが…ちょっと後悔しています。もう二度と会えない状況ですので…でもかなり好きな物故のアーティストです。





会田誠さんのこと 現代美術あれこれ 4

2011-04-11 13:00:00 | 絵画
 僕は会田誠がかなり好きです。まず頭の中身が大好きです。次に作品そのもののクオリティがほぼ大天才のレベルに達している日本を代表するアーティストだと思っています。ヤマガタヒロミチの二番煎じであるムラカミタカシとは対極にいるアーティストです。皆さん、この作品に気流の鳴る音が聞こえませんか?と同時に世界中に放射能汚染が広がっているようです。ちょっとだけ今日はこじつけてみました。すみません。合掌



白洲正子さんのこと 現代美術あれこれ 3

2011-04-10 13:00:00 | 絵画
 僕のギャラリーの『晶』という字を白洲正子さんに揮毫していただきロゴとして使わせていただいています。ということで白洲正子さん自筆の西行の書をご紹介させていただきます。春らしい歌です。昨年滋賀県立美術館でおこなっていた展覧会が世田谷美術館でも巡回されると聞いているのですが、どうなっているのかな?滋賀でたまたま観たので世田谷には行くのやめようかな。でもやっぱり気になるので時間を作れたら行きたい気持ちも…



舟越桂さんのこと 現代美術あれこれ 2

2011-04-09 13:00:00 | 絵画
 かなり以前の話ですが、日本にあるはずのない舟越桂さんの彫刻を手に入れある美術館に納入させていただきました。僕が納入した美術館はちょっと「しぶちん」という印象を受けましたが、ブランクーシの作品を展示する部屋を予算の関係で取りやめて舟越桂さんのこの作品を展示しているはずです。納入してから一度もこの美術館にはお邪魔していませんのでよくは分かりません…多分僕が生きている間は行かないかも。どなたかアート関係者がこの作品がどうなっているのか僕の代わりにみてきてください。まぁ、いいやどうだって…

P.S
この作品を美術館に納めたら舟越桂さんから丁重な手紙をいただきました。「素晴らしい美術館に納入してくれたことを感謝している~」といった内容だったと思います。手紙もどこかに埋もれてしまいました(笑)ここ数年の舟越桂さんの彫刻作品を見ていて福島原発による放射能汚染によってこれから生まれてくるであろう『奇形児』をイメージしてしまいました。アーティストは無意識のうちに世界の動きを表現できるのではないのかな。ちょっとこじつけですが…