松江市長ら原発の安全対策視察NHK
先週、中国電力が島根原子力発電所2号機の国への安全審査の申請について、島根県と松江市に事前に了解を求める申し入れを行ったことを受け、松江市の松浦市長や市議会議員らが29日、島根原発を訪れ、安全対策の進捗状況を視察しました。
中国電力は、今月21日、島根原発2号機の運転再開に向けて、安全協定を結んでいる島根県と松江市に対し、国への安全審査の申請の事前了解を申し入れました。
これを受けて29日、松江市の松浦正敬市長と市議会議員らおよそ30人が島根原発を訪れ、国の新たな規制基準に基づいて中国電力が進めている原発の安全対策の進捗状況を視察しました。
このうち、東京電力、福島第一原発と同じ沸騰水型の原発に設置が義務づけられている「フィルターベント」という設備の建設現場では、事故が起きた場合に放射性物質の放出を抑えながら格納容器の圧力を下げることができるという機能の説明や、来年度半ば頃までの完成を目指していることなどの説明を受けていました。
このほか、一行は、深刻な事故が起きた場合の対策拠点となる「免震重要棟」の建設現場や、津波による浸水を防ぐ高さ15メートルの防潮堤も見て回りました。
視察を終えた松浦市長は、「きょう見た限りでは、国が求めている安全対策は講じられていると感じた。安全審査の申請については、市の安全対策協議会や議会の意見を踏まえて最終的な判断を出したい」と述べました。
11月29日 21時02分